2009年8月29日

折り返し点

トルコ時間が流れるトルコ料理屋でランチをとった後、急ぎ東京芸術劇場へ向かいますと、入り口でまたも後輩とバッタリ。そもそもこのチケットは彼女に手配してもらったものですが、今回もまた超良席でありました。多謝多謝。

「ザ・ダイバー」
作・演出:野田秀樹
出演:大竹しのぶ、渡辺いっけい、北村有起哉、野田秀樹

午前中の映画につづいてのハシゴということでアタマが持つかどうか心配でしたが、よりによって舞台は能表現から始まりました。ひーっ、静かだわ暗いわ、眠くなったらどうしましょう。しかし、そこは野田さんです。物語はぐんぐんと進み、エンターテイメント要素もしっかりと盛り込まれており、助かりました。芸達者な4人が織り成すアンサンブルはどこまでも自由で、紙袋と扇子そして能面が表紙の本といった小道具を色んなものに見立てる様なども多彩(扇子が電話になったり車のハンドルになったり、時には宅配ピザになったりする)。見飽きなかったです。

源氏物語の女御たちが次々と取り憑くような役どころの大竹しのぶさんはちょっと既視感がないでもありませんでしたが、かといって誰もが出来る役ではありませんし、男優3人の動きの美しさと面白さといったら言いようもなく(とくに野田さんの女役が絶品でした)これぞ舞台!という醍醐味満載。とくに有起哉さんがカッコ良かったなあ。「あの」3人と対等に渡り合っているだけでも驚きなのに、今回はスーツ姿もピシッと決まり、光源氏的なシティボーイっぷりも妙にハマってました。

作品の解釈はパンフの大江健三郎×野田秀樹対談にお任せするとしまして(「頭が良いってこういうことか」と芯から痛感させられる内容でしたわ)私もこれから脚本を読むつもりですが、源氏物語に疎い人間がどこまで理解できるのか。楽しみなような怖いような。やっぱり源氏物語を読む方が先かなあ。

ここ最近の野田作品には珍しく救いのあるラストに少しだけホッとしながら芸術劇場を後にし、池袋駅へとひた走りました。

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