2010年1月10日

再会!?

「I want to see this match!」

「チケットが要るよ」
「ああもちろん、おいくらですか?」
「60SEK(900円弱)、そこの受付で買ってくれ」
「OK」
「来てくれてありがとう」
「(敵チーム応援ですけど)こちらこそありがとう」

てなやり取りの後、お金を払い、マッチデ―プログラムをいただきました。横にはKatrineholm仕様のTシャツとマフラータオルが並んでおり、あら結構立派。つかこの姿勢は日本のVリーグなんかより、はるかにマトモなのではないでしょうか。こそこそとベンチ逆サイドオンリーの観客席へと潜入しました(後で知ったことですが、この会場は広ーい体育館を幕で仕切って使っていたらしい。だからAなんですね)。こないだのKatrineholm GPほどには観客は入っていないようですが、ホームチームのKatrineholmさんはDJ、鳴り物を用意して揃いのTシャツで応援しておられるのに対し、EVSのゾーンは...ありませんねえ。応援ゼロかよ。まあいいや、一番端っこに座っときましょう。突然日本語で応援なんかして動揺させてはいけません。(いつものことですが)黙って試合を見守り楽しみました。

試合は第1セット終盤。なんとか第1セット間に合いましたよ。点を取って取られの攻防が続きましたが、最終的にEngelholmさんが逃げ切り25-23。

このチームのプレーはインターネット放映などで見ていたわけですけど、やっぱりバレーは、そしてムック選手の存在感と面白さは生で見たほうが断然楽しいですね!どんな状況でもまっさきに大声を出す様もボールに最後までしがみつく光景も変わらず、無理な体勢から最善のトスを上げようとする姿勢も変わってませんでした。選手たちにはマメに声をかけ(英語かな?)タイムアウト時はスパイカーに身振り手振りを交えながら状況説明。コート端から大きく上げる二段トスの美しさにも惚れ惚れ。「周りに流される」なんて言葉はムック選手に限っては無縁なんでしょうか。どこに居ても変わらないプレーを見られて嬉しいっすよ。

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EVSというチームは選手も監督もそんな彼女の心意気をきちんと感じ取ってくれているようで、プレーに多少ムラのある選手も居ましたが、失敗をムック選手のせいにしたりキレたりすることはなく(それが普通のような気もしますけど)、どうにかムック選手についていこうとしている印象を受けましたし、レシーブもムック選手の献身的なプレーがチームに大きな影響を与えているように見えました。他に目についた選手は#16のSara Petterson選手。確か昨年の大量離脱時に残った選手さんですよね。アタックもレシーブも気持の入ったプレーを見せる選手さんで(しかも美人)けっこう好みです。

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そんなこんなで試合の方は第2セットでKatrineholmが大事なところで凡ミスを連発して好機を逃すと、それ以降はEVSさん優勢のまま試合が進みました。チームの調子が上がってくるとムック選手のトス質も良くなってきたような。そりゃチームもセッターも生き物ですからねー。

そんなムック選手、ツーもちょくちょく入れておられましたけど、そのほとんどが軽く返したりうまくパスしたりするもので、以前より小技の引き出しが増えた感じ。守備のイマイチなスウェーデンチーム相手だからなのかもしれませんが、ちょっと物足りなく思ってましたら、第3セットの最終盤になって凄いヤツも1本飛び出しました。相手DJも「セッターなのに!」と叫んだのかどうかは知りませんが、ムック選手の名前がコールされてました。その後には実に美しい時間差もバッチリ決まり、あぁストーリー性抜群。なーんでこんないい選手を放出しちゃったんだろうかな。ムック選手には自由にプレーしてほしいと願いつつも、ファンとしては矛盾ぐるぐる。

相手Katrineholmさんでは#6Kaisa Wallin選手が目立ちました。髪の毛2つくくりで、身長はあまり高くないけれど、よく飛ぶ技巧派。外国人さんでしょうか?そういやここも女性監督なんですね。EVSのTina Celinder監督(某有名監督とFamily nameが似てます)に比べると、年齢もあるでしょうけど、ちょっとピリピリした感じ。ここもセンター線を始めとしてデカい選手はいるんですが、やっぱ守備がアカンのがなあ。

てなわけで、試合はつつがなくストレート勝利。MVPはムック選手でした(相手MVPは#6のWallin選手)。試合を通じて特筆すべき活躍を見せたアタッカーは居ませんでしたし、攻守全般に貢献ということでしょうか。主催者から何やら賞品をもらい、箱を開けるムック選手を周りが覗き込んでいました。

Katrineholm vs Engelholm
(0-3)
25-23
25-20
25-19

さて、時計を見れば17時15分過ぎです。あの訳わからないバスは17時32分発ですからあまり時間がありません。まぁ次のバスでもStockholmには余裕で帰れるのですが、EVSの選手たちはテーピングを外した後も何やら楽しく談笑中。一向に動く気配が見えません。どうせ水曜日も見に行くんだし、差し入れはその時にしようかとも思いましたが、旅行中に「絶対」はないですからね。

(中略)

ムック選手に差し入れを手渡し、そしてちょいとお話することができました。「寒いけど、風邪も引かず元気です」とのこと。チーム内では4カ国語が飛び交うのだそうですが、日常生活やチームメイトさんとのやり取りは全て英語だそうです(スウェーデン語は諦めたとか)。会話の途中でもしばし英単語が飛び出し、すっかり国際人さんになっておられました。あまりに緊張しまくってたもんで、ろくな受け答えも出来ず、後悔の嵐です...。試合後でお疲れのところをユニフォームのまま色々とありがとうございました。

そうそう、途中で少し挨拶(&握手)させてもらった監督のTinaさんも素敵な方でした。実際とても理解のある方なのだそうですが、私がこれからStockholmに戻るというと、ムック選手に何事か英語で話しかけ、ムック選手曰く「レフェリーの人がこれからStockholmに戻るので、一緒に車に乗せてもらえばいいと言ってます」とのこと。もちろん電車の切符は持ってますけど、駅までの手段があのバスしかないわけですから、正直助かる旨を伝えると、さくさくと同乗する手はずを整えて下さったのでした。ああもうホントにすみません。恐縮しきりのひとときでありました(あの状態で堂々としていられる方がどうかとも思いますけど)

ムック選手によると「売店のアイスクリームが美味しいですよ」とのことでしたが、アイスクリームを食べている間にレフェリーさんを見失っても困りますし、まさかアイスクリームを食べながら車に乗せてもらうわけにもいきません。しばらく待っているとレフェリーさん(女性)が出てこられました。「Can you speak English?」ああ出た。「a little」とお決まりの返事をしますと、車では音楽をかけているから気にしないでいいわよ、とのこと。助かります。やっぱ英語喋れないとダメっすかねぇ。日本語だけでも危ういのに...。

雪道をぐんぐんスピード上げてドライブすること1時間半あまり、Stockholmのひとつ前という駅で降ろしてもらいました。路線図をみると、ああこれは地下鉄に繋がってるSL(ストックホルム市営交通)ですね。SJだと本数が少なそうだなと思ってたんですが、これなら安心です。窓口で切符を買ってホームに走るとちょうどやって来た電車に乗ることができ、スムーズにStockholmに戻ることができたのでした。関係各位皆様におかれましては、ほんとうにありがとうございました。

*****
駅から地図を片手にホテル目指して歩いていますと、ケータイが鳴りました。知らない番号ですが、出ると母からです。なんですか、ホテルがえらくわかりにくい場所にあるのだそうで、しばらくすると道に母が迎えに来ているのが見えました。なんとまあ心配性なと思いましたが、母は例のスーツケースとキャリーバッグを抱えて1時間近くも迷ったのだそうで、それはそれはそれは...申し訳ないことをしました。渡した地図が分かりにくかったようで、ガイドブックごと渡しておけばよかった。つか、キャリーバッグはやはり私が持って行くべきでしたわ。

なんなくホテルに辿り着き、昨日とは違ってぬくぬくと暖かい部屋でくつろぎながら、「デパートで普通に売ってたよ!」と得意げに差し出されたハイネケンをありがたく頂き(スウェーデンはアルコールを手に入れにくい国だと散々脅されていたので)お昼の機内食以降何も口にしていなかった体にサンドイッチとサラダを流し込んだのでした。

旅の第一ミッションをクリアし、インターネットは問題なくつながりますし(Passwordが部屋のテレビ画面で確認できる仕組み)なんて極楽なんでしょう。ネットサーフィンしてましたら、どうやら日本ではSpringsさんがストレートで二連敗の模様。次週はホームゲームでしたっけ。どうなりますやら。

SWEDENへ

いよいよ旅の目的地へと出発の朝(オランダはあくまで経由地です)
朝食が売りのホテルに泊まったのに、朝食は8時開始とのこと。飛行機は10時なんですが、何があるか分かりませんからね。結局朝食を戴かずして去る羽目に。今朝の受付兄ちゃんは昨日と違っていい人でしたけど、トータルとしてはサイアクの部類の宿でしたわ。ホテル予約サイトに苦情入れとかなきゃ。

トラムに乗ろうと雪の吹きすさぶ暗い道をゴロゴロ荷物を運んでおりますと、横を通りかかったtaxiのお兄ちゃんが窓から「タクシー乗りなよ!」...乗っちゃえ。どうも正規ではないtaxiだったようですが、ボラられることもなく、あっさりさっくり着けたので、まあよし。旅先でもpositiveがモットーです。切符を買ってICに乗車しました。

アムステルダム中央駅
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東京駅の姉妹駅だそうで。

スキポール空港は人でごった返しており、各自KLM水色マシーンでチェックインさせられた後、手荷物預りの列に並ばされましたが、手続きは遅々として進まず、またも横でカリカリし始める人(=母)が現れました。眉間にしわ寄せて仁王立ちしてカウンターを見張ってても早くはならんてば。が、しばらく経つうちに列も進み、無に事荷物もお預け完了。さあ朝食でも食べましょう。セルフ形式の店にてビール&ハムチーズクロワッサンなぞを選び、レジを済ませようとすると、お姉さんが私の選んだ「Amstel」とかいうビールを指して、「これはノンアルコールだけどいいの?」と声をかけてくれました。えーとそれは困ります。慌てて取り替えて「Thank you」「Your welcome.Please enjoy!」昨日の店もそうでしたけど、こちらの人って何かと「Enjoy!」って言葉を口にしますね。日本だとあんまりないような。私が言うと「どんだけenjoyしたら気がすむねん」と突っ込まれそうですが...。

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ビールもクロワッサンもおいしく平らげて、いざ搭乗ゲートへ。母とは離れた座席だったのですが、それもそのはず小型機は見渡す限り隙なく満席です。しかし離陸時刻がどんどん迫り、どんどん過ぎても飛行機は飛ぶ気配がありません。天気予報を見つづけて覚悟はしていましたが、どうやら大雪で危惧通りの事態が起きているようです。頻繁に機内アナウンスが流れるのですが、大声かつ絡まる早口英語では時折単語(のようなもの)を聞き取るのが精一杯。ボーっとしていると隣席のインド人さん@クリスマス休暇帰りに話しかけられ続けるため、仕方なく睡眠を決め込みました。

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なにしろ腕時計無しの旅行です(結局どこでも買えずじまい)。機内ではケータイを見るわけにもいかず、お隣インド人さんの腕時計で時刻を盗み見ているうちに、飛びそうな気配が漂ってきました。飛び立つ前の飛行機にはKLM色の小型クレーンが近寄ってきて翼やエンジンの雪を掻いてくれるのです。

結局、飛行機は1時間10分ほど遅れて出発し、そしてストックホルムに到着。想定範囲内の遅れではありますが、急ぐに越したことはありません。そそくさとStockholm中央駅行きの空港直結アーランダエクスプレスに乗り込みました。道中やってきた検札のお姉さんは私と母のチケットを手に「Are you English OK?」あんまりOKじゃないけど...なんか間違いましたかね?

聞けばどうやら今日は日曜日。ホリデーチケットだと実質半額近くになるのだとか。そういえば券売機画面の下方にHOLIDAYの文字がありましたね。解決策としてお姉さんが提示した方法は、この場ではホリデーチケットを(お姉さんから)買い、ストックホルムのチケットオフィスで最初に買ったチケットを払い戻すというものでした。実のところストックホルムではあまり時間がないのですが、200SEK(3000円弱)の差は大きいので仕方ありません。親切に感謝です。
20分もかからずしてストックホルムに到着。チケットオフィスでちゃっちゃかクレジットカードに返金してもらい、ここからは母と別行動です。夜にはホテルで合流するんですが、母はバレーには興味がないものでね。海外でもその姿勢は変わりません。

キャリーケースを持って走っていると、コインロッカーが目に入りました。そうだ、ここに預けとけばいいんじゃん。荷物を放り込んでお金を入れようとすると、コインで50SEKの表示が。手持ちのコインは50SEKに足りず、両替機も見当たりません。しぶしぶキャリーケースを引っぱり出していると、母が横を通りかかりました。私が悪戦苦闘をする様を見て、「一緒に(ホテルに)持って行ってあげるわ」とありがたいお言葉。悪いなあと思いつつもお願いすることに。恩に着ます。

身軽になったところで急ぎクレジットカード専用券売機に走り込みました。本日の試合が行われるKatrineholmはStockholmのベッドタウンだそうで、ICだと1時間ほどで着くのですが、この往復チケット購入にトライするも、最終的にはカード決済でエラー発生!実は日本でこのSJ(=スウェーデン国鉄)インターネット予約を試みた時も、同じ現象が起きていたのですが、何がいかんのだろうかジャパニーズカード。事前に予約すればするほど安くなるシステムだというのに、この不便さは納得いきませんが、今それを叫んだところでどうしようもありません。電車の出発時刻までは5分足らず。駅員さんをつかまえて車内でチケットを買えないのかと尋ねてみましたが、「ダメ」の一言。チェッ!結局、番号札を取って切符売場(有人)に並ぶこととなり、X2000は走り去ってしまいました。なぜ現金を使える券売機がないのでしょう。しばらくして無事に次の電車と帰りの往復チケットを購入しましたが、割り切れない思いが残りました。

もうすぐ出発する電車の行先表示はノルウェーの首都Oslo。遠いとこまで行くのねえ。ちょいと心配になりましたが、検札のお姉さんは私のKatrineholm行の切符を見ても何も言わなかったので、大丈夫なのでしょう。車内でごそごそと書き物をしている間に電車はKatrineholmの駅に到着しました。

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寒いというか、空気が冷たい!現在時刻は15:40過ぎ、試合開始は16時。たしか車だと10分かからないはず。事前に調べた駅前地図にはタクシー乗り場がありましたが...そんなものが止まっていそうな気配は微塵もない冬の夕暮れ。目に入るのはバス乗り場でバスを待つおじいさん一人です。タクシーを呼ぼうにも電話番号は見当たらず、ちょっとばかり気持ちが切れそうになりましたが、何のためにここまで来たのかと気を取り直し、バス乗り場を探しました。次のバスが16:05に来ることは知ってましたからね。しょうがない、第1セットは諦めましょう。

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16時前でこの暗さ

いくつかあるバス乗り場の番号を見た結果、どうやら私が乗るべきバスは最初に目に入ったおじいさんと同じであることが判明。Duveshallenの文字が入った印刷を見せて、ここでいいのかと尋ねると「大丈夫、同じだ」...と仰ってるのでしょう。英語があまり通じない人だったのでした。しばらくしておじいさんはポケットからカードのようなものを出してきて「これは持ってるのか?」と。バスチケットでしょうか。事前に調べたスウェーデン版乗換案内には23SEKとありましたからね、きっちり小銭は用意してきてますよ。てなことを身振り手振り説明してみましたが、話が平行線を辿ります。しばらくしてお互いに諦めることとなりました。

ほどなくやって来たバスに乗り込んだところ、客は私とおじいさんの二人だけ。さっそく握りしめた23SEKを支払おうとすると、運転手のお兄さんは受け取ってくれません。またも「カードは?」「ここで買えないのか?」先程と同じやり取りが繰り返されました。どうやらこのカードは現金で買えず、そして現金でバスには乗れないようです。プライスレス?住民特権?福祉国家のやることは分かりません。困っていると運転手さんは「まあいい。とりあえず乗っていいから」と私を席に着かせ、交代でやって来たおじいさん運転手に軽く事情説明した後、二人でペラペラと世間話を始めました。よくわかりませんが、タダで乗れるってことでしょうか。もうなんでもいいや。これに乗ってりゃ体育館に着くことは確実なんですし、大人しくしてましょう。

予定時刻をちょいと過ぎてバスは出発。途中見かけた電光掲示板には「-8℃」の表記。もはや0度以下は全て同じ感覚ですが、確か数日前まではマイナス20℃近くまで下がっていたようですし、これぐらいでありがたいというところでしょうか。ボーッと車窓を眺めるうち視界に体育館らしきものが目に入り始めました。どうやらここは大きなスポーツセンターであるようです。5分余りで会場に到着しました。会場から出てくる親子連れなどもいて、まさか試合が終わったのかしらと緊張しながら体育館に入ると、あっここでしょうか。なんかバレーやってますよ。

あーれーはー・・・ムック選手だ!

ふらふらと会場に入ろうとすると、係のおじさんに止められました。

2010年1月 9日

出発

朝方バタバタと荷造りを済ませ、タクシーで空港へ。
成田行き(乗り継ぎ)カウンターは三連休のためか長蛇の列。ようやく順番が回ってきたと思ったら、これまた手続きに時間がかかることかかること...せっかちな母のクレーマーモードが発動しそうな気配でしたので、「あっちで待っとき」と声をかけようとした時、受付嬢がようやく声を発しました。

「お客様のお席をビジネスに変更させていただきました」

なんと!マジですか!あー余計なこと言わんでよかった。あとで母に「ほらね、旅行中は『短気は損気』ですよ」と言いきかせ。

2010010901.jpg 富士山!!幸先いいな。

成田到着。さて、腕時計に電池を入れてもらわねば。どこかに時計屋さんは・・・どこにもありません。はぅぅ、スキポールで時計買うかな。ラウンジにてビール少々。

そんなこんなで乗り込んだ人生初ビジネスクラスは快適そのものでした。ご飯は美味しいわ、座席はリクライニングききまくるわで、12時間のフライトがまったく苦にならず。それどころか音楽聴いてテトリスやって「南極料理人」を見終えると眠くなってしまい、楽しみにしていた「This is it」さえ見られずじまいだったのでした。隣の母は「いくらビジネスクラスだからって、こんな贅沢やってるからJALは潰れるんだ」などと怒っておりましたが。

2010010902.jpg 「リクライニング」

2010010903.jpg 「小鉢八つの肴」

2010010904.jpg 「ぼたん鍋共地味噌餡」

2010010905.jpg 「専用テレビ画面」

到着前の食事は注文制だったのですが、「せっかくなんやし食べてみいや」と横からちょっかいが入りましたので、ちりめん雑炊を美味しく食べてしばらくするうちに、あっさりとスキポール巨大空港に到着してしまいました。こんなに早く感じたフライトは初めてです。おそるべしビジネスクラス。

さて、どうやってホテルに行きましょう。オーソドックスな方法は国鉄でアムステルダム中央駅に向かい、そこからトラムに乗り換えるというものですが、母の荷物はデカく(だからスーツケースはやめようと言ったのに!)トラムの切符の買い方も良く分からない上、中央駅周辺は犯罪も多いと聞きます。結局はホテルまでシャトルバスを手配することに(←母が)。しかし、受付嬢に指示された場所に止まっていたのは怪しげなワゴンバス。よく分からないシステムと運転手にドキドキしつつも、15分後に私たちを乗せて出発したワゴンはアウトバーンか!というほどの恐ろしいスピードで無事ホテルに到着したのでした。

比較的順調に来た旅でしたが、実はオランダに入ってから今一ついいことがありません。雪でめちゃくちゃ寒いうえ、ホテルの部屋は最上階の4階。しかもただの4階ではありません。ココはオランダによくある(らしい)作りの建物でエレベーターというものがなく、唯一ある階段はというと、これが想像を絶する狭さかつ急勾配だったのです。しかもガリバーサイズの天井のせいか、段数がこれまた多い。

「衝撃の階段」
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コートを脱ぎ捨て、サブバッグを放り出し、ハアハア言いながらなんとか荷物を部屋に上げると、もはや動けず。着いてすぐ余裕があればゴッホ美術館に駆け込む予定でしたが、とてもとても。寒くて暗くて狭い部屋で二人ともしばらくベッドに崩れこんでしまったのでした。

飲み食いしますかと外出することにしたのは18時過ぎだったでしょうか。通りはそこそこにぎやかで飲食店もけっこうあるのですが、今ひとつ入る気が起こらない店ばかりです。行く前にオランダに住んでいた人から「オランダ料理の地位はヨーロッパの如何なる国よりも低く」「オランダ人は料理に限らず何事にも凝りません。故に一流品が極めて少ない」などと酷評メールをいただいてまして、その時は何もそこまで言わんでもと思っていたんですが、うろつき回るうち、ちょっと分かるかも...という気持ちになってまいりました。寒さは確実に人を弱めますね。

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運河凍りまくり

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街の大事な自転車屋

1時間ばかり寒空の下を歩き回ってもなお、難癖をつけまくる母曰く「酒場やん」、私には(イギリスによくある)パブにしか見えない、つまりは軽食が出て、お酒を飲める店に入りました。はぁやれやれです。

ひとまずビールを注文し、つけあわせにはやっぱりチーズですかね。元気で可愛いお姉さんに相談の結果、ゴーダチーズその他数種類のチーズ盛り合わせとバケット、そしてエンドウ豆のスープを注文しました。ビールはいくつかの店先で見かけた銘柄「PALM」を。店員さんは皆さん親切で、口々に「enjoy!」と声をかけてくれるのですが、あなたフランシー?あなたも?

運ばれてきたビールを飲むと、あら美味しい。この味はベルギービールっぽいけど、ここオランダだしな...グラスを見るとしっかり「Belgium」とか書いてありました。母がおかわりで注文したハイネケンも一口飲みましたけど、日本で飲むより断然美味しかったですよ。ビールを飲んだ途端、ちょっと元気になる親子。ビールは確実に人を幸せにしますね。

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チーズ盛り合わせとバケットが到着。特にチーズは日本では考えられないほどの豪華さです。ハードチーズが大好きな父と妹が居たら喜ぶだろうねと話しながら、バケットにトライ。パンが美味しくてマスタードを塗り塗りするとけっこうイケます。エンドウ豆のスープはまあまあ。熱さが最大の御馳走でした。

そうこうするうちに、店内は地元の若者たちで混み合い始めました。いい雰囲気だなーと微笑ましく眺めながら、硬いチーズをドギーパックにしてお店を後に。うわーまた一段と寒くなってきたよ...。

戻ったホテルの部屋は暖房がほとんど効いておらず、その日は寒い!眠い!を連発しながら冬山登山かのような夜を過ごすこととなったのでした。

2010年1月 8日

一段落

新年初オケ練習、しかも今日はカギ当番で早く行かねばならなかったのですが、どう考えても仕事が定時終了しないことは明白だったため、昨夜慌てて当番を替わってもらい、そして結局練習には行けずでした。もろもろスミマセン。いろいろ切羽詰まってまして・・・

近い周囲の方々にはしばらく前から公言していたのですが、えー、明日からスウェーデンに行ってきます。ま、ここを読んでる方はあまり驚かれないか。

一人で行くつもりでしたが、日本⇔オランダ間は家族マイレージを使わせてもらうことになったため、母にも一応「行く?」と声をかけると「行きたい行きたい!」と予想通りの言葉が返ってきましたので、私のマニアック旅行になることを強く念押しした上での親子旅行となりました。ならば存分にマイレージは使っちまいましょう。帰り(だけ)はビジネスクラスでね!

当初は1月末にフィンランドで行われるノルディッククラブカップに照準を合わせていたのですが、諸事情が重なりまくり、連休に引っかけてのスウェーデンリーグ観戦に変更となりました。もちろんリーグ戦は見るつもりでしたし、今回も対戦相手は強豪チームKatrineholm、リーグ開始時から候補日程の一つでしたから良しとせねばなりますまい。

具体的な準備、すなわち航空券の手配とホテル予約作業を始めたのは12月に入ってからのことでした。マイレージ特典券はアムステルダムまでで、そこから先の乗り継ぎ航空券は別途手配しなければならないのです。結局、自力では金額が厳しくなってしまい、オランダの旅行会社に頼る羽目になったのですが、ホテル予約はそういうわけにいきません。今はネットで金額比較できたり、世界中の宿泊客の感想を読めたりと悩みどころが増えてしまい、便利になったのか手間になったのか?結局、予約が完了したのは三が日を過ぎてのこと。それにしたって私が全日程予約して出かけるなんて画期的なことです。喜びのあまり旅程表まで作ってしまいました。

この時点で既に準備期間はほとんど残っていませんでしたが、一番の問題ともいうべき「寒さ対策」をクリアすべく、今週はアウトドアショップと靴屋巡りの日々でした。ようやく靴を購入し、旅立つ最低限の支度は整ったのは昨日のこと。ヨーロッパでは年明けの大寒波でスキポール空港大混乱なんてなニュースや、ストックホルムの気温がマイナス20度越えなんてな事態に青くなっていましたが、寒波はギリギリのタイミングで通り過ぎてくれたようです。オランダの天気予報から雪だるまマークが消えないことと腕時計の電池がないこと(手持ちの時計の電池がぜーんぶ切れてた)だけは気がかりですが、まあ何とかなるでしょう。

準備は出来てませんが、今日は寝ます。

2010年1月 7日

同時多発ミス

昨日15時も過ぎたころになって、本社から一本の電話が入りました。締めを済ませかけて気持ち若干のんびりしていたのですが、電話の内容を聞くうちにしゅーんしゅんしゅん、顔が青くなりました。どうやら一つのミスが別のミスを消してしまい、発覚が遅れてしまったようです。やってもうた・・・。

そして今日、ちょっと憂鬱な気持ちを抱えて早目出社したのですが、いろんな人に迷惑をかけて解決。ほんとすみませんでした。間違ったり失敗したりしないと見えてこないことはたくさんありますが、できることならそういう思いはできるだけしたくないわけで、まあいろいろ思うこと多々ありな一日でありました。

2010年1月 6日

優勝

揉めごとに巻き込まれ、ネットに繋ぐのが遅くなりました。あら、ずいぶん綺麗な映像じゃないですか。やればできるんじゃーん。他の試合も頼みますよ。

本日決勝戦、試合は第2セット目タイムアウトの模様。
チームメイトさんたちは相手応援音楽に合わせて踊っちゃうようなノリのよさ。タイムアウト明け、ムック選手は監督とアイコンタクトしながら「(私たちには)わかってるのよ」みたいなやり取りを見せてました。かっこえーなー。
「さーいこー!」の掛け声はいつの間にやら全員で。ははは、そんだけムック選手がチームに馴染み、そして信頼されてるってことですね。いいじゃないですかー。

チームとしては特にブロック(次にアタック&レシーブ)で全体的にほんの少し無理したら、もう少し簡単に強くなるだろうなぁという感じ。このリーグではその必然性がないのかもしれませんし、これは相手のKatrineholmさんにも言えることなんですけど、そう考えるとスウェーデンが強くなる素地は大いにあるはず。

そうそう、逆に日本よりいいなと思ったのはフローターサーブ。ムック選手のサーブも以前よりドライブがかかって良くなってましたし、全体的にフローターは日本よりも力強くて見ててイライラしないですね。何が違うのかな。

第3セット中盤からなんちゃってウィルスバスターが頼んでもいないのに妙な動きを見せて邪魔を始め、とうとう大事な映像が見られなくなってしまいました。同じくネット観戦していた友人によると、ムック選手がMVPを獲得したのだそうで、「いくら?」「いくら入ってんの?」と囲まれていたとか何とか。ああ、見たかったなあ。

Engelholm - Katrineholm
3 - 1
(25-18, 20-25, 25-18, 25-21)

優勝&MVPおめでとーござんす。
ムック選手についてはVolley ballという狭い枠組みじゃなくて、もうその(Volley boll)lifeが「あり」だよなあ。ひたすら自由にプレーしてほしいです。

2010年1月 5日

Semi-final

クリスマス休みを挟んでのSweバレー新年初戦はリーグ戦ではなく、よくわかりませんがKatrineholmGPというものでした。

せっかくネット配信があったにもかかわらず、仕事と私用が立て込んで観戦はできませんでしたが、ひとまず初戦は無事勝利されたようです。って次はもう決勝なんですね。短期決戦にもほどがありますよ。

対戦相手のKatrineholmさんはど・ホーム。たしか週末から再開されるリーグ戦でも対戦相手ですから、今週はKatrineholmづくしですね。地元の方には申し訳ないですが、賞金獲得(優勝)するのはEngelholmなのではないかと思います。

Engelholm vs Sollentuna
(3-0)
25-13
25-9
25-18

2010年1月 4日

羅列

筋肉痛な仕事始め。ふくらはぎがパンパンです。新年とともに〆仕事開始。

残業後にタワーレコードへ。お目当てだった「わが祖国」は、誰ぞ買い占めたのか棚がすっぽりと空いていたため、予定にはなかったマーラー9番とベートーヴェンのVnコンチェルトを購入。

だってね、噂にはちらっと聞いてたんですが、マーラーはあのバーンスタイン=BPO盤が¥1,290て!
初めてこの曲を弾いたときは学生でお金がなくて、当時一番安かったバルビローリ盤で満足していたんですけど(これも超名盤ですし)、それを知ったバイト先の社員さんがバーンスタイン指揮の映像をダビングしてくれたんですよね。いやもう振り切れざまが圧倒的にカッコ良くって、テープが擦りきれるぐらい観たもんです。それが¥1,290で聴けるってんですからねえ。安いのはありがたいですが、いいものはある程度の値段をつけてほしいという気持ちもあります。あー、またマーラー弾きたいなあ。

なんてな感傷にふけっていても仕方ないので、持ってない人は買ってくださいな。映像も確かクラシカジャパンでDVDに録画し直したものがあったはず。また見ようっと。

そうそう、DVDといえば、あの「きらきらひかる」DVDBOXがとうとう発売されるようですね。確かドラマ放映は97年でしたから、10年ですか...。人気ドラマでありながら、いろんな事情が絡み合ってここまでかかりましたけど、発売は素直に嬉しいです。ついでに「彼女たちの時代」もDVD化してくれんものかな。

2010年1月 3日

新春登山

思い立って初詣。
今年は人気の伏見稲荷さんに出向きました。お京阪づいてますなあ。

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駅を降りたところから人、人、人...。
3日の今日でこれですから、元旦はさぞや混雑していたことでしょう。風邪ひくよ!

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お稲荷さんのシンボルきつねさん。なんかくわえてました。

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最初は幻想的ですらあった光景ですが

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だんだん飽きてきました。つか、どこまで続くんでしょう。

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京都の町並みを見渡しながら、予想外新春ハイキング

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猫も小耳

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ようやくラスト、ですよね?

下山して時計を見ると、たっぷり二時間経過していました。駅のホームに立つと足がふるふる。下りが効いたなあ。

ここまで来たらせっかくですしと、寺田屋近くのお店で飲み飲み。調子にのって日本酒熱燗を飲んだせいか、はたまた酒粕ピザのチーズのせいか、ともかくも猛烈な吐き気に襲われる羽目に陥り、かなり凹む思いをしました。ワイン&トマトだけじゃなく、日本酒とチーズもダメなのか。

2010年1月 2日

現実復帰

妹夫妻滞在3日目。
人付き合いがあまり得意でない我が家族ですが、やっとこさ妹ダンナと程々無難な関係を築けるようになってきました。個人的にはお互い同学年で、電化製品大好きだったりチェロ弾きだったりと共通点もある(というか多い)ので、今後もつつがなく親戚づきあいできるといいなと。放言暴言の数々は聞き飛ばしてくださいませ。

溜め込んだ仕事がようやく一段落。まだまだやるべきことは山積みですが、ふむ、まあなんとかなるかな。おかげでBS-hiでやっていた枝雀大特集も見られずじまい(ハイビジョン録画環境はまだ整備していないのです)。偶然見ていた父は「枝雀って天才だったんだな」と絶賛してましたが、実は私の中では未だに「この指とまれ!」のお父さん役の印象が強いのです。今年は落語も聴きに行かないとね。

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