2009年2月 6日

渋オケ

招待券をいただき、橋元知事に潰されようとしている大阪センチュリー響の定演へ行ってきました。案に相違して、座席はシンフォニーホール特等席。ステージを含め何度も来ているホールですが、ここに座るのは初めてです。おおよく眠れそうだ。

開演前につらつらとプログラムを眺めておりますと、チェロトップに林俊昭さん(関西チェロ界の重鎮)のお名前が。え、いつの間に?林さんて...え?

まったく聞こえない演奏前プレトークも無事終わり、団員さんがぞろぞろ登場。うわ、ほんまに鼻の林さんが居ますねえ。

指揮:アラン・ブリバエフ
小山実稚恵(ピアノ)
・ムソルグスキー:歌劇「ホヴァンシチナ」より前奏曲 "モスクワ川の夜明け"
・ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18
・プロコフィエフ:交響曲 第7番 嬰ハ短調 作品131「青春」

1曲目は林さんのボーイングに見惚れている間に終了。チェロパートの中でも動きと音が際立ってました。ええのか悪いのか分かりませんけど、個人的には面白かったんで良し。

全体としては楽器がまだ鳴りきっておらず、曲のよくわからなさも含めて印象薄かったんですが、気になったのは管楽器のピッチ。いいとか悪いとかじゃなく、パート間のバランスが微妙にずれてる感じがして、気のせいかなあ。

2曲目はですね、ちょっとイヤな予感があったんです。いくらロシアものとはいえラフマニノフの2番てねえ、安易過ぎますやん。
予想は別地点で当たりました。ピアノが酷い...

小山さんはもう少し丁寧に弾く人というイメージだったんですけどねえ。いくらロシアものだからって、あんなにがなられては。和音も潰れてたしなあ。ガッカリですよ。おかげで大音量の1楽章から軽く熟睡。静かな2楽章も爽やかに熟睡。

しつこいアンコール拍手と休憩が終わり、3曲目。プロコフィエフの7番です。知らない曲だけど、プロコは地味にいい曲が多いので大丈夫でしょうとたかをくくり、冒頭メロディに耳を傾け、ああ、いい曲やん。

ちょっと待てよ。
私、この曲知ってる?
つーか、弾いたことある?

第4楽章でようやく確信。やっぱり弾いたことありますわ。このメロディ弾けなかった記憶がありますもん。やーねー、しかしいつどこで弾いたんだか?

てなことはさておき、演奏の方はつつがなく、そしていい曲でした。オケとしてはどうかなあ。上手いんだけど、どこか渋いというか、もう少し突き抜けたらいいのにと思うことが何度かありました。特にヴァイオリンの音色にもう少し色気がほしいなーと。目立たないヴィオラとトップ目立ちまくりチェロはよかったですよ。

しかしまあ大阪フィルとはそこかしこで対照的なオケですね。ここの丁寧さ(特に金管)は大フィルにも見習ってほしいし、高弦と木管の色気は大フィルのがいいし、どちらも特色活かしてこの苦境を乗り切ってほしいと願っております。

チラシを見ると大フィルの2月定期はマーラーの5番なんすね。カップリングのモーツァルトもいいし、行こうかなー。

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