2010年1月10日

再会!?

「I want to see this match!」

「チケットが要るよ」
「ああもちろん、おいくらですか?」
「60SEK(900円弱)、そこの受付で買ってくれ」
「OK」
「来てくれてありがとう」
「(敵チーム応援ですけど)こちらこそありがとう」

てなやり取りの後、お金を払い、マッチデ―プログラムをいただきました。横にはKatrineholm仕様のTシャツとマフラータオルが並んでおり、あら結構立派。つかこの姿勢は日本のVリーグなんかより、はるかにマトモなのではないでしょうか。こそこそとベンチ逆サイドオンリーの観客席へと潜入しました(後で知ったことですが、この会場は広ーい体育館を幕で仕切って使っていたらしい。だからAなんですね)。こないだのKatrineholm GPほどには観客は入っていないようですが、ホームチームのKatrineholmさんはDJ、鳴り物を用意して揃いのTシャツで応援しておられるのに対し、EVSのゾーンは...ありませんねえ。応援ゼロかよ。まあいいや、一番端っこに座っときましょう。突然日本語で応援なんかして動揺させてはいけません。(いつものことですが)黙って試合を見守り楽しみました。

試合は第1セット終盤。なんとか第1セット間に合いましたよ。点を取って取られの攻防が続きましたが、最終的にEngelholmさんが逃げ切り25-23。

このチームのプレーはインターネット放映などで見ていたわけですけど、やっぱりバレーは、そしてムック選手の存在感と面白さは生で見たほうが断然楽しいですね!どんな状況でもまっさきに大声を出す様もボールに最後までしがみつく光景も変わらず、無理な体勢から最善のトスを上げようとする姿勢も変わってませんでした。選手たちにはマメに声をかけ(英語かな?)タイムアウト時はスパイカーに身振り手振りを交えながら状況説明。コート端から大きく上げる二段トスの美しさにも惚れ惚れ。「周りに流される」なんて言葉はムック選手に限っては無縁なんでしょうか。どこに居ても変わらないプレーを見られて嬉しいっすよ。

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EVSというチームは選手も監督もそんな彼女の心意気をきちんと感じ取ってくれているようで、プレーに多少ムラのある選手も居ましたが、失敗をムック選手のせいにしたりキレたりすることはなく(それが普通のような気もしますけど)、どうにかムック選手についていこうとしている印象を受けましたし、レシーブもムック選手の献身的なプレーがチームに大きな影響を与えているように見えました。他に目についた選手は#16のSara Petterson選手。確か昨年の大量離脱時に残った選手さんですよね。アタックもレシーブも気持の入ったプレーを見せる選手さんで(しかも美人)けっこう好みです。

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そんなこんなで試合の方は第2セットでKatrineholmが大事なところで凡ミスを連発して好機を逃すと、それ以降はEVSさん優勢のまま試合が進みました。チームの調子が上がってくるとムック選手のトス質も良くなってきたような。そりゃチームもセッターも生き物ですからねー。

そんなムック選手、ツーもちょくちょく入れておられましたけど、そのほとんどが軽く返したりうまくパスしたりするもので、以前より小技の引き出しが増えた感じ。守備のイマイチなスウェーデンチーム相手だからなのかもしれませんが、ちょっと物足りなく思ってましたら、第3セットの最終盤になって凄いヤツも1本飛び出しました。相手DJも「セッターなのに!」と叫んだのかどうかは知りませんが、ムック選手の名前がコールされてました。その後には実に美しい時間差もバッチリ決まり、あぁストーリー性抜群。なーんでこんないい選手を放出しちゃったんだろうかな。ムック選手には自由にプレーしてほしいと願いつつも、ファンとしては矛盾ぐるぐる。

相手Katrineholmさんでは#6Kaisa Wallin選手が目立ちました。髪の毛2つくくりで、身長はあまり高くないけれど、よく飛ぶ技巧派。外国人さんでしょうか?そういやここも女性監督なんですね。EVSのTina Celinder監督(某有名監督とFamily nameが似てます)に比べると、年齢もあるでしょうけど、ちょっとピリピリした感じ。ここもセンター線を始めとしてデカい選手はいるんですが、やっぱ守備がアカンのがなあ。

てなわけで、試合はつつがなくストレート勝利。MVPはムック選手でした(相手MVPは#6のWallin選手)。試合を通じて特筆すべき活躍を見せたアタッカーは居ませんでしたし、攻守全般に貢献ということでしょうか。主催者から何やら賞品をもらい、箱を開けるムック選手を周りが覗き込んでいました。

Katrineholm vs Engelholm
(0-3)
25-23
25-20
25-19

さて、時計を見れば17時15分過ぎです。あの訳わからないバスは17時32分発ですからあまり時間がありません。まぁ次のバスでもStockholmには余裕で帰れるのですが、EVSの選手たちはテーピングを外した後も何やら楽しく談笑中。一向に動く気配が見えません。どうせ水曜日も見に行くんだし、差し入れはその時にしようかとも思いましたが、旅行中に「絶対」はないですからね。

(中略)

ムック選手に差し入れを手渡し、そしてちょいとお話することができました。「寒いけど、風邪も引かず元気です」とのこと。チーム内では4カ国語が飛び交うのだそうですが、日常生活やチームメイトさんとのやり取りは全て英語だそうです(スウェーデン語は諦めたとか)。会話の途中でもしばし英単語が飛び出し、すっかり国際人さんになっておられました。あまりに緊張しまくってたもんで、ろくな受け答えも出来ず、後悔の嵐です...。試合後でお疲れのところをユニフォームのまま色々とありがとうございました。

そうそう、途中で少し挨拶(&握手)させてもらった監督のTinaさんも素敵な方でした。実際とても理解のある方なのだそうですが、私がこれからStockholmに戻るというと、ムック選手に何事か英語で話しかけ、ムック選手曰く「レフェリーの人がこれからStockholmに戻るので、一緒に車に乗せてもらえばいいと言ってます」とのこと。もちろん電車の切符は持ってますけど、駅までの手段があのバスしかないわけですから、正直助かる旨を伝えると、さくさくと同乗する手はずを整えて下さったのでした。ああもうホントにすみません。恐縮しきりのひとときでありました(あの状態で堂々としていられる方がどうかとも思いますけど)

ムック選手によると「売店のアイスクリームが美味しいですよ」とのことでしたが、アイスクリームを食べている間にレフェリーさんを見失っても困りますし、まさかアイスクリームを食べながら車に乗せてもらうわけにもいきません。しばらく待っているとレフェリーさん(女性)が出てこられました。「Can you speak English?」ああ出た。「a little」とお決まりの返事をしますと、車では音楽をかけているから気にしないでいいわよ、とのこと。助かります。やっぱ英語喋れないとダメっすかねぇ。日本語だけでも危ういのに...。

雪道をぐんぐんスピード上げてドライブすること1時間半あまり、Stockholmのひとつ前という駅で降ろしてもらいました。路線図をみると、ああこれは地下鉄に繋がってるSL(ストックホルム市営交通)ですね。SJだと本数が少なそうだなと思ってたんですが、これなら安心です。窓口で切符を買ってホームに走るとちょうどやって来た電車に乗ることができ、スムーズにStockholmに戻ることができたのでした。関係各位皆様におかれましては、ほんとうにありがとうございました。

*****
駅から地図を片手にホテル目指して歩いていますと、ケータイが鳴りました。知らない番号ですが、出ると母からです。なんですか、ホテルがえらくわかりにくい場所にあるのだそうで、しばらくすると道に母が迎えに来ているのが見えました。なんとまあ心配性なと思いましたが、母は例のスーツケースとキャリーバッグを抱えて1時間近くも迷ったのだそうで、それはそれはそれは...申し訳ないことをしました。渡した地図が分かりにくかったようで、ガイドブックごと渡しておけばよかった。つか、キャリーバッグはやはり私が持って行くべきでしたわ。

なんなくホテルに辿り着き、昨日とは違ってぬくぬくと暖かい部屋でくつろぎながら、「デパートで普通に売ってたよ!」と得意げに差し出されたハイネケンをありがたく頂き(スウェーデンはアルコールを手に入れにくい国だと散々脅されていたので)お昼の機内食以降何も口にしていなかった体にサンドイッチとサラダを流し込んだのでした。

旅の第一ミッションをクリアし、インターネットは問題なくつながりますし(Passwordが部屋のテレビ画面で確認できる仕組み)なんて極楽なんでしょう。ネットサーフィンしてましたら、どうやら日本ではSpringsさんがストレートで二連敗の模様。次週はホームゲームでしたっけ。どうなりますやら。

コメント

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