2008年11月12日

世界平和、か

「竜馬がゆく」(7)(8)読了

以前読んだ時は、前半は面白いけど後半は・・・なんて思ったもんですが、やっぱこの本の真骨頂は後半にありますね。私はいったい何を読んでいたのやら。この時代において市民平等を唱え、無血革命を志した竜馬の凄さにひたすら感服しっぱなしでした。明治になって民権運動が土佐から起こったことは必然の流れだったのでしょうが、それを成し遂げられなかったのはこれまたやはり第二の竜馬や(中岡)慎太郎が居なかったからなんですかねえ。やるせない。

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世間ではお仕着せの憲法をめぐって、とかくまた小騒ぎが起きていますが、反戦非戦不戦を為すためにできること、しなくてはならないことって何なんだろう。自衛隊という微妙な立場と軍需産業が織り成す複雑怪奇な世界は私には到底理解できるものではありませんが、少なくとも愛国心とは過去を美化することから生まれるものではないと思います。

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工作その2
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ハトメを使ったところがポイントかな、でもなんか汚い。

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全面ホワイトボード仕立てにしてみました。でもまだ収まりが悪いっすね・・・続きは明日。

 

2008年10月30日

趙雲子龍ファン

昼休みテーブルにて「今あらためて『三国志』を読むならば、どの版がいいか」という話になり、私自身はといえば、小中学生の頃に岩波少年文庫3分冊版を読んだきりなのですが、やはり入門書としては吉川(英治)版「三国志」が読みやすかろうとのこと。

ちなみにFちゃんはだんぜん魏贔屓なのだそうで、そやろね、そんな気がするわ。私?蜀に決まってるやん。きわめて素直な子どもらしい子どもだったんだから。でも今読んだらちょっと変わってるかもしれないなあ。

てなわけで私も読み直すことに決定。会社帰り本屋に立ち寄りました。最初に通りかかった岩波文庫の「三国志」著者は...小川環樹さん。あれっ少年文庫と同じやん(考えてみれば当たり前の話ですが)。少し目を通した後、講談社文庫コーナーへ。地味な岩波とうらはらに、こちらはレッドクリフの帯だらけ大キャンペーン中です。パラパラと吉川版三国志を眺めてみる。なんかくだけてるよなあ。

しばし講談社文庫と岩波文庫との間を行ったり来たりしながら読み比べた後、けっきょく買ったのは岩波文庫版の第1巻でした。若い頃に読んだ本って体で覚えてるんでしょうか、吉川さん版には馴染めないものを感じてしまったのです。
岩波の文字は読みづらいんですけどね、なんとか頑張ります。

 

2008年10月24日

駅弁考

仕事をしようとすると、頭の中で音楽が回り始めました。

♪着てはもらえぬ~セーターを~寒さこらえて編んでます~

...えーっとこれは...「北の宿から」か。でもなんで?
しばし考えた結果、分かりました。朝、この本を読んでたからだわー。

・小林しのぶ×矢野直美「すごい駅弁!」ナレッジエンタ読本12

鉄道オタクでなくとも知っている―著名なお二人による対談本です。
駅弁情報とともに鉄道知識が散りばめられている所が素晴らしいっすね。
小林さん監修の駅弁本は何冊か所有していますが、これが一番おもしろく出来上がってると思いますよ。飛行機もいいですけどね、やっぱ鉄道はいいよなぁという気持ちにさせられます。駅弁から観たニッポン地誌といったところでしょうか。

バレー遠征スケジュールをたてながら「米子?前日は岡山やのにキツすぎるわー、回避やな」と思っていたにもかかわらず、米子駅「大山おこわ」のページを読んでいると、弁当だけでも美味しそうなのに

・「米子駅から出ている境線で海の方へ向かえば「水木しげるロード」のある境港駅に着きます」
・「山陰本線は、米子を過ぎた辺りから、また海の色が変わりますよね」

なんてな会話を目にしますとね、行きたくなっちゃうじゃんかー!

で、なぜ「北の宿から」なのかといいますと、このお二人は飲兵衛でもあるらしくって「酒のおつまみになる駅弁」にも妙にこだわりがあるんですね。んでまぁ日本酒→地方ドサ回り→演歌ってな流れになってたみたいです、私の頭ん中は。

鉄道オタクでも駅弁マニアでもありませんが(好きだけどね)
昔から時刻表で真っ先に眺めるのは欄外下の駅弁名という子どもでした。

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幼少の頃、長野/新潟を旅行した時の記録

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このページを書くだけで何日も費やした記憶が・・・(1つしか食べてないのに)

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ですからオタクじゃないんですってば

 

2008年10月21日

背中は語る

朝の電車で一気通読。電車が遅れていることにも気付きませんでした。

NUMBER714号「野茂英雄のすべて」

決して雄弁な人ではないだけに内容の重複も見受けられましたし、二宮さんとの対談はやはり???でしたけど、かなり読み応えのある特集でした。
しかし読めば読むほどに全盛期の投球シーンを見たくなってしまったのは、やはりこれこそが偉大なアスリートの証だってことなのかなあと。

今後は意欲的にNOMOベースボールクラブへ関わられるのだそうで、こちらも非常に興味深いですね。

 

2008年10月20日

解釈次第

通勤用クロスバイクがガタついてきていることもあり、ふと手に取った本を購入。
まるでパリ案内かのようなお洒落装丁とは裏腹に、中身はきわめて硬派な内容でした。

・エンゾ・早川「まちがいだらけの自転車えらび」双葉社

文面だけを見ると、イタリア(自転)車礼賛を始め誤解を招きそうな過激表現が多々ありますが、読み間違いをしなければ著者の主張は理解できますし、なかでも近年の「おしゃれ自転車雑誌」の林立やシマノ製品への危惧などは極めて真っ当な内容ではないかと思います。専門知識のない私にもたいへん面白く読めました。

ただ著者の言う自転車選びの条件はあくまで本格的なロードバイクにおけるもの。私個人が求める自転車にそれらが全て当てはまるわけではありませんが、自転車で一番大事なのは世間全般の雑誌がこぞって騒ぐ「システムとフレーム」ではなく「車輪とフロントスポーク」であることだけは肝に銘じておきます。あとは自転車屋さんに行くだけ。いやまだ行きませんけども・・・

 

2008年10月17日

始まりにして完結

帰り道にふらっと立ち寄った本屋新刊コーナーで「仔羊たちの聖夜」を発見。
「タック&タカチシリーズ」残り1冊、待った甲斐がありました。これにて制覇。

帰りの電車で一気読みしましたが、ほーなるほど。これはシリーズの原点的作品ですね(作者あとがきによれば「作者の原点」でもあるようです)。そういう意味では時系列順に読むべき作品なのでしょうが、こうして遡り読むのも面白いもんです。この感情がああ繋がるのねぇと。

 

2008年9月23日

トム違い

購入したまま忘れそうになっていた本を読了。

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トム選手加入の報を聞いてまっさきに思い出したのは、このタイトルでした。ちなみにこのトムさんというのは猫です。ま、トムといやぁ猫なんですけどね、そういえばピーターラビットシリーズに出てくる子猫もトムでしたっけ。わるいねずみに「ねこまきだんご」にされそうになってましたね。

翻訳で有名な石井桃子さんですが(ピーターラビットも石井さんの訳)、ご自身でも数々の優れた児童文学を書いておられることでも知られ、この本は金井美恵子さんが絶賛されておられるのを見て以来ずっと読みたかったのです。トム選手のおかげで思い出すことができました。どうもありがとう。

前置きが長くなりましたが、そんなこんなでどんな本かも良く分からずに読み始めたところ、あまりの面白さに笑いころげてしまいました。私はとくに猫好きというわけではないんですが(嫌いではないです)、バカ犬を長いこと飼ってましたから、読んでいるともうリアルに猫のいる風景が浮かんでくるんですよね。この話は著者の石井さんが山でお百姓生活を送っておられた時の実話なのですが、食糧難の戦後という時代背景を越えた楽しさ。エピソード自体も面白いんですけど、言葉遣いやさりげない表現のユニークさが素晴らしくてたまりません。動物ものにありがちな「最後に死ぬ」ってやつがないのもよろしいです。

動物好きな方は、機会あればぜひご一読を。

 

2008年9月 4日

惰性にしたがって

昨夜うっかりTVドラマ「ゴンゾウ」を見てしまったところ、面白かったんですが怖くて眠れなくなってしまい、起きたのは朝11時を回っておりました。

といいましても本日は有休ですんで、予定通りの寝坊。しかしやっぱ夜中に恐怖系の刑事ドラマは見ちゃダメですね。「模倣犯」を一昼夜かけて読み通した時以来の怖さでしたわ。ふう。でも来週は最終回なので見逃さないように録画、と。

午後からはぐーたらと・・・再放送ドラマオンパレード・・・ああいかん。
自転車を走らせて畑の茄子をちょいちょいと収穫後、近所の温泉に足をのばして岩盤浴でまどろんできました。せっかく良い汗をかいたというのに、帰りの夜道が超怖くて冷や汗をかきまくり。なんだか台無し気分でしたが、気を取り直して夕食を作り、またもドラマオンパレード。なにやってんだか。

テレビを見ながら関川夏央さんの"「坂の上の雲」と日本人"読了。
子規、秋山兄弟(少しだけ伊丹十三さんも登場します)、漱石という登場人物の紹介によって始まるこの書籍、佳境はやはり「二〇三高地」でした。関川ファンでもあり司馬ファンでもある私としては、たいへん面白かったです。

―「作戦の秋山」というイメージがありますから、私たちは「敵がああきたら味方はこういく」式の作戦のことだけを想像しがちなのですけれども、それ以前に状況の定義や用語の統一が「作戦」のもっとも重要かつ根本的な部分なのですね―

こんな所だけを抜き出すとビジネス自己啓発書の読み方みたいでイヤなんですが、妙に引っかかったのでメモ。

 

2008年9月 1日

付和雷同

諸事情により、朝も早くから畑の枝豆収穫作業。しかしその畑は自宅から徒歩で30分ほどもかかるため、行き帰りだけで1時間。いくらなんでも出勤前にやることじゃないですよ。真剣にクルマの運転練習をせねばと身に沁みて感じました。ただ・・・運転にはとことん向いてない性格なんですよねぇ、これが。

そんなこんなで通勤電車では熟睡しまくってしまいましたが、帰りの電車で「個性を引き出すスポーツトレーニング」(岩波アクティブ新書)を読了。

著者は近鉄、ロッテ、そしてメジャー初の日本人コンディショニングコーチとしてメッツで活躍されたコンディショニングコーチの立花さん。書かれている内容はスポーツ(野球)指導法が中心でしたが、子どもをいかに野球嫌いにさせず、ケガをさせずに育てるかというテーマなどは、極めてケガの多いスポーツのひとつであるバレーボールにも大きく通じる所があり、たいへん興味深かったです。
学校部活動中心のバレーボール(野球)ヒエラルキーを打ち崩すにはどうしたらいいんでしょうなあ。

夕食後、収穫した枝豆を枝からぷちぷちとむしりながらアメリカの大統領選ニュースを眺め、マケインの副大統領候補、そりゃないだろうと画面に突っ込んでいましたら、突然映像が途切れて速報「福田首相辞任」ニュースが飛び込んでまいりました。あらまー、アメリカどころとちゃいますやん。

前任者や前々任者などと比べると、福田さんは目くじら立てるほど嫌いではなかったのですが、いかんせん覇気がなさすぎるのがねぇ、最後まで愚痴の連続でしたな。国の代表たる政治業界における定年制も早いこと実施してほしいもんです。なんなら教師と同じく能力テストなんかも実施してみてはいかがでしょう。

落ち着きどころはやっぱ麻生さんですか。てなとこで、はてさて。

 

2008年8月 4日

どうとでも

暑さ五輪も彼岸まで―もう少しの辛抱です。はぁ。

今日も朝から無性に暑い一日でしたねぇ。
ひっさしぶりの化粧下地がイカンかったのか、特に塗り込んだわけでもないのに汗が噴き出し、かと思えば電車(や会社)は極寒。帰りの電車でお腹が痛くなって困りました。なんなんでしょ、このアンバランス感は。

そんなこんなで帰宅するやグッタリ。夜中に妹が帰ってきてたんですが、すっかりのびちゃってました。

読了本
・二宮清純「プロ野球の一流たち」講談社現代新書

いつぞや読んでいた講談社のPR誌「本」の連載をまとめた新書ということで、二宮さんはあまり得意なライターさんではないのですが、購入してみました。

エーっと、普通には面白いです。ものすごく面白い箇所も多分にあります。
でもやっぱり私、この人の大上段に構えた姿勢が苦手です。インタビューでもなんでも普通に聞き書きすりゃいいのに、最終的にそれを自論の証拠がために使っちゃうとことかね。そりゃあ自(編)著なんだから何をしようと自由ですよ。でも、なんというか全編を通して小賢しく、血の味がしないんですよね。それじゃあ読者の心には響かないんじゃないかと、あくまで私個人的意見ですけどね。

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