2010年1月14日

コンセルトヘボウ

オランダといえばアムステルダム、アムステルダムといえばコンセルトヘボウ。日本で有名な海外オケといえばウィーンフィル、ベルリンフィルあたりが二大巨頭ですが、私が一番好きなオケはこのアムステルダム、いやロイヤルコンセルトヘボウなのです。オケはめったに聴きに行かないのに、ここはたっかい高い日本公演も聴きに行きましたもの。

そういうわけで、この旅行にあたって諸々の準備に先駆けて調べたのはコンサートスケジュールでした。おーあるある、ベートーヴェンのVn協奏曲とシベリウスのTweede...2番かな?指揮は客演のテミルカーノフ。オランダでシベリウスというのもなんですが、月末の定期も演目はシベリウスのVn協奏曲ですから、1月のコンセルトヘボウはシベリウス月間なのかもしれません。ちなみに定期のメインはラフマニノフのTweedeだそうで、あーラフ2よりはシベ2の方がいいな。残席わずかでしたが、なんとか2席購入。

*****

さて、まずは下見、といってもホテルはホールの真裏ですから、出ればそこはコンセルトヘボウ楽屋口です。自転車いっぱい。

20100114a0.jpg(これは翌朝写真)

20100114a1.jpg

20100114a2.jpg

日本にもあまた音楽ホールが存在しますが、さすがに格が違いますなあ。夕食をとる店を探していると、近くに楽譜屋を発見。

20100114a3.jpg

せっかくなんだし何か買う楽譜なかったかな...あ、「わが祖国」のスコア、あれは輸入版しかなかったはず。日本で買うよりは安いかも。スコアコーナーを探してみると、2「モルダウ」と6「ブラニーク」がありました。店員さんに値段を聞いてみたところ、モルダウのスコアを店内のあちこちにあった機械にかざして「10ユーロだね」。ああこれはバーコード読み取り機だったのですか。よく分かりませんが、法外な値段ということはないでしょうし、お買い上げ。

お目当てのレストランは満席でしたが、少しはお腹に何か入れておかねば。お得意のスーパーにてハイネケン(ちゃんと5.5%のがありました)を買い、ホテルにて一眠りすることにしました。開演は20時15分ですからね。日本もこれぐらいの開演時間だと平日公演に行ける人が増えるでしょうに。

きっかり1時間後に目を覚まし、さあ行きましょう。まずはチケット引取りです。どうやら引換証と間違えて領収証を持ってきてしまったようですが、なんとか無事にチケット発券完了。ついでに当初行こうと思って買ってしまった月末公演のチケットも引き取り。はて、どうしましょうかね。

20100114a4.jpg

チラシコーナーを覗いていると、たくさんのチラシの中にひときわ輝く冊子が。見れば2009-2011にかけて行われるマーラーチクルスのご案内です。行きたいなあ。

20100114t1.jpg←右が表紙

20100114t3.jpg ←曲ごとにユニーク解説

タダとは思えぬ豪華冊子、全部載せられないのが残念です。これとは別に今日のプログラムも購入しましたが、全てオランダ語。読めんよ!

オーバーを預けて(うっかりチケットを入れたまま渡してしまい、取り返しに行く羽目に)ホールに入ってみると...おぉぉ、段々畑のオーケストラ。私は一階席の最後方なのですが、オケそのものがかなり高い壇上にあるので見えない心配はなさそう。観客の方々は全体的にやはり年配のお金持ちが多いですね。チケット代も安くはないし、日本も似たような感じですが、少し違うのは、ここが何だかちょっとした社交場となっているらしきところでしょうか。席の離れた母と別れて座席に着きました。

時間になりました。拍手の先を見ると、階段を降りてくる指揮者とヴァイオリニストの姿が。うぉーカッコ良い~!(でも高齢指揮者には厳しいホールです)

〇ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団コンサート
指揮:Yuri Termirkanov

・ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
Vn独奏:Vadim Repin
・シベリウス:交響曲第2番ニ長調

ベートーヴェンはCDを買って予習はしたんですが、あまり派手さがないわりに粗は目立ちやすいという古典の典型のような曲なんですよね。聞かせどころの少ないこの曲を選ぶところが凄いっちゃ凄いんですが、1楽章出だしのオーボエのまあウマいこと。そしてファゴットにこんな音が出るとはね。まるでホルンかと思いましたで。ただ吹くだけの楽器やないのね。「われもわれも」とがなりたてるわけでもなく、管楽器のセクションバランスがものすごくいいです。あと目に付いたのはコントラバスの異様なまでのカッコよさ。ホール効果もあるのかもしれませんが、凄い響きです。皆さんでかくてフレンチボウなので、まるでチェロを弾いているかのようでした。こんなに段差がついていると、弾く姿が良く見えて面白い。

ヴァイオリンのレーピンさんは3度の上昇下降形が少々不安なピッチだったかな。これを完璧にこなすのは至難の業でしょうが、1楽章終了後ちょっと観客がざわついたのは、そのあたりだったのかどうか。音は高音がきれいでしたねえ。ちなみに3楽章カデンツァはクライスラーのオール重音バージョン。これを練習し過ぎてほかの箇所をあんまりさらわなかったんじゃないかと疑うほどに、むちゃくちゃうまかったです。音も外さず、感動ほろり。つくづくヴァイオリンって難しい楽器よなあ。

休憩中、ドリンクバーを覗いたのち、母の席を観に行くと、なにやら両隣のご婦人方に話し掛けられたそうで、適当な返事をしつつ楽しんでいる模様です。やれやれ。

さてさて、メインのシベリウスです。オケの人数もぐっと増えました。

20100114t4.jpg

いきなり冒頭の5音でハッとさせられまくり、つかみバッチリ。音が前に流れてます。ああ、指揮者の先生方がよく仰る「ベクトルのついた音」ってこういうことなのかと生まれて初めて実感。出た音というものは絶対に止まらず、後には帰らないのだ―と。

さきほどの管楽器はもちろんですが、弦楽器もまとまりようが凄いです。ヴァイオリンが上手いのは名門オケの必須条件で、もちろんここも例外なく素晴らしかったのですが(日本人もいらっしゃいました)、それだけじゃない、一介の弦楽器奏者に至るまで、全員の音に対する想像力、創造力そして責任感がケタ違いなんです。それだけオケにも自分にもプライドを持っておられるのでしょうし、その集合体だからこそオケとしての共通認識もしっかり築けるのだろうと感じました。

2楽章ではピチカートだけでこんなに音楽を、メロディーを語れるのかと驚愕。ピチカートに対する認識を改めました。こないだブラームスの1番をやった時、師匠にピチカートを物凄く注意された意味がまたここで分かりました(遅いよ)。もっと真剣に練習せなあかんね!しかしまあこんな良い音のピチカートがこれまた弦楽器全体でタイミング揃うって、一体どんな合わせ方してはるんやろか?

そしてここでも再びコントラバス、凄い迫力です。これぐらい上手かったら「チェロはコントラバスの上に乗っかる感じで」といつも言われる言葉も心底納得ですし、そう弾いてやってもいいです。つーか、チェロ要らんのちゃうかとさえ思ってしまいましたわ。ここのオケ、チェロも普通に上手いのに、他のパートがウマすぎる特A+++クラスなので、特Aクラスレベルではまるで下のようにさえ見えてしまいますね...かわいそうに(超余計なお世話)。しかし、弦楽器全員があの早いパッセージを完璧に弾き、そして合わせることって可能なんですねえ。わたしゃシベリウスの細かいパッセージなんて誤魔化すこと以外考えたことなかったですよ。低レベル感想でごめんなさい。

3楽章から4楽章にかけては、盛り上がりとダイナミクスのつけ方が面白かったです。曲全体の構成がしっかり頭に入ってて、なおかつ常に先を意識してないと無理だろうなと思わせる指揮と演奏でした。何度目かのテーマでとうとうクライマックスに達しても、弦の音が汚くなったり金管の音がへたったり割れたりなんかしないのです。ああ美しや。当たり前だと言われそうですが、プロオケでもシベ2の4楽章で金管が潰れるのは珍しくないですもん。技術だけじゃなく、気力も体力もないとつとまりません。

終演後はスタンディングオベーション。これは恒例のようですが、このメンバーでこの演奏だと、奏者ごとに一々挨拶する長々しいカーテンコールなどまるで不要です。全員がソロの自覚持って演奏してるんですから。実際、オケ全体に対する拍手が2,3回続いてあっさりとコンサートは終わりました。アンコールももちろん無し。いいねえ、理想です。

はたしてこれがシベリウス演奏としてふさわしいものだったのかどうかは分かりませんが、コンセルトヘボウサウンドは存分に味わってきた...と思います。

RCO002_VanBoxteljpg5B15D.jpg

そうそう、手元の余りチケットは母の発案により、母の隣席ご婦人'sに差し上げました。恐縮されながらも大そう喜ばれましたよ。別れ際には「Enjoy your journy!」と。そして終演後も結局レストランには入ることが出来ずでした。やっぱり予約しとかなきゃダメですね。まぁ明日からはベルギーなんだし・・・とはいえ痩せますわー。ビール飲んでちゃムリかもしれませんが。

 

お名残惜しく

コペンハーゲン行きの電車はお昼前ですから、その前にちょっくらお散歩&買い物を。

2010011401.jpg
町の中心を流れる川のほとり

2010011402.jpg
犬の足跡がいっぱい!

2010011403.jpg
そういえば、昨日、体育館の全景を撮るのを忘れてました。

スーパーでごちゃごちゃとお土産を買い求めた後、母が「布を買いたい」というのでインテリアのお店を覗きに。10時開店だったようですが、開けていただきまして申し訳ない。残りスウェーデンクローネを吐き出して、布(マリメッコ含)を3種類ばかり購入。はてさて、これにミシンをかける日は来るんでしょうか。

2010011404.jpg
Ängelholm駅

2010011405.jpg
さよなら〜

コペンハーゲン経由でアムステルダムに戻ります。

 

2010年1月13日

そしてÄngelholmへ

朝食をとっていると突然周りが停電。なかなか復旧しなかったのですが、ホテルも客も騒ぐでもなく落ち着いたものです。とはいえあまり暗いところで食べているのものなんですし、明るい隣の部屋へと移動。食べながら辺りを見渡すと、この部屋は調度品がものすごく可愛い。それにしてもなんてクリスマスの好きな国なんでしょう。もうこれは一大イベントという域を通り越して、一つの文化であり、冬の心のよりどころなんでしょうね。しかしブレーカー騒ぎのせいか、私の好きな酢漬けイワシが補充されなかったのは残念でした。楽しみにしてたのに。

2010011301.jpg2010011301a.jpg
ガラスのオーナメントがキレイでした

2010011302.jpg
かわいいっしょ?

2010011303.jpg

2010011304.jpg
椅子もほら・・・ボタン!

チェックアウトを済ませて駅へと向かい、お久しぶりの型の電車に乗り込みました。降車駅はÄngelholmですが、電車の行先はコペンハーゲン。そうか、前回スウェーデンに来た時、ベクショーからコペンハーゲンに向かったのもこの電車だったんだ。近くには寝台電車も止まっています。ああ、これにも乗ったなあ。あの時は夏真っ盛りでしたけど、やっぱり北欧は冬にも来ないとダメですね。

2010011305.jpg
手前から2つ目のチューブっぽい電車です

車内では今日もあちこちで「おしゃべりなたまごやき」状態が続きます。ここにきて母曰く「もしかしてスウェーデン語って文章に単語が多かったり長かったりするんちゃうの?」と新説を打ち立てました。はー、どうなんでしょう。特別単語が多大っちゅうことはないでしょうけど、日本語のように省略はしにくいのかもしれませんねえ。

今回はX2000ではありませんでしたので、車内インターネットもなく、何度も停車を繰り返しながらお昼前にÄngelholm駅に到着。なんともかわいい駅です。南に降りてきたせいか少し暖かいような気もします。地図を確認して歩き出そうとすると、バスを待っていたらしきお兄さんが近づいて来られ「May I help you?」ここのホテルに行きたいんだけど...と地図を見せると「OKOK、この道で合ってる。まっすぐ行って、ここで右ね」
この人に限らず、スウェーデンには親切な人が多いです。そういや飛行機で隣に座ってたインド人さんも「スウェーデンはほんとに良い国だよ」と言っておられましたね。「情けは人のためならず」私も日本に帰ったらもう少し親切になりましょう。

橋を越えて川を渡ると町のCENTRUM地域ですが、格別大きなショッピングセンターがあるでもなく、小さめの店がゆるりと続くスウェーデン版商店街といった感じです。平日昼間になぜこんなに人がいるのやら。夏場は川や海を中心としたリゾート地でもあるようで、中心部にはツーリストインフォメーションもあるのですが、冬場は当然川は凍り、静かな住宅地。このデカいスーツケースは浮きまくりです。

ホテル発見。お向かいには我らの味方?「SYSTEM BOLAGET(酒専売店)」の看板が。おぉよしよし。レセプションは二階とありますが、表玄関にロックがかかっていて入ることができません。ホテルインターホンを押してみましたが、シーンと無反応。まだチェックインには早い時間だとはいえ、ここで留め置きされるのは困ったなーと思っていると、中から住人が。ひとまず中に入ることができました。エレベーターで二階に上がってみると、レセプション窓口にはシャッターが下りたまま。いっそ書置きして荷物を置いていこうかしらなんて思い始めたころ、近くのドアが開いて寝起きっぽい顔の女性が顔を出しました。「チェックインは14時からよ」「荷物だけ預かってもらえるかしら」「もちろん」てなやり取り後、お隣のダイニングルームに荷物を置いて再び外へ。ひとまずこの荷物さえなければなんとでもなります。

毎日朝食だけはしっかり食べてますから、空腹ではなかったのですが、やっぱ寒いですしねえ。店を探しながら町をぶらぶら。愛しのスーパーマーケットも発見。明朝にはコペンハーゲンに経ちますから、スウェーデンは今日がラスト、となるとお土産類はここで買わないとね。下見を兼ねて入ってみると、全般的にストックホルムのスーパーよりお値段お手頃です。こちらのスーパーは手ぶらだとレジを抜けづらいので、リンゴンベリージャムと「カッレくんのキャビア(チューブ入りのタラコ、けっこう便利)」を1本購入。

「ここはヘアサロンが多いね」「ピザ屋も多いよ」なんてな会話を交わしながら、ようやくカフェをみつけて腰をおろしました。良く分からないままBAKED POTATIとかいうものを注文。ベイクドポテトが付け合わせで付いてくるのかと思いきや、その逆で、大きなベイクドポテトの中に具が入っているというものでした。しかも、中の具を2種類頼んだつもりが間違って伝わり、イモが二つ...デカい(20cmぐらいあります)

2010011306.jpg

母はビールを、私はシードルをお願いしたところ、カールスバーグは二種類あるようで、適当な方を指さすと、店員さんは「OK、Hofね?」・・・ん、今Hofって言いました!?慌てて「Hofダメ!EXPORTください!」ああ危ない。そして私のシードルはアルコール入りでした。アルコール抜きのシードルは普通にアップルサイダーでよかったのでしょうか。いやまあアルコール入りでも構わないのですが。

巨大イモと格闘してますと、早くも諦めモードの母は観察モードに入り、「ここはストックホルムに比べるとちょっと太った人が多いし、人種もいろいろやねー」と。都会と田舎の差といってしまえばそれまでですが、国境も近いですし、あとはやっぱり収入の差なんてのもあるのかもしれませんね。イモの方は相当頑張ってみたのですが、すべてを食べきることは出来ず、少し残して店を後にしました。

今日の試合のチラシ
2010011307.jpg

何のお店かはよく分かりませんが、ドアに貼ってありました。そういや今回の旅行中唯一見かけたチラシですな。

おっもう14時だ。SYSTEM BOLAGETでビールを物色してみると、TUBORGがありますね。デンマークに近いからかな。あと、ワインの商品説明に一々可愛い絵がついているのも発見しました。近くに絵の一覧表があったので、数えてみるとその数15種類。お肉だけでも鴨、豚、牛、羊、トナカイと4種類あります。一覧表を店内で撮影すると怪しまれそうなので、絵のついたカタログをもらってきました。
2010011308.jpg

EU加盟後は小売店でも酒の購入は可能ですから(ただしビールは低アルコールのものばかりでした)このシステムの有効性は今一つ分かりませんけど、この絵からすると、スウェーデンには密かになかなかの食文化と酒文化があるということなのでしょうか。スウェーデン料理の店はあまり見かけないんですけどね、寒いから外食が少ないのかなあ。

ホテルに戻ってチェックインを済ませ、部屋でのんびりとテレビを眺めていると、インテリア番組が流れ始めました。衣食住ではダントツで住への意識が高いとされるお国だけあって(デパートのインテリアコーナーも充実していますし、街の小さなお店でもセンスのいい商品が多いです)やることが半端ありません。テーマはお家のリフォームだったんですが、自力でそこまでやりますかということに驚くと同時に、女性スタッフの働きっぷりにも目が点。日本だったら絶対にその作業は男性だよなあということも女性がバリバリやってのけてます。こちらではどんな場所でも女性職員の割合が高いことは実感していましたけど、権利主張する以上、可能な限り同等の義務をこなすことが常識になってるんでしょうかね。現実問題、税率の高い国ですから共働きじゃなきゃキツいのかもしれませんが、たくさんの人が働き、たくさんの税を納めることは理想の一つのカタチではありますね。

2010011309.jpg

ここに来るまで知らなかったんですけど、住宅産業にちぃと関わっている母にとってスウェーデンハウスというのはちょっとしたライバルで、そしてそのスウェーデンハウスのコンセプトとは「家は窓から」であるらしいんですね。三重窓が防寒断熱(防音)の役割を果たしており、そのためには必然的に壁も厚くなり、窓際に物を置くスペースが生まれるんですと。なので?こちらの窓を見ていると楽しいです。そうそう、煙突(=暖炉があるということ)も必須。家には文化が詰まっているのですね。

2010011309a.jpg 2010011309b.jpg

2010011309c.jpg

まだ夕方なのですが・・・眠い。どうも今回は時差ボケがきついのです。行きの飛行機はビジネスクラスも考え物ですな。機内では寝ない方がその後ラクな気がします・・・ひとねむり。

 

2010年1月12日

Ishockey

スウェーデンに来るにあたってはバレーボールと、そしてもう一つ観たいものがありました。それは・・・アイスホッケー!

出来ることならナショナルチーム戦あるいはÄngelholmのチームRögleさんの試合を見たかったんですが、リーグ日程を調べると、Rögleさんの試合は木曜日ですし、しかもこのRögleさんはEngelholm volleyさんと違って弱いらしい・・・ということはともかく、今回の旅程で私が観戦可能なのは、この日ここヨーテボリで行われる1試合だけだったのでした。Stockholmから水曜日の試合があるÄngelholmへは飛行機で行くことも可能ですが、電車で向かい、ヨーテボリ経由&一泊すればアイスホッケーも観戦できる!一石三鳥ではないですか(私にとっては)。

対戦カードはFrölunda HC - Brynäs IF、スタジアムはScandinavium、ホテルからも頑張れば歩ける距離です。トラムに乗るつもりですが、帰りは歩こうかな。

****
「リンクは寒いらしいから、カイロをたくさん持っていったほうがいいよ」と、どこで仕入れたのやら分からぬ母の言葉にカイロを2つばかり持ち、じゃあねとホテルを後にしました。駅前でようやくやって来たトラムに乗り込むと、周囲のほとんどはアイスホッケー観客の模様。一体どこで乗車券を買えばいいのかとキョロキョロしてみましたが、まったくもって分からず、そうこうするうちにトラムはScandinaviumに到着してしまい、降りてみればトラムはさっさかと発車、はからずも無賃乗車となってしまったのでした(他にも同類がたくさん居そうでしたけど)。

2010011211.jpg

どこからこんなに人が?こないだのバレーの試合がウソのよう・・・なんてなことはさておき、入場券を買わねばなりません。ダフ屋っぽい人がたくさん居ますが、さすがにトルコの二の舞はしませんよ。とはいえ窓口に並び、イケメン兄さんに「どこの席がいいの?」と聞かれると、はてさて・・・まったく分かりません。初観戦でルールも知らないんですからね。悩んだ末「一番安い席を一枚ちょうだい」と、まるで子どものような返事をしておりました。100SEKというと、1,500円弱というところか。バレーが60SEKでしたから、まあそんなもんですかね。グッズ売場も覗いてみましたが、チームカラーが赤と緑、インディアン...どうもそそられませんでした。

2010011212.jpg

しかし、この席はどこなのでしょう。マッチデープログラムを買おうか悩みながら、配られていたスティックバルーンをもらい、そしてスタジアムの座席表を眺めてみましたが、やはり分からず。チームブースっぽいところに居た人を捕まえて聞いてみると「そこの入り口を入って右よ」とのこと。なんとざっくりな。絶対わからんだろうなと思いながら入り口近辺をうろうろしていると、ゲーム前アトラクションが終わり、スウェーデン国歌が始まってしまいました。おお、ひとまずその場で脱帽です。つかやっぱり国歌なのね。なにやらチームカラーの衣装を着たおじさんが朗々と歌っておられました。初スウェーデン国歌は良く分かりませんでしたが、きっとまたバンクーバー五輪で聴く機会があることでしょう。

さてさて、再び探索です。座っていたおじさんに再度確認。ああ、それは前だよと。さらにもう一人に確認した結果・・・あら、(ほぼ)最前列ですか。バレーと違ってホッケーの前列は良い席じゃないのね。

2010011213.jpg
見える景色はこんな感じ。ひとまず臨場感は凄いです。

Frölunda HC - Brynäs IF
(1-3)
0-1
1-1
0-1

ゲームが、ホッケーがどーのこーの言う以前に、目の前でガタイ良すぎる選手が前にも後ろにもスケートで自在に滑り(当たり前ですが)スティック振り回し、そしてガッツンガッツン体当たりするんですから、終始その迫力に押されっぱなしでした。「ホッケーはパックが見えないよ」と聞いてましたが、さすがに最前列だと見えることも多々ありました。でも、それを追ってるだけではゲームは掴めないんですよねー。選手も驚くほど大量にコロコロと入れ替わりますし、あんな交替方法でうっかり間違えちゃったりしないんでしょうか。プレーの良し悪しはよくわかりませんが、どうもホームFrölunda HCは拙攻が目立ちます。なので、BACKを務める#4Kristian Kudroc選手中心に観ることに。

攻めも守りもどこからともなくスーッスーッとラインが出来ていくのがカッコいいですね。キーパーがマスクを外すと顔ちっちゃ!パックはどこまで自在に操れるものなんだろう?審判さんはプレーを見るだけじゃなく、スケーティングも出来て、かつ衝突から身を守る敏捷さもなくちゃいけない。これまで見てきたスポーツの中では一番過酷だなー。だんだんと寒くなってきた足をカイロで温めながら、アホなことばかりを考え続けておりました。

第1ピリオド後、休憩が始まると整氷開始。そうか、休憩はそのための時間でもあるんですね。ツルンツルンになったリンクの上ではジュニアチームの紅白戦が行われました。女の子も混じってます。そういやこちらでは女子リーグもあるんですよね。思った以上にコンタクトスポーツですから、男子の試合の方が面白そうですけど。

そうこうするうちに第2ピリオド開始。ようやく1点を返し、得点シーンを見られただけでも今日来た甲斐はあったというものですが、喜んだのも束の間、追加点を入れられてしまいました。うーん、ゴール前展開を見てると勝ちそうな雰囲気がないなあ。第3ピリオド終盤、ダメ押しの1点を入れられたところで席を立つ人が続出しはじめましたので、私も席を立ちました。

今日の試合は中の下チーム同士の対戦ですが、これ、上位だとどれぐらい穴のない攻守を見せるんでしょうね。日本に帰ったらちょいと見てみなくては。

トラムは混んでいるのでしょうし、またも無賃乗車になってはイヤなので、地図通り歩いて帰ることに。しばらくすると昼間歩いた道に辿り着きましたので一安心。無事ホテルに戻ることができました。治安が良い国っていいですね。

そういえば今日のマッチデープログラムを買いそびれてしまい、ものすごーく後悔する羽目になりました。旅先で悩んだものは「買うべし」ですな。

 

港町Göteborg

予行演習通り、地下鉄にてStockholm中央駅へと向かいました。電車の時間まで少し時間がありますし、近くの市場を観に行くべく荷物をコインロッカーに入れることに。今度はちゃんと両替機で硬貨を作って投入してみましたが、どうにも上手く行きません。母が通りすがりのおじさんに尋ねたところ、老眼鏡を取り出したおじさんの説明を聞くうちに、これまた通りかかった係員らしき女性に「こっちよ!」と連れていかれました。たしかに「近日移転」とは書いてありましたけど、どうやら近日は今日であるらしき模様。

「近代的コインロッカー」
2010011201.jpg

ところがこのコインロッカーの使い方がよく分かりません。説明はスウェーデン語とデンマーク語しかなく(マニアックな!)、悩んでいる内に一回分(50SEK)を失ってしまう羽目に。えええ!ためしにデンマーク語をタッチしてみると、あら分かるじゃないですか。つかこれは英語では・・・?
無事に荷物を放り込み、1時間以内であれば乗り降り自由の地下鉄に乗って市場があるらしき場所へと向かいました。しばらくのち場所は見つけたのですが、店はほとんど出ておらず。冬はやっぱダメですか。預け損だったねーと言い合いながら徒歩で駅へと戻ったのでした。

「ストックホルム中央駅」
2010011202.jpg

2010011203.jpg

2010011204.jpg

2010011205.jpg

指定の座席は逆向きでしたが、まあしょうがないね。では私はしばしPCを、母は別の席へと移って車窓から見える家々を熱心に眺めておりました。

途中、電車は雪のKatrineholm駅に停車
2010011206.jpg

X2000では申し込むとインターネットが使えます。今回は結局申し込まなかったんですけど、SJの画面には繋がるので

2010011207.jpg
「今、電車はKatrineholmに居るよ」と教えてくれてます。

3時間かかって電車はスウェーデン国を横断していきましたが、途中、吹雪を抜けていく中で遅れが生じたようで、アナウンスがしょっちゅう流れたんですが(もちろんswe語)、ペラペラと喋るわりにはどーも大した事を言っている気配がない(そういえば一昨日のKLMもそうでした)。そしてお喋りといえばですね、電車内でもあちこちでお喋りが飛び交っていたのですが、そのほとんどがケータイで、何をそんなに喋ることがあるのかというほどに、老若男女喋る喋るよく喋る。あんたらは「おしゃべりなたまごやき」か!と思うほどにです。スウェーデン人はおしゃべりなのでしょうか。いや、私も普通におしゃべりですが、どうもその範囲を越えた人が多いのですよ。

大騒ぎしたわりには大した遅れもなくGöteborg駅に到着。ストックホルムが日本でいうところの東京なら、ここヨーテボリは大阪なんて聞いてましたけど、もっともっとのどかです。地図を片手に一瞬迷いかけましたが、無事ホテルに到着。大き過ぎず小さ過ぎず良い感じです。あまり疲れもありませんでしたので、さっそく散策へと出かけました。道中なにやらテレビ撮影のクルーを発見。背中にはSVT(スウェーデン公営放送)の文字がありましたが、ドラマかな?

2010011208.jpg
「ヨーテボリ美術館」(横にコンサートホールも)

なんとも北欧っぽいというのか、ちょっと暗めの絵が多かったです。そもそもお目当ては併設のハッセルブラッドセンター(写真ギャラリー)だったんですが、これがなんと工事中で・・・しくしく。そう、ここヨーテボリにはあのハッセルブラッドの本社があるのですよ。楽しみにしてたのになあ。

2010011209.jpg

2010011208a.jpg
博物館からヨーテボリ市街を見渡す

仕方ない、じゃあ工芸博物館に行きましょう。あれ、ここは映画館?チェロの写真のポスターがあるなあとよくみれば「okuri-bito(おくりびと)」!なんとまあ、こんな所でお会いしようとは。工芸博物館に着き、チケットを買おうとすると様子が変です。人々がチケットを買わずにゾロゾロと入っていきます。もしや今日はタダ?

確かにタダだったようなんですが・・・物凄い人込みで、展示物をまったく見られない状況。こりゃムリだ。表に出て見ると「ヨーテボリ映画祭」の文字がありました。ああ、そういえばガイドにもそんなこと書いてあったっけか。どうやらこの建物でもイベントがあるようですね。さっきの「おくりびと」もその一環でしょうか。

2010011209a.jpg

駅前に戻り、市場をふらりと覗いた後、もはや慣れ親しんだ感のあるAHLENSにてお惣菜のお買い物。

「変な夕食」
2010011210.jpg

左手前にあるクリームのはさまったお菓子っぽいやつ、これ、スウェーデン各地で見かけるもんで気になって買ってみたんですけど、パンもクリームも甘くないのですよ。下のパンにはアーモンドペーストが塗ってあり、パンとクリームにはシナモンじゃない、何か香辛料的なものも入ってて(カルダモンらしい)お菓子ともパンともつかぬ感じです。決してまずくはないんですが、変わった食べ物ですね(注*。
あ、スモークサーモンは普通に美味しかったですよ。

さて、私はそろそろ出かけなければ・・・。

注*)どうやらこれ、Semlaという季節限定のお菓子らしいです。わたしゃあちこちで「Fica」の文字を見かけるもんですから、Ficaという名前かと思ってたんですが、Ficaの意味は「お茶」、お茶のときに食べるお菓子ということのようですね。

 

2010年1月11日

In Stockholm

本日はストックホルム観光DAY。月曜なので私の好きな博物館や美術館はこぞってお休みですが、その手のものをあまり好まない母にとってはあまり関係がないことで、今日はショッピングをメインに街を歩くことにしました。

フロントに荷物を預け、第一関門の「キオスクでメトロチケット購入(駅の窓口よりも安く買える)」という課題を難なくクリアしたのち、向かった先は世界的にも有名なストックホルム市立図書館。前回ストックホルムに来た時には行けず、そして一度行ってみたかったのです。

2010011101.jpg

中に入ってみると、うわぁぁぁ・・・

2010011102.jpg

有名な、有名すぎる光景ですが、生で観るとやはり凄い。まさしく「知の殿堂」です。図書館の匂いは全世界共通でしたけどね。

2010011103.jpg

2010011104.jpg

はい、私の今日の目的は終わりです。
次は(昨日に懲りて)今日泊まるホテルの場所を確認がてらガムラスタンを散策してみましょう。ゆるゆると歩くうちにホテルも発見。あの重たいスーツケースがあるわけですが、どうやって来ましょうかねぇ。旧市街自体は観光客向けですから買うものも見当たらず、高級デパートに行ってみたいという母のリクエストにお答えして市街に戻ることにしました。

2010011105.jpg
「武器博物館」(定休日)

ガイド片手になんとなく高級っぽいNKデパートに到着。昨日のホテルから目と鼻の先ではないですか。分かっていれば昨日行ったのに!と悔しそうな母でしたが、踏み入れるやいなや目を輝かせてあちこちを回っておりました。いいものもゲットできたようで、何よりでした。

「なんだこれ?」
2010011106.jpg

2010011107.jpg
「献血車」でした。なんだかオシャレです。

ランチする店を探しながら明日のヨーテボリ行きの切符を買っておこうとStockholm駅窓口へ。国内路線なのになぜかパスポートの提示も求められ、発券された切符を見ると500SEKあまり。事前に買えていたらもっと安かったのになぁ。切符の説明をしようとした係員さんは「13日...あら間違えた。明日なんだから12日よね」再発券することとなりました。新しく提示された切符は今度こそ12日ですが、お値段が90SEKも高くなっています。一日違うだけでこんなにも?ここで文句を言っても始まりませんが、こりゃ明後日以降の切符も買っておかねば。急ぎメモを作成し、再び順番を待ちました。

次に当たった係員さんはチック症気味なのか、突然首を振るという動作を繰り返し、ただでさえ不安な私をさんざん怖がらせてくれましたが、チケットは無事発券されました。そうそう、ここの機械だと日本のカードも大丈夫なんですよね。外のクレジットカード専用機はダメなのに、何がどう違うのやら。どうにかしてほしいもんです。

チケットも手に入れたことですし、あらためてランチをと探しましたが、ちょうどいいところが見つからず、結局ファミレスっぽいステーキ屋さんで食べることに。母のお目当てはビールだけですから、ビールメニューを見ると、どうやらここはカールスバーグメインであるらしく、「Carsbarg export」という銘柄と、「Carsbarg hof」という銘柄の二種類があります。どう違うんでしょう。hofの方がほんの少し安かったので、二人ともhofを頼んだのですが、飲んでみたところ...マズイ。なんなんだ、hof!

メインのお肉はまあ普通でしたけど、ビールがね...残念な気持ちを抱えながら店を後にして歩いていますと、とある店が目に入りました。「SYSTEM BOLAGET 」・・・これは例の酒専売会社じゃないでしょうか!入ってみると、ワインから何から素晴らしい品揃え。スウェーデン産ビールもたくさん置いてありますよ。あまり買うと重たいので、手頃な感じのを4本ばかり購入してみました。美味しいといいのですが...。

2010011108.jpg

そろそろ荷物を持って移動しようかと昨日のホテルにいったん戻り、歩いて今日のホテルに向かうことにしたのですが、これが予想以上に難道中でして、まあスーツケースが運びにくいのなんの。小さい車輪が雪にからまって、しょっちゅう持ちあげねばならず、見る間に汗だくになりました。ああもう帽子も手袋もダウンコートも全部邪魔!ようやくホテルに到着した時にはもう気持ちが荒みきっておりました。重い荷物は人間関係を確実に悪くしますね。要注意。

さすがデラックスタイプのホテルだけあって、部屋はたいへん立派なものでしたが、しばらくは二人とも声もなくベッドでぐったり。あー、インターネットでもするかとフロントに電話でpasswordを確認するも、一向にacceptされないため仕方なく重い体を引きずってフロントへ。「つながらないのでもう一度教えて」と言いますと、そそくさと再発行されたレシートを手渡されたのでした。おおー繋がる繋がる。でも120SEK/1dayって高すぎじゃね?

2010011109.jpg
タオルのかかっているラックはスイッチを入れるとヒーターになるのでした

さっき買ってきたばかりのビールを飲んでみたところ、あー、ちょっちイマイチ。お米っぽい味だよね。母が「なんかビールになりきってない感じ」と言いえて妙なことを申しておりました。そうそう、そんな感じ。

2010011110.jpg
「スウェーデンビール」

とはいえアルコールも入って少し落ち着いてきたところでお出かけ(主目的はハイネケンを購入)することに。夜はホテル近くの店でスウェーデン料理を食べるつもりだったのですが、先程のステーキで思いのほかお腹がいっぱいになっており、まったく食べる気が起らず、そしてどうにも眠い。おやすみ・・・?えーーっ!

2010011111.jpg
「いつまで続くよクリスマス」

 

2010年1月10日

SWEDENへ

いよいよ旅の目的地へと出発の朝(オランダはあくまで経由地です)
朝食が売りのホテルに泊まったのに、朝食は8時開始とのこと。飛行機は10時なんですが、何があるか分かりませんからね。結局朝食を戴かずして去る羽目に。今朝の受付兄ちゃんは昨日と違っていい人でしたけど、トータルとしてはサイアクの部類の宿でしたわ。ホテル予約サイトに苦情入れとかなきゃ。

トラムに乗ろうと雪の吹きすさぶ暗い道をゴロゴロ荷物を運んでおりますと、横を通りかかったtaxiのお兄ちゃんが窓から「タクシー乗りなよ!」...乗っちゃえ。どうも正規ではないtaxiだったようですが、ボラられることもなく、あっさりさっくり着けたので、まあよし。旅先でもpositiveがモットーです。切符を買ってICに乗車しました。

アムステルダム中央駅
2010011001.jpg
東京駅の姉妹駅だそうで。

スキポール空港は人でごった返しており、各自KLM水色マシーンでチェックインさせられた後、手荷物預りの列に並ばされましたが、手続きは遅々として進まず、またも横でカリカリし始める人(=母)が現れました。眉間にしわ寄せて仁王立ちしてカウンターを見張ってても早くはならんてば。が、しばらく経つうちに列も進み、無に事荷物もお預け完了。さあ朝食でも食べましょう。セルフ形式の店にてビール&ハムチーズクロワッサンなぞを選び、レジを済ませようとすると、お姉さんが私の選んだ「Amstel」とかいうビールを指して、「これはノンアルコールだけどいいの?」と声をかけてくれました。えーとそれは困ります。慌てて取り替えて「Thank you」「Your welcome.Please enjoy!」昨日の店もそうでしたけど、こちらの人って何かと「Enjoy!」って言葉を口にしますね。日本だとあんまりないような。私が言うと「どんだけenjoyしたら気がすむねん」と突っ込まれそうですが...。

2010011002.jpg

ビールもクロワッサンもおいしく平らげて、いざ搭乗ゲートへ。母とは離れた座席だったのですが、それもそのはず小型機は見渡す限り隙なく満席です。しかし離陸時刻がどんどん迫り、どんどん過ぎても飛行機は飛ぶ気配がありません。天気予報を見つづけて覚悟はしていましたが、どうやら大雪で危惧通りの事態が起きているようです。頻繁に機内アナウンスが流れるのですが、大声かつ絡まる早口英語では時折単語(のようなもの)を聞き取るのが精一杯。ボーっとしていると隣席のインド人さん@クリスマス休暇帰りに話しかけられ続けるため、仕方なく睡眠を決め込みました。

2010011003.jpg

なにしろ腕時計無しの旅行です(結局どこでも買えずじまい)。機内ではケータイを見るわけにもいかず、お隣インド人さんの腕時計で時刻を盗み見ているうちに、飛びそうな気配が漂ってきました。飛び立つ前の飛行機にはKLM色の小型クレーンが近寄ってきて翼やエンジンの雪を掻いてくれるのです。

結局、飛行機は1時間10分ほど遅れて出発し、そしてストックホルムに到着。想定範囲内の遅れではありますが、急ぐに越したことはありません。そそくさとStockholm中央駅行きの空港直結アーランダエクスプレスに乗り込みました。道中やってきた検札のお姉さんは私と母のチケットを手に「Are you English OK?」あんまりOKじゃないけど...なんか間違いましたかね?

聞けばどうやら今日は日曜日。ホリデーチケットだと実質半額近くになるのだとか。そういえば券売機画面の下方にHOLIDAYの文字がありましたね。解決策としてお姉さんが提示した方法は、この場ではホリデーチケットを(お姉さんから)買い、ストックホルムのチケットオフィスで最初に買ったチケットを払い戻すというものでした。実のところストックホルムではあまり時間がないのですが、200SEK(3000円弱)の差は大きいので仕方ありません。親切に感謝です。
20分もかからずしてストックホルムに到着。チケットオフィスでちゃっちゃかクレジットカードに返金してもらい、ここからは母と別行動です。夜にはホテルで合流するんですが、母はバレーには興味がないものでね。海外でもその姿勢は変わりません。

キャリーケースを持って走っていると、コインロッカーが目に入りました。そうだ、ここに預けとけばいいんじゃん。荷物を放り込んでお金を入れようとすると、コインで50SEKの表示が。手持ちのコインは50SEKに足りず、両替機も見当たりません。しぶしぶキャリーケースを引っぱり出していると、母が横を通りかかりました。私が悪戦苦闘をする様を見て、「一緒に(ホテルに)持って行ってあげるわ」とありがたいお言葉。悪いなあと思いつつもお願いすることに。恩に着ます。

身軽になったところで急ぎクレジットカード専用券売機に走り込みました。本日の試合が行われるKatrineholmはStockholmのベッドタウンだそうで、ICだと1時間ほどで着くのですが、この往復チケット購入にトライするも、最終的にはカード決済でエラー発生!実は日本でこのSJ(=スウェーデン国鉄)インターネット予約を試みた時も、同じ現象が起きていたのですが、何がいかんのだろうかジャパニーズカード。事前に予約すればするほど安くなるシステムだというのに、この不便さは納得いきませんが、今それを叫んだところでどうしようもありません。電車の出発時刻までは5分足らず。駅員さんをつかまえて車内でチケットを買えないのかと尋ねてみましたが、「ダメ」の一言。チェッ!結局、番号札を取って切符売場(有人)に並ぶこととなり、X2000は走り去ってしまいました。なぜ現金を使える券売機がないのでしょう。しばらくして無事に次の電車と帰りの往復チケットを購入しましたが、割り切れない思いが残りました。

もうすぐ出発する電車の行先表示はノルウェーの首都Oslo。遠いとこまで行くのねえ。ちょいと心配になりましたが、検札のお姉さんは私のKatrineholm行の切符を見ても何も言わなかったので、大丈夫なのでしょう。車内でごそごそと書き物をしている間に電車はKatrineholmの駅に到着しました。

2010011004.jpg

寒いというか、空気が冷たい!現在時刻は15:40過ぎ、試合開始は16時。たしか車だと10分かからないはず。事前に調べた駅前地図にはタクシー乗り場がありましたが...そんなものが止まっていそうな気配は微塵もない冬の夕暮れ。目に入るのはバス乗り場でバスを待つおじいさん一人です。タクシーを呼ぼうにも電話番号は見当たらず、ちょっとばかり気持ちが切れそうになりましたが、何のためにここまで来たのかと気を取り直し、バス乗り場を探しました。次のバスが16:05に来ることは知ってましたからね。しょうがない、第1セットは諦めましょう。

2010011005.jpg
16時前でこの暗さ

いくつかあるバス乗り場の番号を見た結果、どうやら私が乗るべきバスは最初に目に入ったおじいさんと同じであることが判明。Duveshallenの文字が入った印刷を見せて、ここでいいのかと尋ねると「大丈夫、同じだ」...と仰ってるのでしょう。英語があまり通じない人だったのでした。しばらくしておじいさんはポケットからカードのようなものを出してきて「これは持ってるのか?」と。バスチケットでしょうか。事前に調べたスウェーデン版乗換案内には23SEKとありましたからね、きっちり小銭は用意してきてますよ。てなことを身振り手振り説明してみましたが、話が平行線を辿ります。しばらくしてお互いに諦めることとなりました。

ほどなくやって来たバスに乗り込んだところ、客は私とおじいさんの二人だけ。さっそく握りしめた23SEKを支払おうとすると、運転手のお兄さんは受け取ってくれません。またも「カードは?」「ここで買えないのか?」先程と同じやり取りが繰り返されました。どうやらこのカードは現金で買えず、そして現金でバスには乗れないようです。プライスレス?住民特権?福祉国家のやることは分かりません。困っていると運転手さんは「まあいい。とりあえず乗っていいから」と私を席に着かせ、交代でやって来たおじいさん運転手に軽く事情説明した後、二人でペラペラと世間話を始めました。よくわかりませんが、タダで乗れるってことでしょうか。もうなんでもいいや。これに乗ってりゃ体育館に着くことは確実なんですし、大人しくしてましょう。

予定時刻をちょいと過ぎてバスは出発。途中見かけた電光掲示板には「-8℃」の表記。もはや0度以下は全て同じ感覚ですが、確か数日前まではマイナス20℃近くまで下がっていたようですし、これぐらいでありがたいというところでしょうか。ボーッと車窓を眺めるうち視界に体育館らしきものが目に入り始めました。どうやらここは大きなスポーツセンターであるようです。5分余りで会場に到着しました。会場から出てくる親子連れなどもいて、まさか試合が終わったのかしらと緊張しながら体育館に入ると、あっここでしょうか。なんかバレーやってますよ。

あーれーはー・・・ムック選手だ!

ふらふらと会場に入ろうとすると、係のおじさんに止められました。

 

2010年1月 9日

出発

朝方バタバタと荷造りを済ませ、タクシーで空港へ。
成田行き(乗り継ぎ)カウンターは三連休のためか長蛇の列。ようやく順番が回ってきたと思ったら、これまた手続きに時間がかかることかかること...せっかちな母のクレーマーモードが発動しそうな気配でしたので、「あっちで待っとき」と声をかけようとした時、受付嬢がようやく声を発しました。

「お客様のお席をビジネスに変更させていただきました」

なんと!マジですか!あー余計なこと言わんでよかった。あとで母に「ほらね、旅行中は『短気は損気』ですよ」と言いきかせ。

2010010901.jpg 富士山!!幸先いいな。

成田到着。さて、腕時計に電池を入れてもらわねば。どこかに時計屋さんは・・・どこにもありません。はぅぅ、スキポールで時計買うかな。ラウンジにてビール少々。

そんなこんなで乗り込んだ人生初ビジネスクラスは快適そのものでした。ご飯は美味しいわ、座席はリクライニングききまくるわで、12時間のフライトがまったく苦にならず。それどころか音楽聴いてテトリスやって「南極料理人」を見終えると眠くなってしまい、楽しみにしていた「This is it」さえ見られずじまいだったのでした。隣の母は「いくらビジネスクラスだからって、こんな贅沢やってるからJALは潰れるんだ」などと怒っておりましたが。

2010010902.jpg 「リクライニング」

2010010903.jpg 「小鉢八つの肴」

2010010904.jpg 「ぼたん鍋共地味噌餡」

2010010905.jpg 「専用テレビ画面」

到着前の食事は注文制だったのですが、「せっかくなんやし食べてみいや」と横からちょっかいが入りましたので、ちりめん雑炊を美味しく食べてしばらくするうちに、あっさりとスキポール巨大空港に到着してしまいました。こんなに早く感じたフライトは初めてです。おそるべしビジネスクラス。

さて、どうやってホテルに行きましょう。オーソドックスな方法は国鉄でアムステルダム中央駅に向かい、そこからトラムに乗り換えるというものですが、母の荷物はデカく(だからスーツケースはやめようと言ったのに!)トラムの切符の買い方も良く分からない上、中央駅周辺は犯罪も多いと聞きます。結局はホテルまでシャトルバスを手配することに(←母が)。しかし、受付嬢に指示された場所に止まっていたのは怪しげなワゴンバス。よく分からないシステムと運転手にドキドキしつつも、15分後に私たちを乗せて出発したワゴンはアウトバーンか!というほどの恐ろしいスピードで無事ホテルに到着したのでした。

比較的順調に来た旅でしたが、実はオランダに入ってから今一ついいことがありません。雪でめちゃくちゃ寒いうえ、ホテルの部屋は最上階の4階。しかもただの4階ではありません。ココはオランダによくある(らしい)作りの建物でエレベーターというものがなく、唯一ある階段はというと、これが想像を絶する狭さかつ急勾配だったのです。しかもガリバーサイズの天井のせいか、段数がこれまた多い。

「衝撃の階段」
2010010906.jpg 

コートを脱ぎ捨て、サブバッグを放り出し、ハアハア言いながらなんとか荷物を部屋に上げると、もはや動けず。着いてすぐ余裕があればゴッホ美術館に駆け込む予定でしたが、とてもとても。寒くて暗くて狭い部屋で二人ともしばらくベッドに崩れこんでしまったのでした。

飲み食いしますかと外出することにしたのは18時過ぎだったでしょうか。通りはそこそこにぎやかで飲食店もけっこうあるのですが、今ひとつ入る気が起こらない店ばかりです。行く前にオランダに住んでいた人から「オランダ料理の地位はヨーロッパの如何なる国よりも低く」「オランダ人は料理に限らず何事にも凝りません。故に一流品が極めて少ない」などと酷評メールをいただいてまして、その時は何もそこまで言わんでもと思っていたんですが、うろつき回るうち、ちょっと分かるかも...という気持ちになってまいりました。寒さは確実に人を弱めますね。

2010010907.jpg
運河凍りまくり

2010010908.jpg
街の大事な自転車屋

1時間ばかり寒空の下を歩き回ってもなお、難癖をつけまくる母曰く「酒場やん」、私には(イギリスによくある)パブにしか見えない、つまりは軽食が出て、お酒を飲める店に入りました。はぁやれやれです。

ひとまずビールを注文し、つけあわせにはやっぱりチーズですかね。元気で可愛いお姉さんに相談の結果、ゴーダチーズその他数種類のチーズ盛り合わせとバケット、そしてエンドウ豆のスープを注文しました。ビールはいくつかの店先で見かけた銘柄「PALM」を。店員さんは皆さん親切で、口々に「enjoy!」と声をかけてくれるのですが、あなたフランシー?あなたも?

運ばれてきたビールを飲むと、あら美味しい。この味はベルギービールっぽいけど、ここオランダだしな...グラスを見るとしっかり「Belgium」とか書いてありました。母がおかわりで注文したハイネケンも一口飲みましたけど、日本で飲むより断然美味しかったですよ。ビールを飲んだ途端、ちょっと元気になる親子。ビールは確実に人を幸せにしますね。

2010010909.jpg 2010010910.jpg

チーズ盛り合わせとバケットが到着。特にチーズは日本では考えられないほどの豪華さです。ハードチーズが大好きな父と妹が居たら喜ぶだろうねと話しながら、バケットにトライ。パンが美味しくてマスタードを塗り塗りするとけっこうイケます。エンドウ豆のスープはまあまあ。熱さが最大の御馳走でした。

そうこうするうちに、店内は地元の若者たちで混み合い始めました。いい雰囲気だなーと微笑ましく眺めながら、硬いチーズをドギーパックにしてお店を後に。うわーまた一段と寒くなってきたよ...。

戻ったホテルの部屋は暖房がほとんど効いておらず、その日は寒い!眠い!を連発しながら冬山登山かのような夜を過ごすこととなったのでした。

 

2009年12月12日

てっぱく

JEWELSメインで旅行計画を立てたものの、Vリーグスケジュールを見れば、おや深谷で試合。遠いけど、行けない場所はありません。ならば・・・その前に、あそこへ行こうではないですか。というわけで、大宮宿泊。

やってきました「鉄道博物館
鉄道オタクではないですが、一度は来てみたかったのですよ。

2009121201.jpg

中にも入れるんです!

2009121202.jpg

いやもうシビれますわ・・・。

2009121203.jpg

2009121205.jpg
やっぱり国鉄の看板はこれじゃなきゃ(JRの看板は好きじゃない)

ウチの母はこれで上京していたのかな。
2009121204.jpg

↓ ↓ ↓

私が小さい頃はコレでした。
2009121206.jpg2009121210.jpg

懐かしいなあ!
2009121207.jpg

2009121208.jpg
鉄道員賄いメシ「ハチクロ弁当」(ビールがアサヒなのが惜しい)

2009121209.jpg

SL世代ではないはずなのに、汽笛の音に涙。何なんだろうなあ。

駆け足で回り、シミュレーション系はほとんど体験できずでしたけど、楽しかったです。これからもっとマニアックな博物館になることを期待しております。

タクシーで大宮氷川神社へ出向いてお参りをした後、深谷へと向かいました。今日は忙しいのだ!

 

2009年7月 4日

お日様ギラギラ

広島に行くにあたり、さて、観光はどうしようと地図を眺めながら・・・

「そうだ、江田島に行こう」

決めたはいいのですが、江田島に行くには広島港からフェリーに乗らねばならず、なんやかやと時間がかかるのです。目的はただ一つ「海軍兵学校跡を見学すること」ですから、なんとしても現地で行われる正規見学ツアーに参加せねばならないのですが、本日ラストの回は15時。そして電車とフェリーを乗り継いでの到着予定時刻はどんなに早く見積もっても14時50分過ぎ。HPには「受付は開始時刻の30分~10分前までにお済ませ下さい」とありまして、場所柄からいってものすごく「時間厳守」っぽいじゃないですか。門前払いを食らったら悲しいよなあと思いつつ、とにもかくにも向かうことにしました。

2009070402.jpg
広島市電「広島港(宇品)」駅

窓口で(江田島)小用港への切符を買おうとして、「小用」の読み方が分からないのに気付きました。しょうよう?こよう?「・・・ようのキップを1枚」「こようですね」
ここからは江田島や能美島へのフェリーが出てるんですが、能見島といえば、そう、栗原選手の故郷です。もっと離れた島のようなイメージでしたが、そう遠いとこじゃないんですね。

フェリー乗り場でお昼を食べようとしたところ、なぜかあるのは韓国料理屋さんとインド料理屋さん。なんでやねん。うどんをズルズル食べて、缶ビールを飲みながら乗船時刻を待ちました。

2009070403.jpg
むちゃくちゃ良い天気!

フェリーはつつがなく小用港に定刻到着。大急ぎで1台しか居なかったタクシーをつかまえて「海軍・・・」「ああ、術科学校ね」

門の側には制服を着たヒトが数人。どうやら見学受付は問題なく受け付けてくれるようです。住所氏名職業電話を記入した後、入館バッチをもらいました。はぁやれやれ・・・。
見学者控え室なる場所で待つように言われ、建物に向かうとけっこう人が居ます。まさに老若男女勢揃い。興味を持つヒトはたくさんいるんですね。なんかちょっと嬉しい。説明によると、この建物は自衛隊の生徒さんたちのレクリエーション施設なのだそうで、側には売店とレストランがあり、隊員さん向けに「ビール200円」なんてな張り紙が見えました。一番上の階にはビリヤードやシミュレーションゴルフがあるのだとか。

さて、いよいよ見学開始です。説明して下さるのは退官された方のようで、ところどころに軍隊口調が出てきます。現役時代は潜水艦に乗っておられたんだとか。佐賀のご出身だそうで、けっこう面白いヒトでした。

2009070404.jpg
「大講堂」

大正時代建築の建物で、冷暖房なし。冬は10度を下回り、夏は30度を超えるとのこと。

2009070405.jpg

壇上の卵は智恵の守り神ふくろうだそうで。

2009070406.jpg
天井のシャンデリア

続いては兵学校生徒館へ。こちらは日本のレンガ建物における西の雄なんですって。

2009070407.jpg

イギリス製の煉瓦を使用しており、明治時代の建築物ながら、いまだに壁はツルツルですよと。

2009070408.jpg
ツルツル(イギリス製)

2009070409.jpg
ガサガサ(日本製)

2009070411.jpg
素晴らしいアーチ

2009070412.jpg

この場所は秋から放映される「坂の上の雲」でも使用されるそうですが(美しいものねえ)、秋山真之の在籍当時、この建物はまだなかったそうで・・・はてさて。

2009070410.jpg
兵学校の正門はコチラ(←海)

入ってきた門はココでは裏門。卒業は正門から船に乗って・・・だそうです。
松の木がほとんどまっすぐなのも、ココのご自慢のひとつ。

2009070413.jpg
教育資料館

住友財閥からの寄付で建てられたそうで、昭和11年の建築。ここの見学が今回の目的でもありました。撮影はもちろん着帽も禁止。

入り口にはドドーンと東郷平八郎元帥の遺髪室が。おぉぉ・・・やっぱり軍神扱いなんでしょうか。
私は海軍びいきなんですが、その貧弱な知識のほとんどは阿川弘之さんと司馬遼太郎さんによるものですから、実際こうして資料を拝見してみて、いろいろ勉強になりました。広瀬武夫さんあたりは名前だけで、実はあんまり良く知りませんでしたし。扱いとしてはやっぱり山本五十六さんがデカかったですねえ。あと第六潜水艇の事故か。

じっくりじっくり見て回っていると、とてもではないですが時間が足りず、戦局がメタメタになって多くの方が犬死された辺りは駆け足観覧となってしまいました。靖国とかそういうイデオロギーは抜きに、こうした方々の存在を意識することはやっぱり必要なことやと思いますね。今後こうしたことをどうにか起こさないためにも・・・。

2009070414.jpg
「真珠湾攻撃に使われた特殊潜航艇」

売店でヤバくない程度のお買物をし、タクシーにてフェリー乗り場へと向かいました。

******

切符売場でふと横を見ると、アロハシャツ(えらいことステキな柄でした)を着たおじさん、さっきまで説明をしてくれていた方ではないですか。なんでも今から呉に飲みに行くんだそうで、手には「自衛隊潜水艦の歴史」なる冊子が。広島と呉で悩んでいると言いますと、呉の「大和ミュージアムは19時まで開館しとるで」とのこと(ガイドブックでは17時30分だった)。ほんじゃ呉に行きますか!

あっという間に呉到着。大急ぎで大和ミュージアムへ。
あらためて戦艦の大きさに驚きましたね。ぐるりと囲む駆逐艦やらなにやらの船列はそりゃ大変なものとなることでしょう。船上にはボートどころか飛行機まで載ってるんですからね。凄いけど、そりゃヤられちゃうわなーとも。だって目立って仕方ないでしょうし。いやいや、そんな単純なことではないんでしょうけど、結局、海では潜水艦メインになっちゃうんだろうなー。

しかし、潜水艇「回天」を見たときにはさすがに胸詰まりました。こんなもんに乗って片道切符の特攻だなんて・・・もうね・・・。開戦に至る経緯や戦局の悪化にはいろんな言い訳やなんかもあるんでしょうけど、やっぱりコレはないよ。

てつのくじらは回避して、そのまま鈍行で広島へ戻りました。
カープファン御用達の焼き鳥屋「野球鳥」さんにて、スライダー(生ビール)を飲み、本日はゲームセット。

 

2009年4月18日

韓国遠征二日目(暑い暑い暑い)

起きてしばらくグダグダとした後、日焼け止めを塗りまくってホテルを出ました。
朝食をとる店を探しながら周辺の地理を掴もうと歩き回ってみましたが、これがさっぱり分かりません。原因は私自身の方向音痴に加え、手持ちの地図が思いのほか大雑把であり、かつ日本語(もしくは漢字)表記だったこと。韓国は日本以上にクルマ社会のようで道路標識も多いんですけど、その表記のほとんどがハングルもしくはローマ字なんですよねぇ。しまったなあ。

予定では地下鉄で市場に行くつもりでしたが、どうにも地下鉄駅に辿り着けず、かといってタクシーを止める決断もつかず、うろうろと歩き回る内に軽く1時間ほどを費やしてしまいました。ホテル周辺にはやたらと車関係の個人商店が多く、その多くが車の整備やカーアクセサリー販売などに携わっているようでしたが、日本ではあまり見かけない規模の店ばかりで実際閉店しているところも多かったですね。しかし似たような(食べ物屋ではない)店ばかりを眺めていても仕方ありません。諦めてタクシーを呼び止めました。

「光州博物館へ」

これまでの苦労が水のように車はガンガンと飛ばし、エクスプレスなる道を走り抜けてアッサリと博物館に到着しました。入り口でガイドブックにある通り1000wを差し出すと「タダだから!」と紙幣を返されました。えっそうなの?今日は何か記念日なのでしょうか。

2009041801.jpg
「国立光州博物館」

2009041802.jpg
「国旗、じゃなく、この赤い木は何だろう」

そもそも光州といえば「光州事件」しか思いつかなかったぐらいですから、そういった資料があるのかと期待していたのですが、貯蔵陳列されているのは古代から近代にかけての石・陶磁器がメインで、そういった政治的資料はゼロでした。これはこれで面白かったですけどね。

陶磁器についての知識はサッパリなんですけど、石→粉びき→白・青磁といった流れを見るうちに、日本の陶磁器のルーツはやはり朝鮮半島なのだなと強く感じました。日本で見たものより大胆な作品が多かったですね。あと興味深かったのは石仏とそして石製のアクセサリー。仏様の顔は日本よりも大ぶりかつ柔和な表情で、そして石製のアクセサリーは現代でも充分に通用するほどファッショナブルなものがたくさんありました。この国は石の文化なんでしょうか(あ、日本はやっぱり木の文化なんじゃないかと)。

   2009041802a.jpg
   意味もなくヒコーキ雲

博物館を出て、またしばらく難儀してタクシーを捕まえたのち、今度はバスターミナルへ。今回の旅行ではバスに乗る予定はありませんけど、町の中心の一つではあるようですし、少しは周辺で買物もできるかなという目論見もありました。今はと、とりあえずご飯を・・・。

2009041803.jpg

言わずと知れた冷麺ですが、お決まりのハサミつきです。キムチはさほどデカくないし、肉もついてない。はてさて何を切るのかと食べ始めたところで気付きました。

・・・麺だ!

噛み切れないうえに長いのですよ。これはゴムか!や、味はたいへん美味しかったのですけどね。てなわけでバシバシと麺を切って食べました。スープの具合も丁度よく、そういえば冷麺を頼んで酢を入れなかったのって初めてかも。付け合せの果物はこの季節ですが、ちゃんと梨でした。

食後、近隣のショッピングセンターに入って(日よけがてらの)キャップを物色したのですが、なんとも微妙なものばかり。食料品コーナーでは海苔コーナーやコチュジャンコーナーの充実っぷりに目を走らせつつも、まだ荷物は増やしたくないよなあと手ぶらで出る羽目になり、無謀にもまた体育館(と思われる)方向にテクテクと歩き始めました。

2009041804.jpg
「現代」と書かれた団地群

今度は地図通りに地下鉄駅を発見しましたが、いずれにせよ体育館へはタクシーでなければ行けないわけですし、はいはいタクシー!(最初から呼べよ)

「ヨムジュ・・・(体育館て何って言うんだっけ?)ほら、ワールドカップスタジアムの横の!」と地図を運転手さんに見せると「あー、ヨムジュ〇〇〇ね」とご理解いただけた様子。Vリーグの案内にも「ヨムジュ体育館」ではなく、体育館のハングル読みまで書いてほしかったっすね。いやまあ支障はなかったですけど。運転手さんにアンダーパスのマネをしながら「バリボル?」と聞かれましたので、「ネーネー」と答えておきました。広報誌の類にはまったくといっていいほど記事を見かけませんでしたが、けっこう宣伝されてるんでしょうか?

2009041804a.jpg

おーっ、けっこうハデじゃん。
もう少し近寄ってみますと

2009041805.jpg
Springsもノボリ持ってくればよかったのに

右側にはGSカルテックスのノボリもあったんですが、美人度はヨンギョンさんやソンイさんの居る桃色スパイダースの方が高いかなーという印象でございました。
チケットを引き換えて、いざ会場へ!

    2009041806.jpg ←チケット

 

2009年4月17日

韓国遠征(ハングル国到着)

関空を飛び立ち、二時間かかるかかからぬかの内にソウル仁川国際空港に到着。
その昔、金浦空港に降りた時はキムチの匂いが充満しているのに驚いた記憶がありますが、ここ仁川ではそのようなこともなく、ちょいとヨーロッパ的なまでの大型国際空港でした。ちょっと寂しい気もしますね。と、そんな感慨はよそに荷物をピックアップ後、1万円ばかり換金。13万ウォンか...やっぱ円高なんですねえ。

光州行きの国内線は金浦空港発ですので、地下鉄に乗るべく案内板にしたがって移動。券売機で切符を買うとやたら分厚い電磁カードが出てきました。3,200w(≠250円)でこんなに立派なものを作って元が取れるんでしょうか。「空港に行くなら、これに乗れ」と美人案内嬢に促されるまま、ホームに止まっていた電車に乗車着席。

2009041701.jpg

EXPRESSは途中駅に止まらず金浦空港まで直行なのだそうで、この値段でこれだと安いよなあ。ゆくゆくは延伸してソウルまで行くのだとか。バス文化の発達した国ですが、電化も進めてるんですね。

30分ほどで金浦空港駅に到着。改札を抜けようとしたところでビービーと引っ掛かりました。どうやらカードを差し込まないと出られないらしい。なるほど、使い回しシステムだからチケットが立派だったんだ。日本よりエコですね。ローカル色まんまんの通路を抜けて空港に入り、アシアナ航空カウンター長蛇の列へと並びました。

やたら横入りする奴が多いなあ(気を付けよう)とか、韓国の人は全員国民カードみたいなものをもってるんだなあとか観察するうちに私の番がやってきて、無事発券完了。さっきの地下鉄とは打って変わって、こちらの搭乗券は荷物のタグかレシートかというような簡素な作り。合理的ですが、無くしそうでこわいです。

出発までは二時間弱。一つ前の便にしときゃ良かったと思いながらウロウロしてみましたが、目ぼしい店はなく、とりあえずご飯でも食べようと食堂に入りました。

あっという間にやってきたソルロンタンのスープを飲んでみると...味薄っ。ああそうか、自分で味付けするんだっけ。塩を入れてキムチ(食べ放題)を放り込むと、なかなかイケる味になりました。つーかキムチが旨い。こういう酸っぱくなるまで発酵したキムチって日本ではあんまりお目にかかれないんで嬉しいですねえ。ご飯とキムチを山盛り食べて勘定を済ませたのち(600円ぐらいだったかな)、お隣のFamilyMartで缶ビール(国産の「CASS」)と水、そしてキシリトールガムを購入。これで300円しないのは安いよなあ。ロビーでぼんやりとビールを飲んでみましたが、味の云々を言う余裕はあまりなく、アルコールでちょっとリラックスできてよかったなという程度でした。

手荷物検査を済ませて歩いていると無料インターネットPCを発見。明日の体育館を一応チェックしておこうとバレーサイトを見ておりますと、おおっ堺のガイチさん勇退!?そもそもガイチさんが監督ということ自体が未だに不思議なのですけれど、海外派遣なのだそうで、これはきっと全日本との絡みなのでしょうね。バレー界は堺を中心に廻ってる?

20:40発の最終便はトラブルもなく光州空港に着陸。いかにも地方ってな閑散とした雰囲気の空港の無人カウンターにて市街地図などを物色したのち、タクシー待ちの列に並びました。どうやら私がラストのようで、地図なんか後回しにしてさっさと並んでおけばよかったと激しく後悔しました。

白タクの客引きを振り払いながらタクシーを待つも...やって来ません。空港の電気が次々と消え行く中、今さら白タクに乗るのはヤだぞと(空港の白タクでロクな目に遭ったことがないので)焦っておりますと、他のお客さんたちが電話をかけまくってくれたおかげで、タクシーが何台かやってきました。あー、でもこれだと私の前の家族で終わりだなあ。ほんとに一人になっちゃうぞと見ていましたら、奥さんが英語で話しかけてこられました。

「私たちはさっき電話で呼んだから、これに乗ってちょうだい」

なんと親切な!
韓国いい国だ!
ありがたく乗せていただきました。助かったー。

ホテルへはタクシーで20分ぐらいでしたかね。運転手さんが「ココだよ」と示した先は怪しげなネオンの瞬く通りでした。チップ込みで700円ばかりお支払いし、大丈夫かいなと不安になりながらフロントに入りますと、中はいたって普通のホテルでありました。廊下が異様に暗いのにはビビりましたけどね、部屋に入ってみると、うわっ広い〜。バスタブありパソコンありでこの値段(一泊2,000円ちょい)。なんか「安い」しか言ってない気がしますけど、やっぱり安いなあ。

2009041702.jpg
「韓国的色彩」

四苦八苦しながらPCを日本語入力モードに変え、しばしネットを彷徨ったのち就寝。

さてさて明日はどないなりますやら。

 

韓国遠征(つなわたり準備編)

Springsの決勝すなわち日韓戦出場が決まったのは4月5日。
行こっかなーどーしよーかなーと運賃を調べてみれば、これが秋田とほとんど変わらないどころか、昨今のウォン安を勘案すると、むしろ下手な国内遠征より安いんですね。ただ一つの懸念材料は開催地の光州がソウルからバスで3時間余りということだったのですが、これまた調べるとソウル(金浦空港)から国内線が出ていることが判明。決まりじゃん。

安売チケット購入期限ギリギリの10日(金)昼休み、やっとこさ腹を括って仮予約をかけた後、ハナから諦めていたマイレージ特典枠を見てみると、あらま空いてるじゃないですか。帰りの便が早朝なのはキツいものの、これにて往復運賃は無料となりました。めでたしめでたし。

と、その翌日に決勝戦@東京に向かったわけです。ところが...羽田着陸直前でしたかね。ふとエラいことに思い当たりました。

「パスポートの期限いつまでだっけ?」

初海外渡航からの年数を指折り数えると今年3月に切れてる...よなあ。ひゃあっ!初めて韓国が近くて遠い場所なのだということを認識させられた瞬間でした。モノレールの中から慌てて家に電話するもコールはむなしく鳴り続けるばかり。ようやっと捕まえた母から確認の電話が入ったのは三位決定戦の最中でした。

「2010年3月だって」
「...今年って2009年やんね?」

おそらく期限が切れたまま放置していた期間があったんでしょう。謄本を取りに会場近くの区役所へ行くことも考えていただけに(私の本籍は東京なので)心底安堵しましたが、思えばあの日の運はこの時使い果たしていたのかもしれません。

出発二日前:
決勝戦を経てテンションは下がるばかり。チケットが日程変更可能だったこともあり、相当迷いましたが、無理やり気持ちを切り替えてソウル⇔光州の国内線チケットを手配。アシアナ航空に電話してみるとアッサリ予約購入完了してしまいました。便利なもんですねえ。金額は往復1万円弱だそうで、バスだともっと安いのでしょうけど、距離と時間を考えれば充分安いなあ。

出発前日:
海外では飛び込みで泊まることが多いのですが、やはり初日の宿は取っておいた方が無難ですし、今回は友人(初海外旅行)と二日目に合流することになってますから、さすがに宿も決まってないと不安だろうなあと、光州での宿は予約することにしました。韓国はネットが発達していると聞いてタカを括っていたのですが、地方だとHPを持っているホテル自体少ないんですね。安宿のモーテルに至っては予約すら受け付けないそうで...あちゃあ。結局は数少ないツテを辿って電話予約してもらいました。やはり持つべきものは現地の知人です。

当日朝:
会社で最終日の宿泊ホテル予約確認メールを受け取り、いざ出発。ギリギリに見えますが、海外旅行の宿を全部押さえて出かけることの方が珍しいんで、私にしては上出来です。昼休みに会社をそろ〜っと出てコインロッカーで荷物を取り出し、関空行きのバスに乗り込みました。

さてさて、帰国の途まで書き続ける気力が私にあるかどうかは謎ですが、続きます。

 

2009年4月12日

観光敢行

2009041201.jpg
「東京タワー」

昇ったのは小学生の時以来。
外から見た方が楽しい建物ですが、中からもそれはそれで楽しく、でも次回からは絶対に歩いて降りるのはやめようと思います。

寝不足と疲れがあいまってか、お昼に食べたチキン南蛮が気持ち悪くてならず、まあ結局は出しちゃいまして、だいぶ楽になりました。

と、昨日からここまでのことは改めてごめんなさい。

*****

昨日に続いて再び千駄ヶ谷へ。男子決勝を横目に体育館を通り過ぎ
久しぶりにループウィラー直営店を覗いた後、青山へと向かいました。

ダイアログ・イン・ザ・ダーク

存在すら知らなかったんですが、いや凄かったの一言です。

暗闇の中をグループ8人で1時間歩き回るというものだったのですが、運営スタッフ、アテンドさんのさりげなさ&ユーモアのレベルが高く、コンセプトにある福祉的な匂いを全く感じさせないという、まさにプロフェッショナルなイベントでした。

目を開けても閉じても視界がまったく変わらない漆黒の空間での1時間。何が起きても絶対に光はつけてもらえず、最初はアワワとなりながらアテンドさん(視覚障害のある方)と白杖だけが頼りでしたが、いろんなものを聴覚、嗅覚、触覚で必死に感じとろうとするうちに暗闇がだんだん楽になってくる感覚は新鮮でした。一緒に歩いた見知らぬ人との間に生まれた連帯感も面白かったですね。

この限られた・恵まれた空間だけで判断するのは危険かもしれませんし、見えることへの感謝の気持ちが大前提ですけれど、見ることや見られることによるストレスや障害というものもあるんだなあと実感させられました。

身体の不自由さを「かわいそう」という感覚だけで捉えることはやはり間違っていますし、こうした機会を得られたことに深く感謝です。

ん〜、東京にはやっぱいろんなものがあるよなあ。

頭の中をごちゃごちゃにしながら帰宅。

 

2009年3月22日

慌日

昨日と同じく温泉後に朝食へ。バイキング形式でしたが、菜の花山盛り&とろろ食べ放題ってのが嬉しいですね。
くつろぐ間もなく部屋に戻って支度してチェックアウト。バタバタとスキー場行きのバスに乗り込みました。やっぱワンシーズンに一度くらいは滑らないとねー。普段着
に限りなく近い格好でスキーをしてきました。

2009032201.JPG
真ん中に見えるのが田沢湖
山並みも美しかったけれど、カメラを忘れました。ああ無念。

しかし美しい景色とは裏腹に雪質は今ひとつです。湿った雪に板を取られて2回も派手にコケてしまいました。しかもなかなか立ち上がれず、心的ダメージ大。30分近くも休憩した後、何とか気持ちを奮い立たせて再挑戦。リフトとゲレンデのバランスが良いコースを見つけて淡々と滑りました。独りスキーはとにかくケガしないことが第一目標ですからね。

だいぶ膝が柔らかくなってきた辺りでタイムオーバーとなりましたので、リフト券についていたお食事券で購入した生ビールを片手に送迎バンに乗り込みました。場違いですみません。だって飲む時間なかったんだもん。

ホテルに戻り、スケジュールを再考。
予定ではバスで乳頭温泉に行った後バスで田沢湖駅に引き返すつもりでしたが、これだと温泉滞在時間は30分。他に良い方法はないかと時刻表に目を凝らすとジャンボタクシーなるものの存在に気付きました。これだと温泉から空港へ直接連れていってくれる模様です。運賃もちょっと安いし、何より温泉に2時間は滞在出来ます。善は急げと電話で予約も無事完了やったー。心軽くバスで乳頭温泉へ向かいました。けっこうな雪道ですねえ。私が運転したら崖に転落しそうですわ。

最初に到着したのは大釜温泉
2009032203.jpg

ここはこの乳頭温泉郷でただ一つ硫酸塩泉との事。廃校を利用した建物も湯船も(秋田)杉で作られているようで、なんとも年季が入っています。お湯はいかにも源泉ってな感じで若干刺激的でした。湯温も高く露天風呂なんて確実に43℃以上ありましたね。欲張って浸かりすぎたためか軽く湯あたりしてしまいましたが、なんとか出発。

次は夏に来たいなあと思いながらブナの木生い茂る道を歩き、向かった先は妙の湯温泉です。ここは近代的なお宿で、お風呂も利用者ニーズに立って作られている感じ。さっきより楽な温泉ですなあ。のんびりと浸かりました。

さらに休憩所にはこのようなものが!

2009032204.jpg
きのこ汁

「ご自由にお召し上がり下さい」との張り紙がありましたので、ご自由にいただきました。空腹に染み渡ります...。

ラストは国民休暇村。
ここはフロントさんの対応が素晴らしく、やっぱり昨晩はここに泊まりたかったなあと改めて後悔。温泉も良かったですよ。田沢湖温泉と乳頭温泉両方の入り比べが出来て面白かったです。個人的には田沢湖のが好きかな。お風呂から急ぎ玄関に戻ると既にジャンボタクシーさんが到着されてました。ギリギリですみません...。

下りの道中はカーブだらけで車酔いしそうになったため、目をつぶっていたら寝てしまい、田沢湖はほとんど見られずでした。あっという間というほどではないですが、つつがなく空港着。荷物を預けてゴハンゴハン!

2009032205.jpg
わんこ稲庭うどん

美味しかったですよー。具はじゅんさい、山菜、なめこ、とろろ&とんぶり、そして薬味。

売店で土産物なんぞを買い込み、大入り満員の機内へ入りました。アスリートらしき一団と一緒だったのですが、身長からするとサッカー。JFLのチームですかね?皆さん割とお金のかかった格好でしたが、サラリーはいかほどなんでしょ。なんてなゲスな勘繰りをしつつ飛行機は無事に伊丹到着。

やれやれお疲れさまでした。

 

2009年3月21日

後悔先に立たず

ただいま田沢湖温泉にあるホテルで夕食をとっております。
秋田到着以来きりたんぽ3食目。BGMはエンドレスでエンヤ、これはベストアルバムですね。オリノコフロウを聴きながらつつくきりたんぽ鍋はけっこう辛いものがあります。昔の私ならそれなりに受け入れられたはずですが、それもこれも松尾(スズキ)さんの「ファンキー!」のせいで、エンヤを普通に聴けない体になってしまいましたからねぇ。つーか、私もお隣さんが食べてる山芋鍋がよかったなあ。

*****

本日は朝から温泉ふわーっ。やっぱ温泉つきのホテルはいいですねえ。バイキングできりたんぽ他をたっぷりと食べたのち、チェックアウトの時間が遅いのをいいことに部屋でテレビをボーっと見てましたら、地元番組の中でイベントの宣伝が流れました。「東北夢トークセッション2009−秋田から世界へ」ですと。

どうやら秋田から初プロバスケットチームを!との意気込みでbj参入を目指しておられるようで、バスケのことは良く分かりませんが、ここ秋田はバスケ文化の盛んな土地なんですね。そういや能代工も秋田だもんなあ。司会が島本和彦さん、ゲストには河内さんというメンバーも非常に気になりますが、開催日はえーっと今日、しかも試合時間とダダかぶりですやん。ああ残念。
(今チェックしたら日曜日だったんすね。頑張れば行けたなあ)

チェックアウト後、荷物をコインロッカーに預けて秋田市民市場へ。魚介類は買えませんが、まあ見るだけでもね。北海道が近いんやなあと感じる品揃えでしたが、魚よりも筋子を扱う店が多かったですね。秋田の人は筋子好き?
興味深かったのは青果コーナー。どの店でも必ずセリが大量に置いてありますね。関西ではそこまでメジャーな野菜じゃないですが、こちらではきりたんぽ鍋にも必ず入ってましたし、実際よく消費されるんでしょうね。どこかの店で「今日は山セリが入ってるよ」との声が耳に入り、見ると普通のセリよりも少し丈の短いものが籠に盛られていました。セリというのは根っこまでついててなんぼなんだなー。大好物のとんぶりやら多種キノコやら気になるものは多々ありましたが、今日もまた泊まりですので荷物が増えてはと断念。

イトーヨーカドーと西武で昼食を物色し、体育館行きのバスに駆け込みました。

***

試合はストレートで決着。こんなことなら一つ前の新幹線に乗れましたねえ。そしてそれなら今日の宿ももう少し奥地のいい温泉に泊まれたのに!終バス時間の関係でやむなく手前のホテルを取ったものですから、ちょっと残念です・・・。駅近で生中にお付き合いいただき、こまち新幹線にて田沢湖へと向かいました。自由席を求めて歩くも表記が見つからず、あー全席自由なんですねコレ。

1時間ばかりして田沢湖駅に到着。うわやっぱ寒し。終バスに乗り込み、目指すは田沢湖温泉です。けっこう登るんですねえ。ホテルだよとのアナウンスに慌てて下車。

2009032102.JPG
これならスキーできるかな

無事ホテルに到着し、案内された部屋は・・・あら広い。

2009032103.jpg

ただ、暖房の効きが今ひとつなようで、これは急げ温泉へ!
あーしばらくぶりの硫黄臭。ちょっと茶みがかってますね。んで湯の花もろもろ。効くんだかなんだかよく分かんないけど堪能しましたよ。

*****

ドラマ「黒部の太陽(前編)」をすっかり全部見てしまい、うつらうつらしながら就寝。

 

2009年3月20日

初・秋田

シーズン開幕前から行こうかなーどうしようかなー、きっとギリギリまで悩んで、そして行くんだろうなあとは思ってたんですが、はたしてそのとおりになりました。
それを見越してというわけではないですが、去年からJALの株主さんになりましたので、今回は株主優待券を使ってのチケット購入です。

が、伊丹空港は満員行列。いくら連休だからってえらい人込みやなーと思っていたら、どうやら予約システムがダウンしてしまった模様。えーっ!今日は珍しく早めに着いてましたから、さほど焦ることはなかったんですが、けっきょく機械も予想より早く復旧し、ひとまずやれやれの出発となりました。

30分ほど遅れて到着した秋田空港からは、車に同乗させていただいて体育館へ連れてっていただきました(ありがとうございます)。それにしても、えらい変わった建物でんなあ。

2009032001.jpg
らしからぬ外観

キッズエスコートのときに国体キャラのスギッチが登場してましたが、目の部分が開いていないのか、お付きの人に手を引かれての入場でした。自力歩行できないってのはけっこう厳しいですなあ。

*****

本日は1試合だけでしたので、試合後はすたこらとホテルへ。いやー、日は照っていてもさすがは秋田、寒いっすねえ。ちょっと凍え気味にチェックインを待っていますと、後ろに某チーム関係者のお顔が見えました。「温泉に入りに来た」のだそうな。そう、このホテルには温泉がついてるんですよ。日帰り温泉OKとは知りませんでしたが、チームさんがお泊りのホテルの岩盤浴は高いのだそうで・・・。

てなわけで、とるものもとりあえず温泉へ。さして期待してなかったんですが、これがどうしてなかなかイケてる温泉ではないですか。お湯ヌルヌルだし・・・はぁ、ゴクラク・・・。このホテル、部屋もきれいですし、温泉までついて5,000円未満ってのは秋田だとはいえお買い得すぎますねえ。

*****

一息ついたところで、夕飯へ。やっぱ秋田ならきりたんぽでしょう。しかしお鮨までは独りでOKの私ですが、さすがに鍋物はねえ。てなわけでSpringsファンさんにお付き合いいただき、某有名郷土料理屋さんに行くこととなりました。メニューを見るとけっこうお値段しますねえ。でもきりたんぽはもちろん、しょっつる鍋も一度は食べてみたい・・・では両方お願いします、1人前ずつで。

鍋のお世話をしてくれた秋田美人なお姉さんに地元話を伺いつつ、そういえばとギバちゃんこと柳葉俊郎さんの話を振ってみたところ、見事食いつかれたのが面白かったです。

「ギバちゃんは今でも秋田のそれも田舎に住んでるんで、好感度高いんですよ。テレビでもよく秋田の話をしてくれるし」
「今度、知事選があるんですけど、出てほしかったんですよね」

ギバちゃんが大ヒットドラマ「踊る大捜査線」において秋田出身の設定になっていたことも、むろんご存知でありました。
「『きりたんぽ食べに来い』って言うんですよね」(そうですそうです)

そのきりたんぽ鍋(実物)はどうやらセリがポイントであるらしく、こちらでは根っこまで使うとのことでありました。爽やかで美味しいですよね、セリは。ハフハフときりたんぽを食い、けっこうお腹いっぱいになりますねえ。次はしょっつる鍋ですか。

お姉さんはVリーグが開催されていることもご存知で、「昨日、チームの関係者の人が来られるはずだったんですけど、飛行機が欠航になったとかでキャンセルになっちゃったんですよ」とのこと。はて、どこのチームでしょ?そして「今はどっちかというと春高ですよね」とも。あらら、それまたよくご存知で。秋田は・・・えっと雄物川と・・・秋田北でしたっけ?(合ってました)思い出せた自分エライ(でもその記憶力はできれば別のことに回したい)

そうこうするうちに、しょっつる鍋が出来上がりました。(鍋の後に)おじやは食べられますか?との問いに脊髄反射で「お願いします!」と答えたところ、じゃあダシ少し残しておきますね、とのお答えをいただきました。実際のところお腹いっぱいになりそうだったんですけど、腹の皮はともかく食欲の皮は厚いんで。

2009032002.jpg

あ、美味しいっすねえ。きりたんぽよりもこちらの方があっさり味わい深い感じ。ハタハタの出汁?しょっつるの味?きりたんぽと順番が逆じゃなくてよかったー。

そして真打「おじや」の登場です。

2009032003.jpg

えらいまたちょっぴりですねえ(この量が絶妙だったことを後で痛感)

はてさてどんなものかと口にして・・・驚きました。人生ベスト3に入るといっても過言ではない味です。そもそも子どもの頃から鍋料理というものがあまり好きではなかった私ですので、当然のごとくおじやに対してもさして興味がなかったんですが、これはなんとも上品な美味しさといいますか、あっさりしてるのに滋味深く、全体のバランスがものすごく好みです。一気にペロリ。あーもう、このおじやだけで今日の夕飯は大満足ですわ。おかわり三昧。ほかの料理の印象が霞んでしまったのは良かったのかどうか・・・。

店を出た後スタバでコーヒーを飲んで、お疲れ様でした。また明日~。

*****

しばらくネットサーフィンをした後、夜中12時を過ぎてふたたび温泉へ。サウナでおばちゃんが横たわっていたので何事?と思いましたが、単に寝ていただけのようで。しかしよく寝られますね、あんなとこで。

部屋に戻ってテレビをつけたところ、春高バレ-映像が流れ始めましたので、地元雄物川高校(宇佐美パパ監督でしたっけ)の試合をついつい見てしまいました。男子バレーの二段トスというのはなぜああも安定してるんでしょうねえ。筋力?雄物川の勝利を見届けたものの、さすがにその後の女子(秋田北)の試合までは持たず、就寝。

 

2009年2月21日

うれしーの

今回、佐賀遠征決定にあたり、一度行ってみたかった嬉野温泉に泊まることにしたんですが、いちおう聞いてみたわけですよ、母に。

「・・・一緒に行く?」

断ることはまずないと分かってましたけどね、そんなこんなで親孝行の?旅となりました。とはいえバレーには興味ないヒトですから、博多駅のすし屋で一旦別れて現地合流することに。なにもつきっきりでいる必要はありませんし、そもそも大学で上京するまでは福岡で育った人なんですからね。天神で遊ぶもよし、早目に嬉野入りするも良し、どうぞご自由にということです(どこが親孝行)。

前もって佐賀~嬉野温泉のルートは下調べしてあったのですが、試合がフルセットで長引いてしまったため、予定をいくつかキャンセルし、タクシーで佐賀駅に向かう羽目になりました。意外と遠いのね、嬉野。

武雄温泉でバスに乗り込み、揺られること30分ほどで嬉野温泉に到着しました。さて旅館はどこかな?と見渡せば、迎えに来た母の姿が目に入りました。もう温泉に入ったん?と聞けば、部屋の内風呂に入ったとのこと。そーいや蛇口から温泉が出るって書いてありましたっけか。どうせなら大浴場に行きゃいいのに・・・。温泉街を歩きながら酒屋でビールと日本酒を購入し(それが目的で迎えに来ていたと思われる)旅館へと向かいました。川の水がいかにも温泉っぽい色してますねえ。

旅館に到着し、部屋へ。今回は洋室ツインで予約していたのですが、入ってビックリ。わー広いねえ・・・「内湯も広いんよ」

2009022103.jpg      2009022104.jpg

これは確かに内湯に入りたくもなりますなあ。
しかし私はやはり大浴場へ。夕食までに急ぎひとっ風呂浴びてまいりました。もーヌルヌルですわ、お湯が。美肌系のお湯ですね。さほど広くはないけれど、熱さも実に良い感じ。ふほーっ。

呆けた頭で大広間へと向かいました。お客に対してお給仕さんたちが少なかったこともあり、ちょっと料理が遅れ気味の夕食でしたけど、熱いものが熱く、ほどよい量で出てくることって少ないんですよね。味も良かったし、大満足でした。ふきのとうの天ぷらが美味しかったなー。あ、佐賀牛も。

いいとこですね、嬉野。明日は名産のお茶を買って帰りましょう。

 

2009年2月 8日

闇旅

今回の旅程を考えた時、本日朝の観光候補は二つありました。

1、バスに乗って妻籠&馬籠
2、恵那駅から明知鉄道

どちらも魅力的だったのですが、時間的に明知鉄道で昼食コースは無理です。となればやはり妻籠&馬籠。こちらもずっと、それこそ中学生の頃から行ってみたかったのですよ。何年越しやねんという話ですが、こちらも両方行く時間を割くのは難しかったので、今回は中津川から直行バスの出ている馬籠へ行くことにしました。

ホテルの朝食をさっさか済ませ、急ぎバスに乗り込み、すーっと発車したバスはどんどこと山を登ります。思った以上に山中といいますか、山奥にあるんですね。今年は暖冬ですから雪がありませんが、いつもはおそろしく雪深いのでしょうし、そりゃ平安時代はもちろん江戸時代も情報が入るのは遅れたことでしょうねえ。実は今回馬籠に行くにあたり、馬籠出身の作家島崎藤村の歴史小説「夜明け前」を慌てて読み始めたところなんですが、維新前夜の若者が、米もなかなか作れない、木曽の樹木だけが頼りのこの地で暮らすということは相当厳しいものがあったのだろうなということは容易に想像がつきました。

2009020801.jpg 2009020807.jpg

江戸情緒を売りにする妻籠とちがい、馬籠は藤村を前面に押し出した観光地ですから、もっと作品を読み込んでいたら、より面白かっただろうなあと藤村記念館でつくづくと思わされました。何しろ藤村といえば、教科書に載っていた詩歌の類いしか知らなかったもんですからね、(竹久)夢二さんとカップリングで浪漫派志向の強い人ってなイメージだったのですよ。

ちゃうやん!

いや、詩歌の言葉は震えるほど素晴らしいんですよ。どこからそんな言葉が湧いてくるのかしらというほどにね。展示物を見れば「人生是教訓」を地で行くような、それこそ地に足めり込むような生涯。しかし、その一方で破滅的な行為にも走っておられるわけで、なんなんでしょうね、これは。よくいえば業、悪く言えば・・・。多数の展示物に張り付いていたら、なんだかグッタリしてしまい、唯一おもわず笑ってしまった「藤村いろはかるた(絵:岡本一平)」も現金の持ち合わせが少なかったこともあり(またか)、何も買わずに出てきてしまいました。

ただ、これは全国偉人記念館巡りをするたびに痛感させられ続けていることなのですが、昔の人というのはとかくキチガイのように勉強しておられるんですよね。娯楽の手段やらなにやら今とは時代が違うとはいえ、やっぱり凄いことだなあと。それはもうクラクラするほどに毎度毎度打ちのめされてしまいます。

2009020805.jpg
藤村先生(=島崎春樹)のお墓もお参り

2009020802.jpg

展望台から見た山々、いつもだったら雪に覆われているのでしょうね。

2009020803.jpg

町のあちこちを雪解け水?が流れており、昔から火事が絶えなかった事もあってか(坂道だらけなので、消火が大変だったのでしょう)、各家庭に防水槽がありました。

2009020804.jpg
手前に牛蒡の束が

美しい町並みを目にしながらも、どことなく憂鬱な気分が晴れないままバスに乗り、中津川に戻ってきました。

郵便局で現金を下ろし、栗きんとん「すや」の前も素通りし、駅前の蕎麦屋さんへ。
昨年も入った店(の本店)ですが、研修中という名札をつけた女性はどうやら中国の方らしく、さほど客がいるというわけでもないお店なのに、こんな田舎でこれまたどういう事情なのだか・・・。お蕎麦は変わらず美味しかったです。蕎麦湯でお腹がタポタポになりながら駅へと向かいました。

 

2009年1月11日

旅めも

米子からの帰りもまた車に便乗させていただくことに。
しばらく走っていると、目の前にとある文字(ひらがな)が目に入りました。

「むきぱんだ」

・・・剥きパンダ?
(文字の下に小さな動物の絵が描かれていた)
因幡の白ウサギはたしか皮を剥かれてたよな・・・
(その動物の絵が赤色だったもので)

よく見ると、「むきぱんだ」の下に小さな「遺跡」という文字が目に入りました。
剥きパンダ遺跡!
ますます謎ですが、明らかに変です。もう一度目を凝らしてみますと、「むきばんだ」と書かれておりました。「パンダ」じゃなく「ばんだ」だったのね。紛らわしい。
(どうやらこういう遺跡のようで、妻木晩田と書くんですね)

荒れた日本海沿いの、とある道の駅にて早めの夕食を摂りました。

2009011106.jpg
刺身盛り合わせ

妙にもっちりとした歯ざわりの刺身が美味しかったですわ。ちょっとサワラっぽかったけど、何だろう。

2009011107.jpg
地元名産モサエビ丼

エビを剥く手間だけでも脱帽ですが、折り重なるようにエビが詰まれており、最後は食べるのが苦しかったほどの量でした。いやー美味しかった美味しかったよ!
帰り際に太ったスルメイカを2杯購入。これで400円は安過ぎます。帰ったら塩辛にしよう。

*****

鳥取からの道中の温度表示はほぼ常にマイナスだったのですが、智頭線沿いの道を下るに当たっては道路が凍結気味で、いやー怖かったです。某DVDの音声効果もあいまって、思わず小騒ぎしてしまいました。すいません。
一息ついて物凄くきれいな山の稜線と美しいお月様とのカップリングを眺めながら、これが夏ならねぇとしみじみ。宮本武蔵生誕地?智頭急行にも一度乗ってみなきゃなー。

さ、高速に入ればまっしぐら。長旅おつかれさま&ありがとーございました。

早く肋骨やらなにやらを治さなければ。

 

境港疾走記

目覚めればお肌ツルツルな朝、さっそくお風呂へ。露天風呂は冷たかったので室内のお湯へ...あら、こちらも温泉だったんですね。てっきり普通のお湯なのかと思ってましたが、そんなわけないか。

部屋に戻り、朝食へ。観戦遠征ではとかく食事が不規則になりがちで、そもそもこの酷い風邪の一端はそんな食生活もキッカケでしたからね、今回は和朝食を注文してみました。さして期待してなかったんですが、地元名産?しじみのみそ汁や納豆を始め、ぐつぐつ煮立った湯豆腐までがついてくるなど値段のわりに豪勢でした。なにより印象的だったのは白ご飯。仲居さんに「おかわりの時は仰ってくださいね」と言われた時には、朝からそんなに食べられないよと思ったんですが、あまりに美味しくて、ごはんだけでスルリ。こりゃおかわりしちゃいますね。
そんな充実した朝食でしたが、バスやら今後の予定を考えると気が急いてしまい、15分で完食。席を立つ時、仲居さんに「(セルフの)コーヒーもありますよ」と声をかけられましたが、はい、それももう飲み終わりました。

チェックアウト時、ブロントさんが発した「バス停へは普段なら10分ですが、雪なので...」という言葉通り、雪に足を取られて思うように歩けず難儀。うあー。ローソンで軽く時間をつぶした後、無事バスに乗り込み米子駅到着。さあ0番線境港線へ。

2009011101.jpg
通称「鬼太郎列車」

車内アナウンスは鬼太郎と猫娘。それぞれの駅に妖怪の愛称をつけてあったりなんかして(米子は「ねずみ男駅」、境港が「鬼太郎駅」)その凝り具合はアンパンマン列車などとは比べ物になりません。バスかいな!というようなスピードで30分ばかりかかってようやく境港駅に到着。ふうう。

2009011102.jpg

駅から出てまず目に入ったのはコレでした。いやあすごいなー。

2009011103.jpg

水木しげるロードをひた走り

2009011104.jpg
「鬼太郎のゲタ」

こんなのを撮影しながら、ようやく到着しました「水木しげる記念館」(タイトルが鬼太郎絵文字!)

駆け足で見ようにも、年表で立ち止まり、原画で立ち止まり、興味深さでなかなか前へと進めません。おお、妖怪「垢舐め」にこんなところでお会いしようとは!おもしろいなあ。ようやく1階を突破して2階展示室へと昇り、先着しておられた物好き、いえいえ親切友人と合流。お待たせしました。
2階には鬼太郎誕生の細かい設定なども詳しく図解してあり、ますます水木ワールドへの興味が湧き上がりました。実は会社に水木マニアさんがいるんですよねえ、これがまた。

2009011105.jpg
いつか再訪リスト入り。その前に「鬼太郎」読まなきゃな。

商店街にてお土産物色後、車に便乗させていただき、体育館へと向かいます

 

2009年1月10日

湯治観戦

ムック選手が復帰し、そしてチームの戦いぶりも面白かったので、ここはやはり行かずばなるまいなーと、試合終了後そそくさと岡山駅へ戻った足で高速バスセンターへ。もちろんざっと下調べはしておりましたが、決断が付かずギリギリのこととなりました。首尾よく米子行きバスの席を確保するやいなや、宿もモバイルで手配完了。いやー便利な世の中になったものです。バスは大雪の道を抜けながら快適走行し、定刻通り21時15分に雪の米子駅へと到着しました。

それなりに無茶して来たからにはやっぱり...というわけで、向かった先は皆生温泉。ほら湯治ですよ湯治。バスは終わってましたので、タクシーにて現地へと向かう途中、若い運転手さんとモロモロ世間話なぞを楽しみました。これだけ雪が降ったのは2年ぶりぐらいだそうで、けっこう不慣れな人も多いんですと。でも「こういう寒い日に皆生ってのは最高ですよ。ほんと良いお湯ですから」とのこと。楽しみですねえ。

ちなみに、バレー観に来たんですよってな話をすると「えーっ、そんなのやってるの?知らなかったよ。行きたかったなー」ということで、なんだか残念そうでした。今に始まったことではないですが、宣伝不足ですよバレー協会さん。

お宿は当日予約格安価格だったのですが、フロントでは実に親切なご対応いたみいります。お目当ての温泉は22時まで日帰り入浴の方と合同とのことでしたので、22時を過ぎてからノコノコと出向いたところ独占状態。雪の舞う露天風呂で丸いお月様を眺めながら、いやマジ最高。海水系の温泉なのか、しょっぱい味がしましたが、なんつか浸み渡る感じでしたね。骨のヒビも早く治れ~。

20090110.jpg

やっぱ、お風呂上りにはこれでしょう。
って私はアイス食いではないんですけどね、まあたまには。
牛乳は瓶で飲むと美味しいですなー。

気管支拡張テープのお世話になることもなく朝まで熟睡。
旅先でこんなに眠れること自体珍しいのにね、viva皆生!

 

2008年12月20日

京都紀行

天気予報によれば、天気がよく暖かいのは今日だけとのこと。だからというわけではないですが、京都観光なぞをしてきました。

京都駅からてくてく歩き、まずは近場の三十三間堂へ。

2008122001.jpg 

以前は千手観音行列の迫力に圧倒された記憶しかなかったのですが、今回は手前の二十八部衆をじっくり観覧。ほう、この神様たちの名前って全部サンスクリット語の音写だったんですね。世界史ではそんなこと勉強しなかったよなあ。(帝釈天について調べること)

地図をざっと見た感じでは、そのまま清水寺へ向かうのがゴールデンコースであろうということで、素直に清水寺に向かいました。坂の人混みに早くもイライラ・・・。

2008122002.jpg
恒例のアレです。わたしゃ「変人」の変かと思ってました。

2008122003.jpg
何処から見ても、サマになる形ですね。

さて、昼ごはんまでに急いで霊山歴史館に行きましょと向かう途中、ケータイにて皇后杯結果確認。あらNECが負けてる?嘉悦に?確かに黒鷲で見た嘉悦はブロックのしっかりした良いチームでしたけど、さすがに負けちゃいかんでしょ。スコアもあちゃちゃな数字です。Springsはさすがに高校相手でしたんで余裕の勝利だった模様。となると明日は嘉悦ですか。なんか乗れませんなあ。

2008122004.jpg
団子屋で一服。あっさり甘さひかえめで美味しかったですよ。

ささ、急ぎ霊山歴史館へ。
産寧坂での喧騒がウソのように人影まばらです。期待に違わぬ展示物の豪華さ。まだ「竜馬がゆく」知識がうっすら残ってましたんで、おもしろく見ることが出来ました。なかに高杉晋作の鉄扇と歌があったんですが、高杉さんの歌はどれもこれも実にシンプルながらカッコ良いですよね。竜馬の底知れぬ大きさとはまた違った鋭利なユニークさがあります。高杉晋作といい坂本竜馬といい西郷隆盛といい、どこか日本人ばなれした日本人によって日本は転回を遂げたんですねえ。

売店にて幕末月旦札をお買い求め。なかなか良く出来ていたので、つい。トランプ占いでもやりますか。

竜馬さんと(中岡)慎太郎さんのお墓参りをしたのち、20分ほども遅刻して辿りついた先は京都の老舗麩屋さん「半兵衛麩」。待ち構えていた店員さんに案内されて、完全予約制という「むし養い」をいただいてきました。

2008122005.jpg
麩だらけ!

そぼろも麩、酢の物は焼き麩とキュウリですよ、もしや真ん中のご飯も麩で出来ているのではと不安になりましたが、こちらはお米でした。ホッ。いやぁ美味しいんですけどね、やっぱ生麩は少し食べるからありがたいのだなと。次第に胃の中がグルテン化してきました。

2008122006.jpg
「麩と湯葉のみぞれあんかけ」

歯ごたえプリーズ・・・

2008122007.jpg
「よもぎ麩の白味噌仕立て」

実に実にまったりと濃厚でありました。堪能。

*****
モチモチとした腹をかかえて歩くこと・・・ずいぶん歩きましたね。四条河原町を抜けて二条城が目に入る頃には空も暗くなってきました。ふう、あったあった。ひさしぶりの麩嘉さんです。また麩かよ!と言われそうですが、ここの麩饅頭はやっぱり好きなので外せません。店員さんにやんわりと「次回からはご予約を」と言われてしまいましたが、無事入手。

実は昨夜、地図を確かめていたら店の裏にある中学校の名前が目にとまりまして、おお、カナコさんの出身中学ではないですか、と。その学校を横目に歩くこと10分あまり、護王神社へと到着。

足腰の守護神をまつってあることで有名な神社だとのことで、和気清麻呂さんと猪の関係だなんてのも初耳でしたが、もはや私には神頼みぐらいしか出来ませんからね。丁重におまいりしてきましたよ。そういえば麩嘉さんの壁にもここのお札が貼ってあったなあ。
どうかご利益ありますように。

さてと、ひとまず目的は達成。
お腹はまだ(麩で)いっぱいですが、何か飲みたいっすねえということで地下鉄に乗り、降り立った駅は近鉄伏見御陵駅。あらなかなかいい感じの街ではないですか。しかし目的の店がなかなか見つからず、申し訳なきことながら近くのコンビニにて地図を確認。ああここか・・・ん、えっ!「寺田屋」って書いてある!
なんと、知らずのうちに維新ゆかりの地に来ていたのでした。

2008122008.jpg
ブレてますが、寺田屋

竜馬めぐり(じゃないけど)にふさわしいラストです。感激。

かっぱ天国にて地ビールと日本酒を痛飲しながら、例によって記憶に残らない無駄話を繰り広げました。

2008122009.jpg
「飲み比べセット」

意外と美味しかったのはピザ。値段のわりに大きかったので食べられるかと不安でしたが、ソーセージが効いてて簡単に平らげてしまいましたよ。

妙に充実した一日のシメはこちら。
むちゃくちゃ美味しかったです。機会あればまた来たいですねえ。
2008122010.jpg
「酒粕チーズケーキセット」

 

2008年11月 9日

土佐日記:三日目

2008110901.jpg
今日の朝食

普段バナナは食べないんですが、今日はなんとなく。力つけとかんとね。

小雨がちらほらする中を日曜市へと向かいました。旅の途中ですから生ものはダメですが、家人から頼まれものの柚子酢と、それから安かったのでライム(3個100円)、大粒の銀杏などを購入。地元常連さんが集う店がいいということにほどなく気づきました。こりゃ楽しいっすねえ。

しかし今日もあまり時間はありません。急いでホテルに戻り、戴いたダンボールに日本酒や柚子酢などを詰め込み、フロントにて宅急便を送る手続きを済ませた後チェックアウト。荷物は確実に減ったはずなのにけっこう重たいなあ・・・(ライム7個のせいです)。しかし、今日の帰りもバタバタするであろうことを考えると、うかつに駅ロッカーに預けるわけにも行きません。予約していた「アンパンマン弁当」を受け取り、さらに増えてしまった荷物を抱えて名所巡りです。

1、寺田寅彦記念館
2008110902.jpg

寺田寅彦が4歳から19歳までを過ごした家ですが、武家屋敷とあって広いです。障子の張り替えだけでも大変なのだと案内係の方が仰ってましたが、そりゃそうでしょうね。ちょっとはみ出しただけではまらなくなっちゃうんですって。たいそう趣のある御宅でした。こういうお家だとお勉強もできそうです。

2、高知城
城は高台にあるもなだとはいえ、荷物を背負って石段を登るのは辛いものがありました。早くも息切れ。お城に入る時は事務所で預かって頂けたので助かりました。
2008110904.jpg

今はこうしてズカズカ上がり込んでますけど、その昔ここに入れた人ってほんのほんの一握りだったんですよね。そう考えると何とも不思議な感じです。山内家にあまり思い入れはないものの(竜馬ファンですしね)あちこちを見学しながら当時を想像するのはたいへん面白かったです。

下城後は昼食を食べて体育館に向かう予定でしたが、手頃な店が見つかりません。ウロウロする間にバスを逃しでもしては大変、おとなしくバス停に張り込むことにしました。「竜馬がゆく」でも読んで待ちましょう。と、カバンを開けて気付きました。
宅急便に読みかけの「竜馬がゆく(6)」を入れちゃったよ・・・

*****

試合が終わったのはバスもとうに行ってしまった時刻でした。高知くんだりまでやって来て試合を見届けられないなんて無念ですからね。人混みを縫けながらタクシーを呼ぼうとしたところ、予約タクシーの群れを発見。「一台呼んでもらえませんか」と頼み込んでみると、こちらの必死さが伝わったのでしょうか、「呼んどくから、乗って行き」と快く乗せていただきました。うわぁありがとうございます!信号やら渋滞やらに引っかかりながらも無事はりまや橋へ。「駅からの空港バスは全部ここに止まるから」とのこと、バスがやってくるのを待ちました。

来ません。

時刻表を見て愕然。予定のバスはこの停留所を通らないのです。やって来るのは予定よりも10分は遅いバス、しかもそれすら遅れています。最後の最後までタクシーかよ!?大通りの方へ様子見に出かけたその時、別方角からバスがやってくるのが見えました。走る走る走る・・・待って~!

間に合いました。

「行ってしまうとこやったよ」と、なんだか偉そうなおじいちゃん運転手さんでしたが、ああもう余計なことは言うまい。ちなみに乗客は私だけです。お弁当を食べたいけどなんだか食べづらいなあ。でもええい、ビールは飲んでやれ。

「何時の飛行機?」と聞かれて答えると、「大丈夫、間に合わせたるから」と大見得を切った運転手さんでしたが、いたって安全運転そのもの。ともすると規定速度以下。割り込む車は親切に入れてやり、黄色信号では律儀に止まり「どこがやねん!」と心の中で何度もツッコみましたが、なんとか20分前に無事到着。ふうう。東レ軍団さんとともに大阪に帰ってまいりました。

2008110905.jpg 2008110906.jpg

朝食以来の食事、食べそこねた「アンパンマン弁当」を食べて就寝。味はけっこうイケてましたわ。

 

2008年11月 8日

土佐日記:ニ日目

んー、今日は雨ですね。
朝風呂を浴びたのち、朝食へ。なかなか豪勢なバイキングですが、朝から焼きそばや麻婆豆腐を食べる人がいるんやろか。

2008110801.jpg

地場産だという野菜が美味しかったっす。豆乳(オレンジ味)は失敗。そして朝からカツオのたたき。全体としてはなかなか満足な朝食でした。旅の朝食は大事ですからね。

チェックアウトを済ませた後、タクシー飛ばして駅へ。うっわーギリギリ、電車来とるやん。小銭キッチリで支払い、走る走る・・・なんとか間に合いました。ふう。

高知駅到着。今夜のホテルに荷物を預けた後、さあ何処へ行こう。今後の予定を考えるとやっぱここで桂浜やなあ。で、その前に自由民権記念館

なかなかの面構えの記念館でしたが、中身はぬるいっすわ。植木枝盛、中江兆民、黒岩涙香、幸徳秋水を擁しながらこの展示じゃね、気迫も思想も伝わらんでしょう。最終的に挫折してしまった運動ですから、まあアレなんですけどね。それよりなにより1階カフェBGMのカーペンターズが鳴り響いてまして、カーペンターズと民権運動はちょっと似合いませんよ。

気を取り直して桂浜へ。時刻表を見ると、ちょうどよくバスがやってきそうでしたんで、バス停で待つことしばし、ちょっと遅れてやって来ました。

が、しかし、乗っているうちに行き先がどうも違うような気がしてきました。高知の交通機関って車内アナウンスの声が小さいもんで、分かりづらいんですよね。気が付いた時点では既に取り返しがきかず、バスはニュータウンにて終点を迎えたのでありました。あちゃあ。

こうなればもう、体育館に直接向かうかと、バスの運転手さんに体育館への道を尋ねたところ、「あんさんの足やったら20分もあれば着くんとちゃいますか」とのこと。しかし私はどちらかというと方向音痴です。地図もありません。もうこうなりゃ・・・

タクシーにて桂浜へ向かうことに。ああ、桂浜~体育館はタクシーの予定でしたけど、行きまで乗る羽目になろうとは。だから田舎は嫌なんだ!がしかし、気を取り直していざゆかん竜馬記念館へ。

なんだかなあ。
知ってはいたんですけどね、手紙からなにから複製ばっかなんですよ。昨今の複製技術はホンモノと見紛うばかりのものですし、竜馬の手紙自体はたいへん面白かったんですが、現物のほとんどは京都国立博物館にあるとのこと。もうこりゃ京都に行くしかないですな。

2008110802.jpg
展望台より桂浜を見下ろす。

・・・外に出たくなるよなあ、これは。

途中までバスに乗ろうかと奔走しかけましたが、諦めました。タクシー。
こんな日ですからねえ、負けても「やっぱりそうか」ってなもんです。第2試合は第3セット途中まで観戦。さあ帰りますかとバス停に向かえば、目の前をバスが通り過ぎていきました。次のバスは1時間半後ですって。もうやってられませんわ。高知キライ。

2008110803.jpg
本日の夕食

左手前がウツボのたたき、右手前がクジラの刺身(臭さを消すために、わざと冷凍で食べるんですと)右奥は塩(かつお)たたき、真ん中がどろめです。なかでもウツボと塩たたきがメチャうま!でした。今日はじめてホッとしたひととき。いや違うな、さっき商店街の電器屋さんで店番のおばあちゃんとたいへん心温まる会話を繰り広げたんで、二回目。人はね、とてもいい人が多いです、高知。

2008110804.jpg

ここはとてもいいホテルです。

 

2008年11月 7日

土佐日記その三

お次、向かったのは佐川駅。

2008110714.jpg

司牡丹の製造所がある酒蔵の町ですが、お目当てはこちら。

2008110715.jpg
「青山文庫」

土佐出身の志士、田中光顕(陸援隊)に寄贈された資料をもとに建てられた図書館ですが(青山は田中光顕の雅号)幕末ファン垂涎の品がずらりですよ。宮内大臣を務めたこともあって、明治天皇の衣服があるのが凄いですね。志半ばにして倒れた志士の遺品や竜馬の手紙(直筆)などなど、しばし見入ってしまいました。京都市街地図も迫力ありましたなあ。

2008110716.jpg

裏庭を眺めながらしばし休憩、さてこれからどうすっかな。

2008110718.jpg

2008110717.jpg

司牡丹さん直営店にてお酒を物色しました。最初は生酒を買う予定でしたが、試飲させてもらううちに、やっぱ普通のヤツのが美味しいよなあというわけで純米酒を2本ばかり購入。重たい...帰るまでに送らなきゃ。

ふたたび電車に乗るべく駅へ。出張中らしきサラリーマンスーツ姿軍団がたむろしていました。カッコ悪い会話になんだかなあと。電車の方は途中、駅の待ち合わせに10分以上も停車するのには閉口しましたが、なんとか伊野駅に到着、タクシーで仁淀川を渡って宿に無事到着。今日は温泉だよー。

2008110719.jpg

スーパーのお刺身にて夕食
手前がカツオで、奥が...なんだっけな、忘れた。スーパーの刺身ですら臭くないです。

「竜馬がゆく」を読みふけりながら就寝。

 

土佐日記そのニ

大急ぎで高知駅へ戻り、ホームへ駆け上がると一両編成の電車がポツリ。車掌さんに切符を見せると「あ、それは向こうのホームですよ」

うわわわわ、もう30秒切ってるよ~。これを逃すと次の電車は1時間後。そしてそれではなんのために予約したのか、努力が水の泡です。大慌てで階段を駆け下り、心臓をバクバクさせながら階段を登りきり、なんとか電車に飛び乗りました。胃は痛いわ汗だくだわで、周りを楽しむ余裕すらありません。

2008110706.jpg 2008110703.jpg

2008110704.jpg 2008110705.jpg

アンパンマン列車のアンパンマンシートを予約しておったのです。
みどりの窓口で「アンパンマンシート」というのは恥ずかしかったんですけどね、車内はガラガラでした。

2008110707.jpg

車体はこんな感じです。

2008110708.jpg

須崎の駅で撮っていたら危うく電車が発車してしまうところでした。
ちなみにここ須崎は母方の祖母がその昔引き揚げて来たときに上陸した港でもあります。

乗ること1時間あまり、土佐久礼駅に到着しました。カツオだカツオだカツオだ・・・

2008110710.jpg

生カツオとトビウオの刺身をいただきました。
カツオに臭みがないのはすごいですねえ。美味しかったけど、市場はあんまし大したことなかったです。宣伝にやられてしまったか。

2008110711.jpg

高知って海と山が限りなく隣接してるんですね。目の前は海、振り向けば山!みたいな。なんつか閉塞感と開放感が同居してるとでもいいますか、ちょっと変わった土地かも。

ふたたび電車に乗り込み、慌しく戻ります。今度は鈍行、旅はやっぱり鈍行がいいですね。

2008110712.jpg

2008110713.jpg

のどかな車窓です。

 

土佐日記その一

高知上陸。
機内では気圧の変化で顔が痛くなり、本も読めない状況でしたが、着陸後はケロリ。そして・・・暑いです。半袖シャツでもよさそう。空港バスを待っている間に東レバスが走り去り、そしてトヨタの選手がぞろぞろ通り過ぎていきました。車体?と思いながらよく見ると違う。ああ、バスケのアンテロープスですな。朝早いからか皆さん不機嫌そうです。

高知駅にて荷物をコインロッカーに放り込み、市街地散策へと出かけました。
最初にぶち当たったのは
2008110701.jpg

おお、「竜馬がゆく」の流れ通りやないですか。この人の暗殺から土佐の維新は始まったのですからね。てくてく歩き、ひろめ市場へ。さすがは三菱グループ始祖生誕地、キリンビール率が他地方に比べて多いように感じるのは気のせいでしょうか。

2008110702.jpg

なんかよく分からない煮こごりと茄子の煮物。ビールがえらく美味しい。

武市瑞山記念碑を横目に高知城を通り過ぎ、高知文学館へ。
土佐日記から西澤保彦へ(タック&タカチシリーズの舞台は高知)。探偵文学の祖でもある黒岩涙香(万朝報)、中江兆民、植木枝盛、幸徳秋水・・・地味ながら大きな足跡を残した人も多い土佐ですが、なんといってもここのメインは寺田寅彦。資料も充実してました。多才な人だとは聞き知っていましたが、凄い。物理学者としても名を為しながら、文章は漱石のお墨付き、絵も水彩から油彩まで玄人はだし、音楽はなんとチェロを演奏されたんだそうですよ。ちらちらと随筆を読んだことはありますが、これは帰ったら必ず読まねばな。

大急ぎで高知駅へと戻ります。

 

2008年11月 2日

浮世絵づくし

「江戸東京博物館に行かなくちゃ」

何をやっているのかも良く分かってませんでしたが、なにやら行かなくちゃいけなかったはず!という記憶だけを頼りに両国駅へ。博物館へと向かう途中、パシパシッと妙な音が聞こえてきたので見れば、国技館裏で学生相撲の選手さんたちがジャージ&褌姿にて四股を踏んでおられました。そういえば学生選手権だったっけか?初めて四股を生で見ましたよ。間近で見ると生々しいですねえ。通りすがりの外人観光客さんたちも興味深げでしたよ。

はいはい着きました。

ボストン美術館名品展
おーおーそうだ浮世絵だ、そうだった。
写楽の石部金吉を初めて生で見られるんだった!
と喜んだのも束の間、チケット売場には人、人、人...会場内でもずらりと人が並んでます。もはや絵を見てるんだか人を見てるんだか分からないほどの状態でしたが、なんとか人と人との間から覗きこみながら鑑賞。知ってる歌舞伎作品の絵だと、よりいっそう面白く見えますね。

しかし今回は絵そのものよりも、彫と摺の技術の方に目が行きました。畳の目から始まって、着物の柄や微妙な色合いなどなど、木版画でどうしてここまでのことが出来るんでしょうか。あらためて浮世絵の作業工程を知りたくなりました。説明DVD買いたかったけど、現金の持ち合わせが少なかったのでガマン。ああもうっ。

常設展は例によって江戸時代のジオラマと、大正~戦後にかけての展示をじっくり鑑賞。何度見ても息苦しくなります。戦争好きな方にはぜひとも見ていただきたいコーナーですね。

さあて、もうグズグズしていてもお金遣うばっかりだしな、帰ろうっと。
というわけで、すたこら東京駅へ。お腹も空いてましたんで、グランスタで駅弁を買ってビール買ってお金がヤバいぞ足りるか?パスモを利用しながらお買物。最終的に財布の中は100円を切っておりました。何度痛い目に遭ったら気が済むんでしょう。いいかげん旅行では現金を多めに持つ習慣をつけなければ。

駅弁探しに奔走していたら危うく乗り遅れそうになり、全力疾走でホームへ駆け上がる羽目になりましたが、無事セーフ。新幹線は飛行機と違ってこれをできるからいいですね。席が1番だったのでテーブルが広く、コンセントも使えます。やったラッキー。

2008110201.jpg
ネギトロアボガド丼(美味しかった!)

奥のは、例の小林しのぶさんがプロデュースされたという「もち弁」。当然ながら2つも食べられませんからね、こちらは帰宅後の夕食になりました。

2008110202.jpg

一人で食べるにはちょっと飽きちゃうかなあ。日本酒のアテにはいいかも。

ちょっと風邪気味?マフラー巻いて就寝。

 

2008年9月24日

補足

そういえば名古屋旅のメイン目的について書くのを忘れてました。

「ひつまぶし」

ちゃんと食べてきましたよ。

2008092107.jpg

ほらね。
映りがちょっと悪いのが難ですが、味は美味しかったです。

21日の試合後、運転手をかって出てくれた妹に連れて行ってもらったのですが、山奥にあるというのでどんな場所かと思えば、春日井からほど近くも遠くもない山間の住宅地ど真ん中。一人だったら絶対行かないだろうなーという場所に小綺麗なお店がぽつりとありました。薬味とお茶が出てきてから待つこと約15分。名古屋の悪口といつもの話で盛り上がっていますと、どどんと登場!

「ココのは量が多いから!」と力説されていたわりには大したことないかなーなんて思ったんですが、良く見ると鰻がみっしり。ゴハンとゴハンの間にも入ってました。
説明書きには「一膳目はそのままで、二膳目は薬味(あさつき、わさび、海苔)をかけて、三膳目は熱いおだしでお茶漬けに」とありましたが、最初にお茶漬けに取り掛かった御方が「・・・やっぱり薬味で食べるのが一番美味しい」ともらしたことに影響されて、残りメンバーはほとんどを薬味で食べてしまいました。確かにお茶漬けはイマイチでした。味が薄くなっちゃうんですよね。
柚子シャーベットをいただいてお腹いっぱい、ごちそうさまでした。

*****
その後、瀬戸焼センターにてちょちょっと物色した後、ふたたび名古屋市街へ。名古屋パルコにて「ナンシー関大ハンコ展」を見てまいりました。

   2008092108.jpg 絶妙な構図

生のハンコを見るのは初めてだったのですが、これって全てデザインカッターひとつで彫られてたんですね。てっきり電ノコのようなものも利用されているのかと思ってました。凄い精密さとそして速さだったんですねえ。圧倒。亡くなったのはまだ30代、ほんとうに早すぎる死でした。

いわゆる雑誌に載っているような有名人ハンコだけでなく情緒あふれるハンコもたくさんあり、見どころ満載でしたが、個人的に印象に残ったのは撮り貯めたカセットテープのインデックスに書かれた文字の几帳面さでした。すごく好きな字です。ハンコのリトグラフ(?)を購入しようかどうしようかと迷いましたが断念。やっぱり買っとけばよかったかな。

とらやのういろうを無事購入し、まだ早いうちに大雨の中を帰宅。

 

2008年8月24日

リンク

朝から炊事掃除を手早く済ませたのち、世田谷へ・・・連れていっていただきました。世田谷線なるローカル線に初乗車。なかなか風情ありますねえ。北西方面にはなかなか出向かないので新鮮です。

そうこうするうちに着いた先は世田谷文学館。お目当ては昨日偶然新聞で見つけた「宮脇俊三と鉄道紀行展」です。私は鉄っちゃんではありませんが、宮脇さんの本は鉄道文学という域を越えた作品ですし、なにより北杜夫ファンにとっては足を向けては寝られない御方ですからね。やはり生で見ておきたいと、無理言ってしまいました。

2008082402.jpg
乗車券を模した「入場券」

手帳のメモ等は雑誌その他でも拝見したことがあるのですが、それにつけてもこの几帳面さはそうそう真似できるものではありません。資料整理だけでも大変でしょうね。冷静沈着なイメージの宮脇さんですが、阿川弘之さんの鉄道エッセイを自らの手で出版に漕ぎ付けた時には嬉しくて本を抱いて寝た、なんていうエピソードが披露されており、そんな情熱的な一面もあったのかとなんだか嬉しくなりました。

他に目を惹いたものとしては、再現された書斎でしょうか。これまで見てきた作家さんの中では割合こざっぱりしたものでしたが、モーツァルトの歌劇「ドン・ジョバンニ」のスコアがあったのには驚きました。マニアだ...。傍らには時刻表の棚があり、ずらりとバックナンバーが揃った様もこれまた圧巻でした。あの淡々とした筆致の文章は膨大な知識と感情から余分なものが徹底して排除されて生み出されていたものなんですね。

別室には電車模型コーナーがあり、かわいい電車が精巧な仕掛けで運行しておりました。お連れさんに指摘されて気付いたのですが、これって世田谷線の模型なんですね。今日ここに辿りつくまでのルートは実はかなりの遠回りコースだった(らしい)のですが、結果的にはまるで図ったかのようなドンピシャっぷり。ナイスです。

2008082401.jpg

ミュージアムショップでお土産を物色していると、絵はがきが目に入りました。ああこれは「やこうれっしゃ」ではないですか。これと「だいちゃんとうみ」は私の心のバイブル旅行編なのですよ!嬉しさのあまり、同じ絵葉書を3枚も購入してしまいました。この絵は金沢駅に到着する前のシーンだなー。

その後、小雨がそぼ降る中を新宿へ向かい、遅めの洋食なぞを。もしかするとこの週末食べたものの中で一番美味しかったかも?というカニクリームコロッケならびにハヤシライスでありましたが、いかんせんビールがスーパードライ。うーっ。というわけで飛行機の時間が迫り来る中を歩き回った挙句、カレー屋にてカレーも食わずしてエビスを飲み直し。ああやっぱこれぞビールの味ですわいや。

機内で高校の同級生を見たような気がしなくもありませんでしたが、ともかくも無事帰宅。とても充実した週末紀行でした。お世話になった方々どうもありがとうございました。

 

2008年8月23日

忙!

お昼、後輩と人形町で待ち合わせ。
某洋食屋にてビーフカツを食べたのですが、店内に入ってみるとなぜかコックを筆頭にメンバーが総入替状態。背後の会話によると「これまでは従業員がやっていたが、今は直系です。ご安心を」とのこと。やけにメニューでご主人が顔写真つきでアピールされているなと思えば、そういうことでしたか。

ただし値段が300円ほど上がったそのお味は明らかに下がってました。
「マズい直系よりウマい従業員」希望。

近くの刃物屋で友人の引っ越し祝い(包丁)を購入後、前々から気になっていたお店に並びました。

2008082301.jpg
「柳屋」

老舗の鯛焼き屋さん。一匹につき一個の金型を使い、炭火で手焼き。そのリズミカルな動きに見とれること30分。無事に鯛焼きと小倉アイス最中を買うことができました。

2008082302.jpg →→ 2008082303.jpg

食べさしでスミマセン。
あっさりとしたお味であっという間に食べてしまいました。

駅で慌ただしく後輩と別れ、私は埼玉へ友人夫妻を訪ね、赤ん坊ならびに新居を拝見。鯛焼きを食べながら「タモリ倶楽部」と「東京オリンピック(市川昆)」を鑑賞する環境が子どもの教育にふさわしいのかどうかは分かりませんが、私はすこぶる楽しく見てまいりました。「東京オリンピック」はシュールで面白いっすねえ。録画し損ねたんですが、また放映されるかな?

次の予定が詰まっていたため、そそくさと発つ準備をしておりますと、画面に東洋の魔女が登場。思わず君が代まで見てしまいました。現況が競技の普及によるものだとは知りつつも、やっぱりもう少し工夫のしようはあるよなあとボンヤリ。

雨のなかを駅まで車でおくってもらい、急ぎホームへ。もうなんか私、走ってばかりですね。ま、いつものことですが。

向かうは歌舞伎座です。
Let's go!

 

2008年8月22日

東へ

ひさしぶりにバレー観戦が絡まない上京。
新幹線だからと余裕をかましすぎて、結局いつものように大慌てで家を飛び出ました。なぜかチケットが東京→新大阪になっていたため、ちょいと手間取りましたが、なんとか事なきを得てチープ自由席に乗り込みました。新大阪発なので余裕です。

2008082201.jpg
「けだるい昼食」

車中で読み終えた「ダルジールの死」が予想外に面白く、いい旅の予感!
到着後は父親のマンションに荷物を放り込んでそそくさと出かけるはずでしたが、部屋があまりに汚かったため、掃除嫌いのこの私が片付けをする羽目に。一服してテレビをつけると男子バレー「アメリカvsロシア戦」第5セット中盤。待ち合わせ時間を気にしつつも試合から目を放せず、見てしまいました。最後は真鍋さんの予言どおりアメリカのブロックがビシーと決まりゲームセット。このまま金メダル行くかもしれませんね。

慌てて渋谷へと向かい、後輩ちゃん@大阪と合流した後シアターコクーンへ。
松尾さんの新作「女教師は二度抱かれた」を観てまいりました。

キャスト
市川染五郎、大竹しのぶ、阿部サダヲ
市川実和子、荒川良々、池津祥子、皆川猿時、村杉蝉之介、宍戸美和公、平岩 紙、星野 源、少路勇介、菅原永二、ノゾエ征爾
浅野和之、松尾スズキ

松尾作品といえば「衝撃!」ってなほどに、その破壊っぷりがもてはやされてきたわけですが、最近は以前に比べて作風が(一見)穏やかになり、それにともない会話の練られ具合が以前よりも深くなってきたように思います。代償行為にうるさいのは相変わらずですが、じんわりボディーブローのように効いて来るような脚本はやっぱりむちゃくちゃ面白く、満喫させていただきました。はやく掲載誌を読まねば。

今回の作品は「欲望という名の列車」の主人公ブランチのその後、というのが裏テーマとのこと。ブランチ役も演じ済みの大竹さんですが、松尾語をきちんと消化した上でのキチガイっぷり。毎度のことながら凄いですねぇ。しかもこんな役をやっていながら「毎日元気」だなんて・・・女優って怖い。

他キャストでは染五郎さんが小劇場界の新進演出家、阿部さんが歌舞伎役者、などなど虚実おりまぜた役どころでしたが、皆さんすさまじい芸達者っぷり。なかでも阿部さんは女形そしてゲイという設定だったんですが、ここ数年で一番の怪演じゃないでしょうか。そりゃ阿部一族(=阿部ファンの総称)ならずともリピートしたくなりますわな。一見なにも考えてなさそうにさえ見える人ですが、も、全身演技が素晴らしすぎでした。ゲイバーでの歌唱シーンと発泡酒のCMシーンはのけぞるほど笑いましたよ。サントラ出してほしいなあ。(その際は「業音」もカップリングでお願いします)

そんな歌舞伎役者いるいる!なのかどうかは分かりませんが、そんな歌舞伎監修をも務めた染さんは逆にヘロヘロな役どころ。でも舞台全体に大きな力を与えているんだろうなということが伝わりまくる存在感。お腹は少々ぽっちゃりしてましたが、脚はさすが鍛えられた筋肉でした。

あとはそうですね、初見のノゾエ(征爾)さんがえらく良かったのにびっくり。キモい風貌という設定に騙されてました私。台詞をうまく立てるのが難しいシーンでもソツなくこなしておられました。あなどりがたし松尾チルドレン。猫ホテの菅原さんも良かったですよ。上手いのは存じ上げてましたけど、動きもセリフも味がありました。おかげで私の大好きな蝉さんが霞んでしまいましたから・・・。ラストまで主役と絡むセリフがあったことにも驚きでした。

松尾さんの歌&ダンスも堪能できましたし、時計を気にすることのない3時間でありました。テレビ放映が今から楽しみです(DVDが出るという噂もありますが)。

*****

観劇を終え、父親のマンションに入ろうとすると、どういうわけだかチェーンがかかっており、ドアが開きません。呼び鈴を押してもケータイを鳴らしても、戸の隙間から呼びかけても音沙汰なし。時間も時間ですし、参ったなあと悩むことしばし...裏に回って蚊に刺されながらベランダをよじのぼり、あっさりと侵入成功。父は案の定、窓を開けたままひっくり返って寝てました。なんとメーワクな!私が入って(帰って)きたことにもまったく気付かず、以前「痴女に襲われたらどうしよう」なんて話してましたけど、普通に泥棒が入り放題やんか。

てなわけで、泥棒第一号はビールを飲みながらパンフ鑑賞。松尾さんインタビューがカッコ良すぎです。サイコーおやすみ。

 

2007年3月31日

おそるべし

試合も終盤に差し掛かった頃、妹からメールが入りました。

「名古屋コーチンか魚系か名古屋名物かひつまぶしかどれがいい?」

夕食のセッティングを頼んでたんです。
試合終了後、討議の結果、「魚」でお願いすることに。
名古屋の魚ってあんまり聞いたことないんですけどね。

安城駅までテクテク歩き、そして名古屋駅へ。
着いた時からうすうす感じてはいたんですが
あのぅ、名古屋ファッションって微妙に変ですよね(特に男性)

待ち合わせ時間まで近辺でウロウロと暇をつぶしていると
向こうから来る人が、なんか似てるよなあ...真鍋さんに。
あらま、ご本人でした。コーチ陣ならびにエリ選手が後ろから。
バスじゃなく新幹線で帰るんですね、そりゃまあそうか。

しばらくして、今度は別の場所でSprings若手二人組に遭遇。
...?明日は試合がないから現地解散になったのでしょうか?
でもそれだとジャージはかわいそうですよねえ。
ほとんど囚人服状態じゃん。

高島屋前にて、今朝はひどい二日酔いだったという妹と合流。

妹「一番選んでほしくない『魚系』を選ばれてどうしようかと思った」
私「じゃあメールに書かんけりゃいいやん」
妹「最初は『美味しくないけど魚系』って打ったんだけど消した」
私「それじゃ分からんわ」
妹「名古屋は魚が美味しくないからね。次にイヤだったのは、ひつまぶし」
私「あれはバリエーションが決まってるからね、熱田とか遠いし」
妹「だからホントは名古屋コーチンを選んでほしかったんだけど」
私「だったらそう言ってくれればよかったのに」

そんな微妙な魚料理の店にて飲み開始。
テプラ打ちされた値札や魚名を記された札を始めとして
あまりに微妙なポイントの嵐に笑ってしまいましたが
粗探しばかりしててもしょうがないですからね
里芋のから揚げが大変美味しかったのが収穫でしょうか。

話題は終始いつものネタとそして食べ物のネタ。
「実はツッコミじゃなくてボケやろ」と指摘されることもある私ですが
妹はそんな私から見ても、筋金入り超天然ボケ人間なので
どうも会話の流れが妙なことになってしまって、少々疲れました。
この「変っぷり」は案外名古屋という地には合ってるのかもしれませんが。

食後、「とらや」でお土産ういろうを購入した後
名古屋系喫茶店「コメダ珈琲店」にてコーヒーとデザートを。
小倉トーストが美味しいことは知ってましたが(美味しかった)
シロノワール(デニッシュの上に生クリーム)も意外な美味しさでした。

それにしてもシロノワールってどういう意味なんだろう?
えーと、もしかして、白、ノワールは黒・・・白黒?
・・・でも黒いものがないんですが。

「お姉ちゃん、カラメルソースがついてるよ」

おお、これが黒か...それはまったく気付かなかった。
でもソースなしでも充分美味しくそして甘かったですよ。
それにしても変な名前だな。

帰りは各駅停車「ひかり」という名のバーにて
愛するキリンラガーを飲みながら楽しく帰神。
生粋の関西人じゃないけど、やっぱ落ち着きますわ、神戸。
ただいま。

地方巡りの旅―愛知―
トヨタ一色イメージがほんの少しだけ変わりました。
こんなに一生懸命ベタなことをする都市だったとは!

 

2007年3月25日

花巻音頭

離陸10分前到着というのはさすがにヤバかろうと、
私にはありえない余裕をもって1時間以上前に空港到着。
(盛岡→花巻の空港バスは1時間に1本しかなかった)
早速チェックインを済ませたところ、搭乗券とともに
「1000円分お食事クーポン」なるものが出てきました。

 ~伊丹行きは機材変更調達の遅れにより
    1時間以上の遅れが見込まれます♪

...食事でもしてくつろいでてね!ってことですか。
そうだと知ってたら盛岡でゆっくりしたかったよ!

といいますのも。
これは行く前から覚悟してはいたことなのですが
狭い狭い花巻空港はSpringsジャージ軍団であふれてまして
ファンですから、もちろんイヤでは決してないんですけど
...身の置き所がなくて困りました。

それはともかく。せっかくお食事券をもらったことだしと
空港内レストランにて、じゃーじゃー麺を食べることに。
店内のテレビでは春高決勝戦が流れており、思わず釘付け。
(某主将たちも画面に見入っておられましたよ)
何も考えず、なんかシーガルズみたいだなぁと呟くと
「だってシーガルズやん」と返され、あ、滝井さんでしたかと。
13年ぶりに滝井さん春高優勝!だそうです。ほー。

おもむろに
2007032504.jpg

じゃーじゃー麺は意外にも大変おいしゅうございました。
(これにラー油と酢をかけて、ぐちゃぐちゃかき混ぜて食べる)
今度自分で作ってみようっと!

-中略-

飛行機は伊丹空港着陸制限の午後21時ギリギリに到着。
ホントに慌てた感じの着陸でガタガタと揺れましたが
なんとか関空に送られずにすんで、よかったよかった。

着陸後、棚の荷物を取り出そうと四苦八苦していたところ
(荷物入れの取っ手レバーが上がらなかった)
助けてくださったK&O村選手、ありがとうございました。

普段はめったにしないのですが、今夜は親に車SOSコール。
おかげさまで30分後には家でビールを飲んでましたとさ。

ああ、長旅遠征おつかれさま。

 

雫石より

雫石より

朝6時起きでホテルの温泉に入り、朝食をとった後
えぇ、こんなことを。

20070325001.jpg

3月にあれだけ雪が降ってですよ岩手ですよ。
バレーにグルメと来れば、締めはスキーしかないでしょう。

暖気と降雨で雪は少し緩んでましたが、まだ大丈夫。
と、何も考えずにトライした最初のゲレンデというヤツが
なかなか侮れないコースでして、あれ、ちょっと急じゃない?

傍らで果敢な転びを見せるチャレンジャー横目に
私はほぼ一年ぶりでしたんで、ゆるりと安全志向で。
いやしかし、やっぱりスキーは楽しいなあ。

とはいうものの、ここは初級者向きではないなという判断で
ロープウェーに乗り込みまして、上方にある初級者ゲレンデへ。
初級者用といっても、なかなかいい感じのコースで楽しかったです。

しかし、しばらくすると、調子乗りの血がもたげてきました。
ちょいと行ってみましょうかね、中・上級コースとやらへ...


20070325002.jpg
 「ああ下界が遠いねえ」

おーおー止まらないよー!速いー速すぎるってば!
もはやボーゲンに切り替える余裕すらなく
心の中で半泣きになりながら、滑り降りてきました。
ああ怖かった!ケガせずにすんでよかったと安堵しつつも
このスリルがまた、たまらないんですよねーハハハ。

2時間あまりノンストップで滑り続けた後、
ロープウェーで登ってきた箇所をスキー下山することに。
「この先は上級者コースだから、初心者は引き返せ!」
という忠告看板を黙殺し、ふふ~ん♪と滑っていると

急勾配が突然出現。

「熊落とし」とかいう地名看板が立っています。
急なだけなら良いんですが、道幅が狭くて横は崖。
ちょいとサスペンスな香りが漂っております。

一瞬、スキーを外そう(=歩こう)かとも考えましたが
なんとかボーゲン平行移動で、ズズズ...と耐え切りました。
普段は全く使わないような箇所の筋肉を酷使しまくった気がします。
その後、スキー靴を脱ぐと、変に足元がフラフラしてましたもん。

というわけで、短時間ながらも楽しめたスキーでしたが
今度はちゃんとインストラクターについてみたいなあ
という気持ちも少し湧いてきました。

来年は蔵王ふたたび、かな。

 

2007年3月24日

三陸三昧

岩手とくりゃね、やっぱり外せないよなぁと
宿の準備はさておき、鮨屋チェックを入念に行いました結果
こちらの「寿し利」さんへ!
かなり厳しめのスケジュールを無理くりして行ってきました。

お任せでお願いしたら、一皿ずつではなく一気にドカーン。

200703240009.jpg

12時の位置から時計回りに
いくら→ぶり→かつお→甘えび→赤貝→うに→みる貝→まぐろ→アワビ→蒸しあなご
...だったかな(カツオとミル貝はあまり自信がない)

もうね、一気にむさぼり食ったのですが
すっごく美味しかったのは赤貝とアワビと蒸しあなご。
特に赤貝、なんというか味がジワッと濃いんです。
貝のレベルが高いとは聞いていましたが、さすがだ!

食べ終わった所で椀物も出てきました。
海老が入ってるけど、カニの味も...する?
いやこれもムチャ旨いねえ。

―もちろんこれでは終われない、よね。

じゃ、前沢牛にぎりと・・・ええと、ホヤを。
それから熱燗をひとつ。

酒のメニューは雪中梅と八海山とあったので
これらの本醸造だったら、熱燗も美味しいんじゃないかと
期待してたんですが・・・おお美味い!出色のお味でした。
やっぱ鮨には日本酒ですよなあ(ビールも好きなんですが)

・・・うわっ!

200703240010.jpg

おお、ホヤです。人生初ホヤです。嫌われがちなホヤです。
何でもよく食う、我が妹をして「あれだけは...石鹸みたいな味やし」
と言わしめた、あのホヤですよ。

一般的には「ホヤの三杯酢」といった調理法を耳にしますが
これはケースに入っていたアレがそのままブツ切り...プレーンだ!
しかも6切れ!吐いてでも食べなあかんってことですね。

えーと、このソフトな殻は食べなくていいんだよね。
レモンをかけて中身をつまみあげて醤油をつけて・・・いざ!

???
素直に普通に美味しいんですけど。
てか、すっげー美味しいんですけど。
予想していたものとは違う。香りと食感があいまってたまらん!美味しい!
これなら全部食べられるよ。お隣さんも大丈夫な模様。よかったよかった。

板さん曰く「時間が経つと変わりやすいですからね、ホヤは」

結局は、右4切れを食べたわけですが
刺身で食べるなら、2切ぐらいがちょうどいいところかなあ。
4切れ目に突入する頃には、磯の香りが喉にちょっと堪えましたわ。
何事も「ほどほど」ってことですね。
今度はぜひ調理されたホヤを食べてみたいです。

200703240011.jpg

「そろそろ頃合です」と出てきましたるは「前沢牛にぎり」

・・・ん・・・ああ、どうでしょう。
いや、美味しいんですけどね、まあこんな感じかなと。
牛刺ってのはそのままだとやはりインパクトに欠ける気がします。

さて、まだまだ食べられるっちゃ食べられるのですが
電車の時間も迫ってきたことですし、お互いアンコールで締めますか。
私は赤貝で・・・たぶん蒸しあなごでしょ?

や、2貫目の蒸しあなご、絶品でした。
これは、あの明石のも凌ぐかもな、というほどの出来ですよ。
蒸し具合と焦げ感のバランスが何とも素晴らしい。

いやぁ満足満足。

もし岩手ご訪問の暁には是非是非どうぞ。

 

2007年3月23日

花巻の夜

本日のお宿
20070323011.jpg

文字どおり「みちのく一人旅」ですねえ・・・

20070323010.jpg

プチ豪華部屋食。
ビールつきお泊りプランということで、遠野産一番搾りが瓶で登場。
久しぶりに見ましたねえ。そっか、ご当地ものかあ。
料理も美味しかったんですが、こちらは昼間の前沢牛がたたってか
座敷をのた打ち回りながら詰め込んでみたものの、
どうしても食べきれず、やむなくこっそり一部は処分。

「ご飯は要らないっす」と言うと、仲居さんにえらいこと心配されて
「じゃあおむすびお持ちしましょうか」
「いえいえ、ほんとに結構ですから!」

お布団を敷いてもらいながら、遠野物語の話などを。
最近はお国言葉で民話を語れるお年寄りが減ってきたとのこと。

20070323012.jpg
「酒は別腹」

当然ながら温泉も貸切でした。

 

2007年3月17日

内的心動<承>

さて、時計はまだ11時半。
地図を眺めていると悪い虫が騒ぎ始めました。
これってもしかしてサンアリーナまで行ける...のかな?
よし、出たとこ勝負や。行けるとこまで行ってみよう。

古い町というのはたいてい平野ですから、道も平ら。
信号が多くて長いのは閉口でしたが、天気もサイコー!
気分よく走っていると猿田彦神社の看板が目に入ってきました。
なぜここにある?

ありゃりゃー、内宮に到着しちまいましたよ。
知らず知らずのうちに御幸道路を通ってたんですね。
不安になりつつ、さらに走るとそこは三重県営体育館。
もちろん目的地の三重県営サンアリーナではありません。
どうやら伊勢志摩スカイライン(もちろん車専用)に乗らねば
着かない模様です...あきらめた...即座に思考転換。

「これは内宮詣でをしろというお告げに違いない」

ゆっくりと訪れるはずだった「おかげ横丁」の雑踏を抜け
赤福本店、すし久...等々の看板を横目に内宮へ走り着きました。
立派な森そして五十鈴川、本当に心落ち着く空間です

...と言いたいところなんですが、
内宮さん遠いよ!奥ゆかし過ぎだよ!
ま、慌ててお参りする私が間違ってるんですけどね。
ようやくたどり着いた正宮は石段の上、石段には人がずらり行列。
思わず横入りしようかと考えてしまいましたが、その時
前にいたおじさんが「横入りなんかしたら罰が当たるよ」
...そうだよな、断念。

内宮さんは天照大神を祀ってあるんですよね。
何をお祈りすればいいんでしょう?
(今調べたら、太陽の神だったんですね...むーん)
ひとまず外宮時と同じ感じで、お参り後はダッシュですわ。
放し飼いの鶏の写真を撮ったり、お神酒を買ったり
はあはあ言いながら入口に戻りました。

20070317004.jpg

や、手こね寿司とか伊勢うどんとか食べたかったんですけどね
混雑すごかったし、出てくるのに時間がかかるとイヤだしと
あきらめました。後で食べるチャンスがあるかもしれないし。

で、その「出来立て赤福」ですが、ま、赤福だなと。
特筆すべき程の味ではないかなあ・・・。
もともと赤福大好き!じゃないし、他店ではまた違うのかも。

とにかく大急ぎで平らげて、タクシーに乗り込み
いざ、サンアリーナへ!GO!

 

内的心動<起>

奇跡的にも予定の電車にride on!

珍しく幸先良いスタートを切った伊勢詣りですが
鶴橋駅窓口で近鉄特急券を購入しようとすると
「次の電車はもう喫煙車しか残ってませんねえ」

しぶしぶ喫煙車に乗る羽目になりました。
しかし、指定席は先頭座席、かつ周囲に喫煙者が居なかったため
不快な目にはあまり遭うことなく、爆睡のうちに伊勢市に到着です。

190317001.JPG

さ、なんといってもお伊勢さんですからね。
お参りの一つもしなきゃバチが当たるってなもんですよ。
走り道具を取り出して、組み立て開始。
そう、今回はバレー観戦には初めてKOMAを持参したのです。
パンクを避けるべく、前夜がんばって面倒なエア入れも完了。

行くぜ!

張り切る間もなく外宮到着(あっさり)。
砂利道を転がしていると、守衛さんに止められました。
「中で乗られると困るんで、ココに置いて行って下さい」
乗りませんけどね、むしろありがたく置かせていただき
あらためて参拝の鳥居をくぐりました。

ここを訪れるのは小学校の修学旅行以来のこと・・・20年ぶり?
さすがに当時とは受ける印象も違います。
静謐な木々の間をを歩いていると、
なんだか日本古来神の息吹を感じたような気がしました。
日本人の誇りや原点といったものが詰まっているのではないのか。
右とか左とかそういうことではなく、ああうまく言えないなあ。

190317002.JPG

さすがにココで必勝祈願はないよな、と
素直に快癒と守護をお祈りしてきました。
さあこれでよし!
20070317003.jpg6年後はこちらへ

出口で守衛の方にお礼を言って
自転車を立てていると、声をかけられました。

「それって●万円はするんでしょ?」
「ええまあそんな感じですかねー」

...曲がりなりにも伊勢神宮職員たるもの
デカい声で身も蓋もない話してくれるなよ。
周りに注目されちゃったじゃんかー。

 

2005年12月24日

蔵王より、独り

蔵王と来れば・・・どうしても我慢できず、
実に8年ぶりのスキーにトライすることにしました。

なかなかスキー板に靴がハマってくれず
このまま時間を終えたら悲しすぎると焦ったけれど、
5分ほど苦闘の後、無事完了。

よたよたとリフトにゆられてゲレンデ中腹へ。

2005122403.jpg ←8年ぶりに乗るスキーリフト。
ほとんどジェットコースター気分ですね。
どちらも大好き...だけど怖い...。

2005122402.jpg ←リフトからケータイ撮影
すごい雪!そして寒い!
(なんせ防寒コートにGパンでしたから)

2005122401.jpg ←いざ滑らん! 

とりあえず、ゆっくりゆっくり八の字で滑ってみました。
緩い傾斜に差し掛かったところで独学ボーゲンもお試し。
8年?いや9年?ぶりでもカラダは覚えているもんであります。

というわけで、お調子モンは早くも中級者コースに挑戦。

...傾斜角度がぜんぜん違うがな。
...むちゃくちゃ怖いがな。

人間凧にでもなったような格好で恐る恐る滑り降りてみると
もうファミリーコースは楽勝。気分良くちょちょいってなもんです。

と、調子に乗って滑っていたら、
中級ゲレンデでスピードの制御が利かなくなって(40km/hぐらい?)
物凄いスピードで滑走する羽目になり、一瞬、幽体離脱状態に。
ほうほうの体で止まると、うっすら涙目になっておりましたよ。

滑り始めて1時間あまり。
リフト回数券はまだ残っていたのですが
バスの時間が迫っていたのと、寒さでカラダが限界だったのとで
10:15頃にやむなく強制終了となりました。

大慌てでスキー道具を返却し、雪道を走ってホテルへ。
しかし、私は諦めませんでしたよ。
なにをって

「スキー後に公営温泉に行くぜ計画」ですがな。

バスの発車は10:40
腕時計をにらめっこしながら走ること5分。

「玉こんにゃく、いかがですか~」

あ、そうだ!ココはこんにゃくが有名なんだった!
迷うことなく「玉こんの串刺し」(¥100)を購入。
こんにゃく大好き!よ~く味が染み込んでて美味しかったです。
口元が凍ってたので思いっきり唇を噛みましたけどね。

と、そんな油を売っているバヤイではないのです。
食べ終えた串をポッケに入れて、雪道をひた走る私。

見つけました、「下湯共同浴場」

料金は200円といっても、いわゆる"野菜の無人販売方式"で
「善意の箱」が入り口に置いてあるだけです。
私の財布の中には500円玉しかなかったため
「一日一善」と言い聞かせて、500円入れましたよ。
いいことありますように。今日の試合に勝ちますように、とね。

ドアは男湯と女湯に分かれているものの、何しろ無人です。
しかも「ちょいと立派な公衆トイレ」風ともいうべき外見でしょ。
いつ誰が入ってくるのやら分かりませんのですよ。
不安を抱きつつ、おそるおそるドアを開けてみると、お風呂場も無人。
ただし白濁したお湯はかなりよさげ。

時間は刻々と過ぎ去っていく。
ええい、ままよ!入るぜ!

2005122404.jpg

...ご・く・ら・く...(in 湯けむり)

ほんっとむちゃくちゃ気持ちよかったですよ。
カラダが冷え切っていたのを差し引いても良いお湯でした。
「あと5分、いや1分でもいいから漬からせて...」
浴槽の木枠を掴みながら心から思いましたもん。

しかし時は無情に過ぎていきます。
脱衣場ではマフラー代わりに巻いてきたスプリングスタオルが大活躍。
温まり切らない体に冷え切った服を再びまとい、いざホテルへ!

そして、途中「湯の花10個入り」を土産物屋で買うことも諦めない私。

「不撓不屈精神」です(使い方を明らかに間違えてるよな)
なんて頭の中では冷静に考えつつ、時計は10:36。
急げ幌馬車!(古っ)

ホテルで預けた荷物を引っつかんで階段を駆け下り、
向かいのバスターミナルに着いたのは、ほぼ10:40でした。

最後の乗客(もちろん私)を乗せてバス発車。
ふうう。

 

2005年12月23日

山形行

この飛行機で!?

2005122301.jpg

山形空港からさっくりと山形駅へ到着。
蔵王行きのバスはどこかなぁとウロウロしていると
向こうから「Necoさ~ん」と手を振る人が。
おやまぁ、こんな所でお会いするとは、日本も狭いものです。

まだ時間はあるし、お茶でもします?
...いや、それもいいけど...やっぱりね。

というわけで、雪道をてくてくと歩き、こちらさんへ。
食べてみたかったんですよ、山形蕎麦。

突き出しは「蕎麦の実なめこ」...酒のアテに最高っすね。
つまみやら板蕎麦やら、明らかに多すぎる量を注文。
(もちろん、お連れ様に食い切っていただいたのですが)

2005122303.jpg

山形(納豆)蕎麦です。確かに切れ味抜群で美味しかったっす。
出羽桜の新酒もスッキリと美味しかったし
「そば焼酎そば湯割り」(写真右端)も旨かったなー。

****

満足満腹ほろ酔い気分にて、ふたたび雪道を山形駅へ。
歩道橋エスカレーターに乗って喋っていると
反対側の下りエスカレーターに、どこぞのジャージ姿が。
ん?

...よりにもよってムック選手(一人)です。怖いよー

固まる私、存在に気付かず喋り倒し中のお連れさん。
すれ違いざま、ムック選手の呟き声が耳に入りました。

「さぶー」

ど、どういう意味?
文字通り(気温が)寒いの?
それとも昼っぱらからホロ酔いな我らが「寒い」の?

ひぃぃ。

*****

やれやれと山形駅を歩いていると、背の高い二人連れが目に入りました。

...大友選手っすね。なんだか表情が暗い。
そして毛糸の帽子をかぶった人はキコ選手かな?
あー、NECさんはここのホテルに泊まってるのねー。

ってなところでお連れさんとお別れし、ワタクシは蔵王へ参ります。

Go!

*******

宿の窓から見えたのは...

2005122302.jpg

思わず大笑い。
明日は頑張ってください。

 1  |  2  |  3  |  4  |  5  | All pages